佐賀大学病院放射線科アンオフィシャルブログ ~さがの読影室から~

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2011.01.21 第32回佐賀CT・MRI研究会

2011年01月21日 22時45分05秒 | 研究会・学会
ヤボ用で病院を出るのが遅くなり、遅刻してしまいましたが…
今日は本物の教室HPでも告知されていた、佐賀CT・MRI研究会でした。

ショートレクチャーは
九州大学大学院医学研究院 臨床放射線科学分野
講師 浅山良樹 先生による
「肝腫瘍のvascularityと間質」
でした。
腫瘍のvascularityと間質、はあらゆる腫瘍の本質に迫る一つのテーマであり、それを画像でどのように評価するのか…ということは非常に興味深い事だと思います。
残念なことに聞きそびれてしまいましたが…

特別講演は
岐阜大学医学部附属病院 放射線部
臨床教授 兼松雅之 先生による
「肝MRIの撮り方と診かた-最近の話題を交えて-」
でした。
最近の話題、というか最新の研究を聞くことができました。
IVIM-DWI(だったかな…?)
EOB-MRI
MRIエラストグラフィ
などなど。内容はそれだけではなかったのですが、ちょっと遅れて聞きそびれた上にメモも取れなかったのでと言い訳。
◯面白そうだったのはIVIM imagingですね。IVIM: intravoxel incoherent motionをマルチb factorで撮像し、それぞれのb factorで求められるADC値の差から潅流の割合fを計算するもの。
以前書いたかもしれませんが、もともとDWIはIVIM imagingとして出てきた(参考文献:Radiology 168:497-505)のですが、最近になって再び「拡散強調」画像だけでない評価方法が脚光を浴びそうです。
使用するb factorの選択と得られる"f"の意味合いなど、興味はたくさん出てきます。
IVIMの計算はImage Jにあるようなのですが、上手くダウンロードできず、そこでストップしていたので、どういったソフトウェアを用いているのか、ちょっと聞いてみたかったかも。vendor製だったり、自作だったりして…
ADC≒D+(f/b1)
f=1-exp[-b1・(ADC-D)]
いずれにしてもDはどのように出すんだろう…?
◯EOBはこの1年で数例しか読んでいないので…浦島太郎状態。
◯MRIエラストグラフィは、最近GEの営業さん(実は有名な技術者なのですが…)に聞いていたので、わりとわかりやすかったかも。同時に出てきた、同じように肝臓の硬さを評価するタギングは心臓の研究ではメジャーなのですが、解析が大変そうです。ちなみに意見交換会では、外科や内科の先生方がエラストグラフィの話をされていました。肝臓は疎いので、どういった臨床的な有用性があるのかがよくわかりませんが…明日のミッドウインターじゃないですが、こういった機会にディスカッションしないといけなかったですね。

それでは、また明日(は研究会後の飲み会で、投稿できなさそうです。ごめんなさい)



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