あ・しねま・たいむ

今日も映画でまったり

新聞記者

2019-07-16 15:47:06 | 映画 2019
この映画は東京新聞望月衣塑子記者の書いたノンフィクションを原案にして、 
若き女性新聞記者とエリート官僚の、対峙と葛藤が描かれています。
「サスペンス・エンタテインメント」「社会派ポリティカル・サスペンス」
という謳い文句。
あくまでもフィクションですよ?ということかな。
でも加計学園の獣医学部新設問題、文書改竄、官僚の自殺、
伊藤詩織さんの性被害告発、事務次官の「出会い系バー」報道など、
まだ記憶に新しい安倍政権絡みの事件をほぼそのまんま、ちょっと変えて、
次から次へと登場させてます。

ジャーナリストだった父親が新聞報道で誤報し、自殺してしまった、
という過去を持つ東都新聞社会部の若手女性記者吉岡エリカ。
彼女は総理大臣官邸における記者会見で、ひとり鋭い質問を繰り返し、
記者クラブの中でも厄介者扱いされていました。
そんなある日、東都新聞社会部に匿名のファックスが届きます。 
上司の陣野は、吉岡に調査するよう命じます。
吉岡の調査の過程で、内閣府の神崎という人物が浮上してきますが、
その神崎は自殺してしまうのでした。
神崎の死に疑問を抱いた吉岡。
一方、内閣情報調査室の若手エリート官僚杉原拓海は、
現政権に不都合なニュースをコントロールするという、
自分の仕事に疑問を抱いていました。
そんななかでの神崎の自殺。
神崎は杉原が外務省勤務時代の、尊敬する元上司でした。
吉岡と杉原、立場の違うふたりでしたが、
協力して神崎の死の真相を探ろうとします。
そして驚くべき事実が・・・・

えっと・・途中まではよくぞここまで、と思いながら観ていたのですが、
( おかげで安倍政権絡みでのあれやこれやが、改めてインプットされました。
 安倍政権もよくぞここまで・・・)
ラスト近くでちょっとずっこけてしまいました。
いやいや、それって国際的に大問題でしょ~?
この展開・・・・
ここでTVドラマ「相棒」を思い出してしまったのは私だけ?
フィクションですから、と言われればそれまでなんだけど。

桃李くんの演技が素晴らしかったです。
いい役者さんだなあ。
それに、よく出演をオーケーしたなあ。
最後、憔悴した顔で、唇を動かして伝えたのはなんだったんだろ?
「ごめんね」かな?
それしか考えられないのが辛い。


監督 藤井道人 
吉岡エリカ  シム・ウンギョン 東都新聞社会部記者
杉原拓海  松坂桃李 内閣情報調査室勤務
杉原奈津美  本田翼 拓海の妻
神崎俊尚  高橋和也 杉原の外務省時代の上司
神崎伸子  西田尚美 俊尚の妻
陣野和正  北村有起哉 吉岡の上司
多田智也  田中哲司 内閣情報調査室 杉原の上司
望月衣塑子
前川喜平
2019年6月公開


望月衣塑子さんは日本の武器輸出の拡大や軍事研究費の増加について報じた、
「武器輸出及び大学における軍事研究に関する一連の報道」が、
「第23回平和・協同ジャーナリスト基金賞」の奨励賞に選ばれてます。 
そして、菅官房長官の記者会見で、
他の記者が聞かない質問を次々と問いかけ話題になりました。

菅官房長官いわく「会見は質問するところじゃない」

国際NGO「国境なき記者団」が発表した2019年の「報道の自由度ランキング」で、
調査対象180カ国・地域のうちで日本は67位。
トランプ氏のアメリカでも48位です。