業務&ITコンサルタントのひとり言

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壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:役職定年の愚かさ

2023年06月10日 15時30分41秒 | 社会全般
先週、「待遇改善、老いも若きも」という記事に関して意見を述べた。今まで雇用に見合った賃金を考えて来ず、そして低賃金で雇っている事の問題点を指摘した。それで今回は、「役職定年」の愚かさを考えて見たい。

今も一部の大企業などで、この「役職定年」が残っている。これには良い面もあるが、悪い面もある。元々、年功序列で役職に上り詰めた社員が多かったため、役職に定年制を設ける事で、”不良債権”的な役職についている社員を追い出せるメリットはある。しかし、これらの社員の多くはこれら大企業の子会社に行き、そこで役職を得ている。と云う事は、トータルで見たら、決して良い事ではない。

しかし、中には当然優秀な人もいる。役職が上になるにつれて、ポジションが減ってくるので、出世競争に負けた人も行き場を失っている。その結果、それらの人達が子会社に移り、その子会社ではその恩恵に預かる事もできるといった、メリットもある。

しかしそもそも、この問題は能力に見合った仕事(役職)を与えてこなかった、または企業(人事)が考えてこなかった結果である。適材適所であれば、役職定年など設ける必要はない。これについても、役職に対する期待値と責任を明確にし、それを遂行するための権限を明確にする必要がある。そしてその期待値及び責任を全うできなかったら、その役職から退いてもらうしかない。

これは日本の文化には合わない面もあるが、これが出来ないとこれからの企業経営は成り立たないであろう。これが出来ないがために、日本の経済が停滞していると言っても過言ではないだろう。

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