業務&ITコンサルタントのひとり言

コンサルティング活動を通じて感じることを勝手気ままに記載

壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:NHKの国際方法でのデタラメ報道から見る日本の企業の問題点

2024年08月24日 15時32分28秒 | 社会全般
昨日、NHKの国際放送で、かの国の人間がデタラメな事を発言し、多くの人が非難をしている。一方NHK側は、ちゃんとした謝罪と、再発防止についての対応策を言うベキでが、まだ無い様である。ここでは、日本の企業の問題点を、この事例から深掘りしていきたい。

今回、この様な不適切な発言を言ったのは、NHK本体の社員ではなく、外部に委託した会社の社員(?)との事である。ここに、今の日本の企業の問題点が潜んでいる。

NHKに限らず、他の放送局も同様の事を行っていると聞く。概ね、社外の人が実際の番組作成に携わり、場合によっては企画も外部が行っていると聞く。その結果、ガバナンスが不十分で、様々な不祥事を今まで見聞きしている。

この様な”外部委託”は、なにも放送業界ダケで行われている事ではなく、普通の企業でも行われている事である。外部委託する事自体は悪い事ではないが、ここで指摘したい事は、日本の企業は外部に任せきってしまう事にである。任せきってしまう事でガバナンスが聞かないだけでなく、発注側が状況を把握していないケースが多々ある事が、大問題である。

自分が(広義の意味で)属しているIT業界でも同じで、企業側は外部委託する外部のITベンダやコンサルティング会社にほぼ丸投げである。欧米の企業では、企業側の社員もERPシステムを操作出来る様に勉強し、コンサルタントと対等に会話できるが、日本の企業ではその様な社員は見た事がない。ここが日本の企業の問題点であり、弱点である。

政府や企業は、IT人材の育成の重要性を訴えているが、一般社員のIT知識をレベルアップなしに、優秀なIT人材は生まれてこない。この様な事象はあらゆる所に存在し、政治の世界も同じであろう。一般市民やマスメディアの知識レベルが低い為、政治家のレベルも低い。これが日本の問題である。

本題のNHKの問題に戻ろう。多分NHKは、今回の不祥事についてのちゃんとした謝罪と再発防止策の検討は行わないであろう。それはそれとして、この不祥事が起こる前からNHKは腐っている。今回の不祥事を契機に、NHKの受信料を払わない人が増える事を願う。
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壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:7月29日の日経のコラム『機械、国内外で受注減る』について

2024年08月24日 11時03分07秒 | 社会全般
7月24日の日経に『機械、国内外で受注減る』と云うコラムがあった。但し、これは日本の事ではなく、ドイツの商工会議所連合会会頭にインタビューした内容の様だが、皮肉を込めて、流石ドイツと言いたくなる内容である。また参考になる点も多少ある。

インタビュー記事なので、会頭が話した内容が正確に記載されているかどうかは疑問の余地があるが、それはさて置いて、内容を読んでみた。

冒頭から可笑しな文面があるのだが、「極右台頭や米大統領選といった政治リスクは景気にどう影響するか」と書いている。この冒頭の文言を見て、この記事が読者を誘導したい方向・意図が見えてくる。

その後に、エネルギーの高騰と金利上昇の問題を指摘し、その後、「規制の多さなどの官僚主義、熟練労働者の不足、鉄道などのインフラ老朽化、エネルギーの高騰、重い税負担の5つの構造問題が足かせです。」とあるが、これは鉄道以外の問題については、濃淡は多少有るが、日本も同じであろう。

もしトラへの不安については、国粋主義に傾く可能性がある事を問題にしているが、ドイツはEUの通貨統合後にEUの中で唯一と言って良い程の恩恵を受けてきた国であり、彼等にこれを云う資格はない。少し詳しく云うと、通貨統一前のドイツマルクの時代であれば、マルク通貨が強くなり、輸出がし難くなっていたのだが、通貨統一後にユーロ通貨がドイツ経済と比べて弱い為、輸出で潤ってきたのである。ある意味、我儘な国家である事の象徴的な発言である。

この記事には次の記載が続く。「私はドイツ政府高官から何度も『(中国の代わりに)インドや日本、あるいは韓国やベトナムに進出してはどうか』といわれました。…(中略)…潜在能力のある成長市場にこだわりたいと思います。」とある。これを見て、”あぁやっぱり”と感じた。そして次の様に続く。「ドイツ企業の多くは中国にとどまることになるでしょう」...と。やはりドイツ。儲かるのであれば、何でも良いと云う発想、流石ドイツだ。日本は一時期、エコノミックアニマルと云われていたが、彼等も勝るとも劣らない位のエコノミックアニマルであろう。この国の首相は何回も中国を訪問しているが、日本へは殆ど来た事がない。但し、日本の首相も殆どドイツを訪問していない様だが...。これが意味する事は、この国とは仲良く出来ないと云う事だろう。

但し、ドイツには見習う点も沢山ある事を、最後に付け加えたい。
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