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壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:7月29日の日経のコラム『機械、国内外で受注減る』について

2024年08月24日 11時03分07秒 | 社会全般
7月24日の日経に『機械、国内外で受注減る』と云うコラムがあった。但し、これは日本の事ではなく、ドイツの商工会議所連合会会頭にインタビューした内容の様だが、皮肉を込めて、流石ドイツと言いたくなる内容である。また参考になる点も多少ある。

インタビュー記事なので、会頭が話した内容が正確に記載されているかどうかは疑問の余地があるが、それはさて置いて、内容を読んでみた。

冒頭から可笑しな文面があるのだが、「極右台頭や米大統領選といった政治リスクは景気にどう影響するか」と書いている。この冒頭の文言を見て、この記事が読者を誘導したい方向・意図が見えてくる。

その後に、エネルギーの高騰と金利上昇の問題を指摘し、その後、「規制の多さなどの官僚主義、熟練労働者の不足、鉄道などのインフラ老朽化、エネルギーの高騰、重い税負担の5つの構造問題が足かせです。」とあるが、これは鉄道以外の問題については、濃淡は多少有るが、日本も同じであろう。

もしトラへの不安については、国粋主義に傾く可能性がある事を問題にしているが、ドイツはEUの通貨統合後にEUの中で唯一と言って良い程の恩恵を受けてきた国であり、彼等にこれを云う資格はない。少し詳しく云うと、通貨統一前のドイツマルクの時代であれば、マルク通貨が強くなり、輸出がし難くなっていたのだが、通貨統一後にユーロ通貨がドイツ経済と比べて弱い為、輸出で潤ってきたのである。ある意味、我儘な国家である事の象徴的な発言である。

この記事には次の記載が続く。「私はドイツ政府高官から何度も『(中国の代わりに)インドや日本、あるいは韓国やベトナムに進出してはどうか』といわれました。…(中略)…潜在能力のある成長市場にこだわりたいと思います。」とある。これを見て、”あぁやっぱり”と感じた。そして次の様に続く。「ドイツ企業の多くは中国にとどまることになるでしょう」...と。やはりドイツ。儲かるのであれば、何でも良いと云う発想、流石ドイツだ。日本は一時期、エコノミックアニマルと云われていたが、彼等も勝るとも劣らない位のエコノミックアニマルであろう。この国の首相は何回も中国を訪問しているが、日本へは殆ど来た事がない。但し、日本の首相も殆どドイツを訪問していない様だが...。これが意味する事は、この国とは仲良く出来ないと云う事だろう。

但し、ドイツには見習う点も沢山ある事を、最後に付け加えたい。

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