そして時の最果てへ・・・

日々の雑感や趣味の歴史についてつらつらと書き並べるブログ

独創的である!それだけ。

2008-03-26 23:26:43 | 雑感
チャップリンは「花はただ自身が『100%、120%その花であろう!』とすることにより、他の花にはない独創的な美しさを宿す」という趣旨の話をしたそうです。

平たく言えば、自分が自分であることというのは独創的であるということ。逆に捉えれば、自分の感じたことは常に周りとは違っていて、自分は独創的であることから逃れられないということ。

人間は安定的な価値観にすがりたくなる生き物である。それ故に「一般」とか「常識」という普遍の価値観を夢に見て「普遍的な価値」をでっち上げて、その価値観とは異なる「独創的であること」を潰そうとする。

歴史というのは普遍的と「呼ばれた」価値観と、独創的と「呼ばれた」価値観の相克であったと思います。普遍が勝れば爛熟に向かい、独創が勝れば革新が世の中を風靡する。独創は普遍によって異端であるとレッテルを貼られ指弾され、普遍は独創によって過去の遺物として価値を貶められる。

上に書いたことはまさしくヘーゲルの弁証法なんですけど、違う点は生まれながらにして独創的であるはずの人間が、いつの間にかテーゼを擁護する側に回ること。本来一人ひとり違うはずの価値観を共有化できたと「思い込む」ことによって、異端だと「決め付けた」価値観を批判すること。

この矛盾は相手を貶めることで相対的に自分の立場を上げようとする気持ちに根差しているような気がします。ワタシも、ワタシの人生を正論で否定された場合、たとえ自分が間違っていたとしても相手を潰そうとしてしまう気がします。
(´・ω・`) チイサイオトコダナ

ニュートンやライプニッツなんかも独創的だとは思うんですけど、お互いに罵り合ってて
ヽ(´エ`)ノ ナンダカナー
てな感じです。

そこへもってくると、劉秀や坂本竜馬、ファインマンなんかは、徹底的に自分が自分であろうとしただけで、他人など気にしなかった。そのことが逆に人を惹きつけてやまない原因なんじゃないかと。

わりと簡単な話なんですよ。独創的である!それだけ。

(あ、ライバルを頑張ってヨイショして、「そいつに勝ったオレちゃんってスゴイ!」という売り方をしたカエサルみたいな人もいますか。)

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