そして時の最果てへ・・・

日々の雑感や趣味の歴史についてつらつらと書き並べるブログ

ワタシが勝手に期待していただけなんですが

2010-05-15 23:07:09 | 雑感
もうイロイロ限界なので書きます。普天間問題について。

去年の参議院議員選挙の際、鳩山由紀夫さんが
「普天間を国外、最低でも県外」
と言った時、ワタシは
「アメリカと戦うつもりか」
と思いました。

「戦う」と言っても武力衝突ではなくて、です。

元々、北緯38度線と台湾海峡がある限り、海兵隊の基地を沖縄以外に置く訳にはいかない、という大前提がワタシの頭の中にありました。かと言って、普天間基地は都市のど真ん中、東京で言えば皇居、大阪で言えば大阪城、金沢で言えば兼六園にあるようなものなので、地域住民の安全のために早急に普天間だけでも移転させなければならない。

どのみち沖縄に海兵隊基地が残る結論に落ち着くだろうけれども、とりあえず基地を移転するにはする。ならば移転先の基地を高く売りつけてやろうじゃないか!

・・・とそんなふうに鳩山さんが考えたんじゃないかな?と思ったわけです。条件闘争。

必要なものを提供している側は、受給している側に対して、いったん供給をやめる(ポーズをする)ことによって、その必要性を再認識させ、供給しているものの値段を吊り上げるのは昔からよくある交渉手段です。

アメリカが沖縄から撤退するはずがない(←がワタシの考えで、社民党からすれば実現可能だとか、立場によってかわるんですが)のを承知した上で、国内のアメリカ軍基地不要論を散々煽り立て、アメリカを慌てさせる。50年以上続いた自民党政権からの政権交代、というのは、「アメリカ出て行け」の声にそれなりの説得力を与えるはず。

そのうえで、鳩山さんがしたり顔で
「しょうがないなぁ」
とうそぶきつつ、地元住民の方々に頭を下げて説得し、現行案かそれに近い案で決着する。

その結果、沖縄に海兵隊基地は残り続けるものの、基地のさらなる返還や日米地位協定の改善など、大幅な譲歩を引き出せる(ハズ)。そもそも基地反対の立場の人からすれば噴飯ものの弱腰異見なのは承知していますが、基地負担を押し付けている側からのせめてもの罪滅ぼしとしてのソフト面からの負担軽減策として、わりと現実的なのかぁ、

・・
・・・
と、思っていたんですが。

こういう交渉は強気で押しまくり、相手に弱気を見せないハッタリが大切なんですが、かなり早い段階で「Trust me.」とか言っちゃったり、「抑止力として海兵隊が必要なことを今更ながら知りました」とか言っちゃったり。

どうもこの人、本当に何も考えずに「国外、県外」を言ってたようです。こ、これはイタイ・・・。

自分たちの選挙の結果なんで「自業自得」と言われればオシマイなんですが、こんな人を最高指導者としてもつ日本はタイヘン不幸であります。。