そして時の最果てへ・・・

日々の雑感や趣味の歴史についてつらつらと書き並べるブログ

幸せのカタチ

2007-04-30 17:05:19 | 雑感
前の記事で行ったスナックのさらに3次会として、先輩と飲んでいました。

そこで、「算数と数学の違い」が話題に上りました。

小学生に算数を教えている方、および家庭教師として教えたことがある方の定義として、「連続的なものが数学、離散的であり、かつ無限の概念を含まないのが算数」なんだそうです。つまり、電卓を叩いて計算できるレベルなら算数。なのでNMRの信号をADコンバーターで量子化し、収束したとみなせる桁までコンピューターに「計算」させる離散フーリエ変換は算数なのだそうです。確かに時間はかかっても電卓さえあれば人間が計算できるけど・・・

ワタシ「でもa円/㍍の針金をx㍍だけ買った場合の代価y円は計算できないじゃないですか?」
先輩「そう。小学生に『代数』を教えてはいけないのです」

それでは1個100円のりんごを買うことと1本100円の大根を買うことは「本質的に」等価であることや、測量の際に相似な図形を考えればよいことなどを教えてあげられない。

地図が実際の地形から本質のみを抜き出して便宜的に、簡潔に書き表されたものであることは、数学を勉強しない限り理解できない理屈になります。ま、「東京タワーの高さは333 m」と言われてもピンと来ませんが、実際に見上げると人類の英知に感動する・・・といったこともありますけどね。

先輩「オマエがそういうことを言うのは中学・高校で勉強して「知ってるから」や。何も知らん小学生にはまず、とりあえずいろいろなことを『覚えさせ』て、中学・高校でその伏線を回収できればいいんや」
ワタシ「でも、名探偵が現れて、その伏線に早い段階で気がついた場合はどうするんですか?」
先輩「そういう場合は教えてやる人がおるのがいいんやろうけど、試験に出んことを勉強してもトウダイジやニシヤマトには入れへん」

小学生には夏の大三角形や冬の大三角形を教え、その星の色まで覚えさせると言います。

ワタシ「へぇ~。じゃあ今の季節のアルクトゥルスなんかも知ってるんですね」
先輩「いや、アルクトゥルスは試験に出んから教えへん」

春の大曲線の一翼を担い、太陽を除くと地球から見える恒星の中で3番目に明るい恒星であり、太陽より直径が24倍も大きい。春を代表する星として非常に力強く輝く星を、「受験に出ない」という理由で黙殺してしまうのは、なんとも勿体無い話です。

先輩「やつらにはいい学校出ていい会社に入って幸せになってもらわなアカン」
ワタシ「え!?その子達の幸せって、10年以上先まで無いってことですか?」

当時のワタシがそんな話を聞いたら、そうとう嫌な気持ちになっただろうなぁ・・・。

ワタシ「ワタシが小学生の頃は、ひたすら鼻水垂らしながら駆けずり回ってただけで幸せでしたけど・・・?」
先輩「それは本当の幸せじゃない。・・・言うても俺にもそんなことわからんけどな。まあ、今はこうやってお酒が飲めて幸せやけどナ」

「幸せ」って、何モンなんでしょうねぇ・・・。

社会勉強というか・・・

2007-04-30 15:36:40 | 雑感
4/28に出身研究室に行きますと、たまたま遊びに来ていた先輩からとある居酒屋へ誘われました。

そのお店は大阪駅前の第3ビルにある居酒屋で、
従業員が男性も含めて看護士の格好をしている以外は何の変哲もない
お店です。・・・イマイチ↑の文章の意味がスッと理解できないでしょうが。

ワタシも研究室時代に何度か行った事があって、オーナーの長女・次女がお店でウエイトレスをやっていることぐらいは知っていました。

が、しかし!実はオーナーには12人もの子供がいるらしいです
そんな話、知らなんだな・・・。

で、夜11時にその居酒屋が閉店し、その後は同じ人が経営するスナックへ行くことになるのですが、そこにはワタシの想像を超えた世界が広がっていました。

まず、座席に座るだけで料金が発生する。これは「スナック」という形式を取るお店ならば普通の話なんでしょうが、ワタシには納得できません。

続いて、「指名」という制度によってオーナーの子供を呼ぶことができ、それによって別途料金が発生する。普通のスナックの女の子を呼ぶ制度すら理解できないのに・・・。先輩はちょうど誕生日だった小学3(?)年生の男の子と、修学旅行帰りの中学3年生の女の子を呼んでいました。

そしてさらに、お店が終わったあと「誕生日プレゼント」と称して「コンビニでお菓子買い放題」というイベントが催されていました。買い物カゴ2杯分のお菓子、合計して13000円。お菓子の物量と、レシートの長さと、店員さんの半笑い。きっとクフ王のピラミッドやイースター島のモアイ像を見てもこれほどミステリアスな気分にはならんでしょうなぁ・・・

周りの大人にDJオズマの曲を無理やり踊らされ、怯えきった目をしていた小学校5(?)年生の女の子や、制限というものを取り払われ、物欲のおもむくままお菓子を買い物カゴに詰め込んでいた小学校3(?)年生の男の子、そして自分で稼いだお金をこの家族のために溶かしていった先輩。

大阪という眠らない街に、ぽっかりと口を開けていたミステリーゾーン。酔いどころか、血の気まで引いていきました。

「幸せのかたち」というものを考えさせられましたよ。