この記事を「歴史」カテゴリーに入れるべきか悩んだんですが・・・。
「リョウ」というマンガを読みました。「マーガレット」に連載されてたような少女マンガです。「一応」源平合戦を舞台にしたお話ですので、歴史カテゴリーに含めました。
以下ネタばれ注意です。
高校生の女の子・りょうのもとに平安時代からタイムスリップしてきた長髪のイケメンの武蔵坊弁慶が現れます。で、りょうに「お前は牛若丸である」と告げます。
本当の「りょう」は7歳の時に事故で死んでおり、同時に突然現れた女の子を「りょう」の代わりとして育てた・・・という隠された過去を聞いた「現在の」りょう、つまり源義経が平安時代へ戻っていきます。その時りょうの幼馴染の少年・葵も同行します。
イケメンの弁慶と相思相愛になったりょう(義経)は、「平氏を討伐して平和な世になったら結婚しよう」と約束します。途中記憶喪失や二重人格になったり、平清盛の孫・平維盛に心が揺れたりといろいろありましたが、平氏を討滅することに成功。
これでようやく結婚できると思っていたところ、りょう(義経)の兄・源頼朝が妻・政子を喪って茫然自失。勢いで妹であるりょう(義経)に手を出そうとします。
で、りょう(義経)一行は平泉に逃走。追ってきた頼朝によって葵と弁慶を殺されてしまいます。
りょう(義経)は弁慶との間の子に「葵」と名付け育てていたところ、息子の葵ともども現代にタイムスリップ。・・・といっても葵はりょう(義経)より6年早い時代にスリップしていました。
りょう(義経)が葵を探すと、既に葵(息子)が養子として育てられて6年。息子を取り戻せなかったりょう(義経)は、「りょう」という7歳の少女と出会い、「りょう」を事故から救うためにりょう(義経)が身代わりとなって死んでしまいます。
・・・最後の場面、高校生になった葵(息子)が「りょう」に写真を見せます。
「これが俺の本当の両親らしい」
その写真は現代で出会ったりょう(義経)と弁慶の写真でした。
「俺の本当の母親、『りょう』に似てるだろ?」
'`,、('∀`) '`,、
いや~、㌧じゃってますねぇ。ワタシのようなガチガチの歴史ファンではこんな発想絶対にできません。凄すぎます。
源氏が負けた戦い(石橋山の戦いなど)が描かれていない、倶利伽羅峠の火牛の計、屋島の戦いの的当て、壇ノ浦の戦いの八艘跳び、安宅関での勧進帳など名場面が書き漏らされている、佐藤継信をわざわざ女性にした意味がなかった、静御前をまったく使いこなせていないなど問題点は多数ありますが、そこは少女マンガということで口にするのは野暮でしょうね。ワタシの評価は75点。世界観についてこられる自信がある方なら、読んで損はしないと思いますよ。