いつも見ている木が今年も新芽を赤い色で飾っています。この赤い葉は、だんだん緑色になりますが、
新芽が赤いことから、アカメガシワと呼ばれています。トウダイグサ科の落葉高木。
でも、ここの木は、毎年石塀と道路の僅かな隙間から生え、しまいには刈られていますので、高木にはなれ
ないのです。
8日は、新年度初の万葉教室でした。
その中で、印象に残った歌。
ぬばたまの夜のふけゆけば久木生ふる清き川原に千鳥しば鳴く 山部赤人 万葉集6 925
この歌での<メインは鳥の声で、久木は背景にシルエットとして沈んでいる趣がある>と、
『和歌植物表現辞典』 平田喜信・身崎 壽 著・東京堂出版刊に。
けれども、万葉の昔から歌人の近くにあり、親しまれていた木であったことに、改めて親しみを感じるのです。