赤い靴で 街あるき

横浜の波止場から~♪函館に。
街の散策やキッチンの片隅から。見たり聞いたりの「ひとかけら」を綴ります。

スキップ

2005-11-14 | 日々のひとかけら
      

17才の9月、大雨で運動会が中止になった夕方だった。
モーツアルトの「フィガロの結婚」を聴きながら目を閉じた・・
・・・<もう飛ぶまいぞ、この蝶々>・・・
目覚めたとき、私は42才。夫と17才の娘がいた。。。。

北村薫の「スキップ」です。
いつのまにか主人公が25年をスキップしてしまうストーリーですが、
この本が出てからも、すでに10年くらいの時がたっています。

一昨日「18才へスキップ」で同窓会のことをアップしましたが
同窓会などで昔の友人たちに会うたびに、この本のことを思い出します。

「大人とは我々とはまったく別の世界にいるように見える。階段のはるか
上にいるように。だが、実際にはどうなのだろう・・・・
・・・・・<大人>という場も、気のつかないほどの緩やかな坂を上り、
いつの間にか行き着いてしまうものなのだろうか」
こう思う17才の主人公と友人は、「どんな人と結婚するのかな?」と
いう会話を始めるのですが・・・。

目覚めたら「知らないおじさん」の夫がいて娘もいる。
昨日までいたはずの両親は、もう生きてはいない。

「時の無法な足し算の代わりに、どれほど容赦のない引き算が行われたのか」
ズシリと来る作中のフレーズです。
でも、主人公の17才の真理子は42才を果敢に生きていく。
その強さに引かれて、何度も読んでしまう一冊です。

「昨日という日があったらしい。明日という日があるらしい。
だが、私には今がある」
最後から2行目の素敵なフレーズです。
最後のフレーズ??ぜひお読みになってくださいませ。
私がなぜここに書かなかったのかが、たぶんお解りになると思います(笑)

ちなみに作者の北村薫さんは男性。
私の友人で「北村薫」が女性。「高村薫」が男性だと信じていた人がいます。
確かに、あの硬質な文章と内容から高村氏を男性だと思ってしまうかも。

    

この画像は一昨日、PM2時頃の新宿です。
高層ビルに映った他のビルの影と、秋化粧のケヤキの木々。
思わず写してしまった一枚です。

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4 コメント

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このフレーズを見て (mon828)
2005-11-14 21:32:30
僕のところに時々来てくれるブロガーさんを連想してしまいました。



彼女の好きな言葉に

「昨日を悔いず、明日を憂いず、今日を生きる」

というのがあるそうです。



最近亡くなった、杉浦 日向子さんの言葉らしいですが

スキップのフレーズによく似てます。



返信する
そうですね。 (赤い靴~mon828さん)
2005-11-14 23:52:11
確かに似ています・・・。

杉浦さんは、私の好きな生き方をなさっていました。



でも、最後のフレーズを読むと・・ちょっとニュアンスが違ってくるかも。

最後だけでも、ぜひ立ち読みを(笑)
返信する
おひさちぶりでつ^^; (ママちゃん^^)
2005-11-15 18:43:10
赤い靴さ~ん

ども^^;お久しぶり?でした・・・。

といっても、

ちゃ~んと、覗きにきてましたよ(笑)

今日は足跡を残していきたいと思いま~す^m^



この本、おもしろそうですね!

最近、読んでない本がたまってるんだけど

ちと気になった・・・



「昨日という日があったらしい。明日という日があるらしい。

だが、私には今がある」

って・・・なんだかドキっとしまちた。

そう・・・今なんだよね・・・



札幌、すっかり寒くなってきました

今日は、ダウンジャケット着てでかけましたよ(笑)

ダウンジャケットは早いべか!←(北海道弁丸出しです)笑・・・



風邪ひかないよ~に・・・ね^^
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早くないべぇ (赤い靴~ママちゃん)
2005-11-15 23:05:03
札幌にいた頃ボテボテ着込むのは内地からの観光客だと眺めていました。

去年の11月。ホワイトイルミネーションの初日。。。

札幌に出現したボテボテのワタシ!!(笑)

こちらではダウンの人。けっこういますよ

~。



「スキップ」を泣きながら読む私。

あのせつなさ(心は17才なのに・・)に泣けるんです。
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