空の爽やか散歩道

古今東西
昔今日記

初電話

2015-05-25 08:42:21 | 日記
ニュージーランドの首都ウェリントンとはいったものの
工場のあるところはもちろん首都からかなりかけ離れた場所。

何も分かるわけでもなく、まして英語が話せたわけでもない
このおいらにとってはどこにも行く気がうせていた。

毎日、工場に行き身振り手振りで仕事工程を客に教えるおいら。

しかし、問題は土曜日と日曜日。まわりは本当に何もなく
駅もどこにあるのかさっぱり。

駅についても当時は英語すらチンプンカンプンのおいら
どこかに行けるという自信はあるわけもなかった。

同じ期間にオーストラリアには後輩3人が展示会に
行っていた。

毎度毎度の事だが、片方が田舎町に行くと片方が都会に行く。
その田舎側に行く事が多いのはおいらやった。

一人の出張が多かったおいらに対し、なんで他は2人とか3人で
行かせる事ができるねん?

と、ジャラシーになっていた時期があった。

まー、それが後々になって自分の駐在員としての人生が
始まることになるとは確かに思ってもみなかったが。

おいらが勤めていた会社のセールス課オセアニア担当が
気を使ったのかFAXでオーストラリアで後輩3人が滞在している
電話番号を送ってきた・・・。って電話しろってことですか?

自分の持っていたトラベル英会話の本のフレーズを覚えた。
そして恐る恐る電話をする。

「ooo Hotel. Can I help you?」でたでたでた~!

目の前が真っ白になりそうやった。耳元の受話器の中で
自分の知らない世界が聞こえていた。

覚えたフレーズで

「I.I.I would like to my japanese friend
p..please?Room number is XXXXX.」


レセプションのにーさんに

「 I'll put you through sir.」とかなんとかいわれた気がした。

最初のトライにしてはよく通じたな。ふ~力が抜けた。

が緊張の糸がまた張り詰めた。

「No,We can not find him sir,bhsdbbdanicb 」
と、レセプションがよく分からん事をいってきた。

困った。全く分からん・・・。多分、もう一つの部屋番号を
いえばいいんだろう。

違うナンバーを伝えてみた。

「O.K. Sir.」

やった!感が当たった。

しかし、電話がつながらない。

また、レセプションが何かを英語で言ってきた。
おいらはもう何も思いつかず「No thanks」といってみた。

レセプションのにーさんは「Ok Sir Bye Bye.」といって
電話がきれた。

完全に力が抜けた。フ~ッとタバコを一服。

そして我に返って考えてみた。そういえば後輩3人も
英語でけへんやンけ。急に部屋の電話が鳴っても
受話器取りたくないわな。

あー、そりゃそうやわなー。話なんかでけへんて。

しかし、ほんまによう伝わったな日本人アクセントの
素人英語。

びっくりやったわ。

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