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蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

助六        (mak)

2013-06-11 | 科学・生物

 新しい歌舞伎座の杮葺落六月大歌舞伎は、連日満員で熱気のこもった公演が行われております。

昨夜 6時から始まる3部目の演目は、幸四郎主演の「ご存知鈴ヶ森」と海老蔵主演の「助六」を観劇しました。



 先ず、銀座三越に立ち寄り幕間に食べる弁当を買い、そのまま地下を歩いて5分で歌舞伎座へ。弁当は演目に因んで助六寿司。
 
 演目が舞伎十八番のひとつ『助六由縁江戸桜』でしたので、主人公が『花川戸助六』、その恋人が『三浦揚巻』です。
おいなりさん・・・揚げ
のりまき・・・・・・巻き
 
余談はさておき、

   

 助六は、江戸の古典歌舞伎を代表する演目のひとつ。「粋」を具現化した洗練された江戸文化の極致として後々まで日本文化に決定的な影響を与えた歌舞伎宗家市川團十郎家のお家芸である歌舞伎十八番の一つで、その中でも特に上演回数が多く、また上演すれば必ず大入りになるという人気演目です。つい最近亡くなった市川団十郎の長男の海老蔵が花川戸助六
を演じるということで、観客席は熱気が沸騰していた。

出派の唄:
歌舞伎には、三味線、笛、太鼓と謡からなる伴奏がオペラのオーケストラ演奏なみに重要で、
 助六が花道から出る時の伴奏音楽を特に「出端の唄」という。助六では、浄瑠璃の流派の一つである「河東節」が謳われ、専業で行う者は今も昔も非常に少ない。このため、『助六』が上演されるときは、かつては蔵前の旦那衆が、そして今日では「十寸見会」(ますみ かい)という愛好会に所属する素人の語り手たちが、交代でこれを務めることになっている。ただしここでいう素人とは本職が別にあるという意味で、その技量は玄人はだしであることはいうまでもない。
 私の会社の同期入社の友達が「河東節十寸見会ご連中」のメンバーに加わっており、
なかなか手に入らない人気演目助六のチケットを購入出来、貴重な経験が出来た次第。

助六のあらすじ:
花川戸助六(はなかわど すけろく)という侠客に姿をやつした曾我五郎は、源氏の宝刀「友切丸」を探すため吉原に通っている。様々な男が集まる吉原で、遊客にわざと喧嘩を吹っ掛けて刀を抜かせようというのである。そこに助六を情夫にしている花魁の揚巻(あげまき)と、揚巻に言い寄る髭の意休(ひげの いきゅう)が登場。意休が友切丸を持っていると勘づいた助六は刀を抜かせようとするが、なかなかうまくいかない。そこへ白酒売に身をやつした兄の曾我十郎がやってきて弟に意見するが、助六の真意を知った十郎は自らも喧嘩を売る稽古を始める。

やがて揚巻が一人の侍を伴って再登場。助六はその侍に喧嘩を売ろうとするが、驚いたことにその侍は、兄弟を心配してやってきた母の満江であった。満江は助六に破れやすい紙子の衣を着せて、激しい喧嘩を戒めると十郎とともに帰ってゆく。

舞台には再び意休が登場。意休は実は助六が曾我五郎と見抜いており、友切丸を抜いて源氏を裏切ることをそそのかす。助六はもちろん応じず、意休(実は平家の残党・伊賀平内左衛門)を斬り、友切丸を取り返して吉原を抜け出す。

そしてこの多彩な登場人物たちが繰り広げるのが、江戸の名物「喧嘩」と「啖呵(たんか)」、「男伊達(おとこだて)」と「女伊達」です。「粋(いき)」と「きっぷ」です。

そうです。この「助六由縁江戸桜」というお芝居は「江戸を見る」お芝居です。そういう意味で、「時代物」というより「時代世話」と言った方が当たっているお芝居です。まるで豪華絢爛を誇る江戸吉原仲之町にタイムスリップしたような気分にさせてくれるお芝居なのです。


下記YouTubeは団十郎が演じた助六ですが、連続9ビデオですべてを観賞できます。

助六

コメント (2)
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