もう30年も前になりますが、VAN(Value added network)というのが、当時相当な話題を集めていました。
それまでのいわゆるデータの信号伝送だけでなく、パケット交換や電子メール、今や懐かしいEDI(Electronic Data Interchange)などが、
自由にできる付加価値ネットワークが出現しました。
1982年には中小企業向けに法律で認可され、3年後の85年には通信の自由化とともに全面自由化され、このサービスを営む事業者を
当時第2種電気通信事業者などと呼ばれました。これも、2003年には法改正されこれらの区分もなくなりました。
今から考えてみれば、そんなことがあったのか? なぜそのようなことが起こっていたのか? 当時だと、
インターネットも第2種サービスの範疇だったのですね。
電気通信が今日のように自由に空気みたいな存在になるまでに、不思議なくらいの出来事だったのですね。
ここで取り上げましたのは、このようなVANの話ではなく、身近な中で「付加価値」という言葉をよく使うことがありますが、
具体的にはどのようなことかを考えてみました。
時節柄、サツマイモ1本が大体100円だとすると、これをスライスして天ぷらにして販売すれば、5~600円になり、
焼き芋にしても5~600円、夜の銀座なら1,000円くらいした。

昔、付加価値を重さ100gあたりの金額(価格)で、大体の目安を現した上司がいたことを思い出しました。
この考えで、ちょっと進めてみますと・・
鉄の価格 100gあたり0.5円(ドンナ鉄かとかそんなことは言わない)
自転車 100gあたり300円 以下すべて100gあたりでいうと
自動車 500円、 ジェット機エアバス 500円、ゴルフクラブ(アイアン)5,000円、
めがね 40万円・・・

価格が高いからそれだけ付加価値が高いとは一律には行かないが、やはり手が込んでいたり工夫が深いほどやはり
それだけ付加価値を付けているのでしょう。
100g200円のお肉より2000円の方がやはり付加価値が高い。柔らかくておいしい~。これをステーキにしたり、
シャブシャブにしたりさらに付加価値を高める料理をする。雰囲気やサービスなどもこうなると付加価値に大きく関与する。
昔、単身赴任していたころ某デパートでジグソーパズル6,000ピースを買って、何か月か後に完成させていよいよ
枠(台紙)にはめる段になり、購入したデパートに行って、枠を求めることになった。この時の、対応してくれた店員嬢の
全く付加価値がなかった思い出がある。
つまりこういうことなんです。 枠(台紙)といっても、タタミ1畳近くの大きさがあり普及品ではないが、
それが必要となるパズルが売られているから、在庫があるだろうと期待していた。
しかし、それはないと店員嬢。 しばらく思案していると、店員嬢曰く、「少し小さいのを2枚つないで使用できる」という。
補強枠はどうする?といえば、それもつなぐという。
これは何とかお客の希望を満たし、かつ販売に結び付けたいと思う真面目な考えからであった。
が、この答えが出た途端、全く無視された気分になり、次に別注文の可能性を尋ねた。
メーカに問合せて後日連絡するということになった。
やがて店員嬢から回答が返ってきた。 メーカが言うには、既製品でそのような大きさのものはなく、個別注文にも応じかねるとのことらしい。
絶句していると、かの嬢は、これくらいの大きさのパズルを買う人はあまりいないし、買われてもそれを完成して
台紙を求めてくる人はほとんどいないといって慰めてくれた。
この些細な案件は、おそらくベテラン社員にも上司にも相談せず、一人で一所懸命対応してくれた結果であろう。