多くの文章読本が出版されているが、最初に読んだ文章読本に大きな影響を受けた。それが谷崎純一郎の『文章読本』であり、文章を音楽という言葉に変えれば大きなヒントにつながると考えられる。
谷崎純一郎の『文章読本』についてウイキペディアによれば以下のように解説されている。
『文章讀本』のタイトルで1934年(昭和9年)11月に中央公論社より単行本刊行された[1]。谷崎潤一郎自身が、「いろいろの階級の、なるべく多くの人々に読んで貰ふ目的で、通俗を旨として書いた」と前書きで記しているように一般読者向けに、
「文章とは何か」
「文章上達法」
「文章の要素」
と大きく3つの項目に分けて、以下のような主旨の内容を綴っている。
言語は思想を伝達する機関であると同時に、思想に一つの形態を与える、纏まりをつける、と云う働きを持っている。
言語は万能なものではないこと、その働きは不自由であり、時には有害なものであることを、忘れてはならない。
文章のコツ、すなわち人に「わからせる」ように書く秘訣は、言葉や文字で表現出来ることと出来ないこととの限界を知り、その限界内に止まること。
文章に実用的と藝術的の区別はない。
出来るだけ多くのものを繰り返して読むこと、実際自分で作ってみること。
余りはっきりさせようとせぬこと。