杵屋六郎ブログ

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温度差

2017-02-28 00:28:43 | 日記
教える側と習う側には常に温度差が存在する。そういうものに早く気が付くと大きな進歩につながる。教えることの難しさは長い年月を経て獲得した技術を短時間では教えられないところにある。プロとアマでは考え方や受け入れ態勢が異なるので同じことを教えても受け取り方は変わってしまうことが多い。
アマは直されたことを否定されたと解釈しやすい。また、アマは常に褒められることを望む傾向がある。指摘されたことを真摯に受け止めて、それを上達につなげていくのがプロの習い方であり、褒められても疑ってかかるくらいの慎重さがほしい。
プロは否定されたことを素直に喜ぶ。何故なら、進歩につながるからだ。
習うコツは自分の立場を替えて考える癖をつけることである。逆の立場から自分を見ると今までは見えなかった謎を解くことが出来る。

演奏を確実に成功させる

2017-02-27 23:54:41 | 日記
本番まではひたすら稽古を積み上げて確実性を高めるのは言うまでもないが、技術的に難しい課題は簡単に克服出来ないことが多い。
出来ない箇所の原因はどこにあるだろうか?出来ない部分に囚われて見過ごしいないかを十分に調べてみよう。
殆どの原因は出来ない箇所の一つ前に答えが存在する。そこに目を向けられるかどうかが問題を解くカギになる。このことはとても大切なのでこれからも繰り返し述べたい。
本番における実際の成功は充実した気分を味わえるだけでなく、努力が報われた瞬間になる。演奏を常に成功させるイメージを持つことが大切だ。
①出来ない箇所がなくなったら、安心して演奏の再現性を高くしよう。
②頻繁に間違えると悪いイメージが付くので絶対に間違えないようにしよう。
③常に演奏が成功しているイメージを意識しよう。
④成功のイメージは成功した数に比例して高まる。最初の成功を大切にしよう。
⑤成功を積み重ねて成功の方程式を確立させよう。

上達は突然にやって来る

2017-02-25 21:06:56 | 日記
日々の進歩を感じることは難しいが、年を重ねることで突然に才能が開花することがある。嚙み合わなかった技術の一つが上手く行くと突然に上達がやって来る。そこが芸の不思議なところで、良い風に大化けすることがある。最初の一つに気が付けばドミノ倒しのように次々と気が付く。このように気が付くのが連続して行くと大きな上達につながる。今までの努力が一気に報われる。競争に例えれば先頭からはるかに遅れていた者がごぼう抜きをして先頭に立つようなもの。それまでは自分を信じて稽古を続けよう。
競争を例にしたが、他人との競争というより自分に負けないようにすることが大切だ。芸における迷いや不安は誰にでもある。終わりのないマラソンのようにレースは続くと思う方が良い。レースの後半に力を貯めておき最後まであきらめない姿勢が大切だ。

日々の練習メニュー

2017-02-23 23:27:33 | 日記
練習の効果を確実にアップさせるには練習メニューを具体的に定めておこう。
次のように練習メニューを組んでおこう。
①三味線を弾く前に手首を振っておく。唄なら発声練習を十分にしておく。
②安定した正確な調子で滝流し、チンチリレン、三重などで早く手が動くようにする。
③日替わり、週替わり、月替わり、季節替わりなど工夫して曲を選ぶ。
④改善したい技法や覚えたい課題曲を絞る。
⑤定番の名曲をいつでも弾けるようにする。
 (都鳥、岸の柳、越後獅子、秋の色種、吾妻八景、勧進帳、道成寺、鷺娘、吉原雀、二人椀久)

毎日、繰り返し練習することで三味線が自分の一部になったような感覚になる。筋肉はとても覚えが悪いと自覚することが上達の秘訣である。

長唄協会の春季定期演奏会

2017-02-22 20:40:32 | 日記
昨日は2月21日(火)は長唄協会の春季定期演奏会が国立大劇場で行われました。昨日の出演はなかったので客席でほとんど全部の演奏を聞くことが出来ました。客席の空席数が以前よりも増えたと感じました。
40年ほど前は流派による違いや個性による違いがもっとはっきりと感じられましたが、そういう差はだんだんと無くなり、平均化され、揃うが、個性あふれる演奏が減っているように感じました。そして客席はもっと満席でした。長唄を趣味にする人が減っているのはとても残念です。