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ラグランジュ・ポイント

日記帳です。トップページからは写真も見られます。全て私個人の見解で、所属団体の立場・戦略・意見ではありません。

みやちっく

2017-01-04 22:30:39 | まんが・アニメ

エッセイ漫画を描く人。
ブログ

カマタミワの作風に近い。
エッセイには、やはりある程度の
人生の年季、すなわち年齢が必要で、
若者が描くのは難しい。
人生経験に裏打ちされた、乾いた笑いのようなものが
一つの要素として必要。

ポテンヒットを地道に打ち続ける、そういう人生の在り方。


オンノジ

2016-12-29 01:11:37 | まんが・アニメ

昔の施川ユウキ作品は
終わらない日常、サザエさんみたいな
設定の漫画が多かったが、最近のものは
心情の変化、小さな成長をテーマにしたものが多い。

人間の居なくなった街、動物の姿をした相方など、
本作はSFとなっているが、メインテーマはコミュニケーションだ。
殻にこもった子供が、外部の世界と折り合いをつけて
成長する話とも読める。

人間も生物である以上、大なり小なり日々変化していくもので
それは事実として避けられない。
だとしたら、その事実をどう受け止るか、それこそが個性とか生き方
なのだと思う。

連載中、人気がどれくらいだったのかは知らないが、
この作品が1巻で完結していることは、非常に良い。
日常ものに埋没せず、緊張感を持ったまま物語を
畳むことに成功したからだ。

それから、たった2名の登場キャラクターのみによって
物語が進行していき、また成立させているところに驚愕する。
キルミーベイベーにせよ本作にせよ、人間の深部の
感情を描くには、最低限、話者ともう一人さえ居れば十分という事実を
示している。キャラデザも、キャラ数も必要なし。
洗練された漫画だった。


舞妓さんちのまかないさん

2016-12-28 22:51:59 | まんが・アニメ

サンデー今週号より新連載。
全くサンデーっぽくない。青年誌というか、
月間向け。絵柄は電撃大王とかっぽい。
ストーリーは温かく、生活の情感たっぷり。
なんとなく、毎回読んでしまいそうな感じだ。
そういう漫画ってなかなか貴重。

仕事納め。
今年はどんな一年だったと聞かれたけど
そんなん一言で表すの難しい。
色んな感情が入り混じった、「しんどい」一年だったとしか
言い様ない。


別式

2016-12-26 19:30:43 | まんが・アニメ

別式

群緑の時雨といい、これといい
かわいい絵柄の時代劇ってアリやな。
サムライうさぎなんかも良かったし。

それにしてもTAGRO先生の絵、めちゃカワやな。
線が、幾何学的に整ってる。

史実の別式女という役職にも少し興味が湧いてきた。
江戸時代って、調べてみると案外多様な社会だったと分かる。


戦争と平和

2016-12-25 15:58:08 | まんが・アニメ

BBC製作のドラマ版。
帝政ロシア下の貴族の群像劇。
やっぱり、あの国はヨーロッパ諸国に比べ
そこはかとなく野暮ったいイメージ。
大貴族達の立ち振舞いからでさえ、
田舎臭く凶暴な印象を受けた。

しかし、戦争や心の乱れを表現するには
うってつけだったと思う。
例えばもし、フランスを舞台にしていたら、
ベルサイユの薔薇みたいに様式美の世界に
なってしまいそうだったので、そうでなく
本作からは適度におどろおどろしさが感じられて良かった。

西洋の大河ドラマを見ていて、いつも思うのは
衛生観念の低さ。ドレスの裾が豚小屋の床を
こすっていても全く気にしないし、いつ洗濯してんねんていう
衣服に平気でキスする。何日も手洗ってないんじゃないの?
という状況で、素手でパンをちぎって人に渡す、とか。

そら貴族でもバンバン疫病で死ぬやろなあ。


100万円の女たち その2

2016-12-23 23:29:15 | まんが・アニメ

様々事件は起きるが
日常的な所、同居人の女達の
心情こそが作品のテーマ。

嘘と本音。誰もが持つ二面性ではあるが、
過度に開きが出てくると、人格にダメージが生じる。
僕は嘘が苦手な方なので、本音を無理矢理に覆い隠して
生きる人の気持ちが分からない。しかし、そうした人達の
境遇を考えることはできる。自分に嘘をついて生きている人は
自分自身の力だけでは、自己を解放する事はできないという事なので
他者の援助が必要となる。
本作のシェアハウスという設定は、本能的に他者を求める人々を
象徴しているように思えた。

ところでこの作者は、ミステリーには向いてないな。
ヒロインの死亡フラグの立て方が分かり易すぎる。次のシーンで
絶対何かあるなって誰でも気づいてしまう。
真犯人の動機も訳分からんかったし。
常軌を逸した人格の持ち主という設定を酌んでも、全くしっくりこない。

それからヒロインの一人である女子高生、宝くじを当てたばっかりに
人生が狂ってしまい、気の毒でしょうがなかった。

本作は当初、ミステリーという事もあって、仔細は読者の想像に任せるっていう
スタンスだったと思うが、最終巻で何もかもつまびらかにしてしまい、ちょっと
呆気ないなと思ってしまった。言及すればするほど、前の場面との整合性が
取れなくなるという悪循環が生まれてしまった。いっそ、3巻までの情報開示で
留めておき、あとは真犯人周りの顛末だけ描いても良かったかもしれない。

とはいえ、面白かった~。


100万円の女たち

2016-12-21 22:12:05 | まんが・アニメ

一風変わったハーレム物。
謎解きではないがミステリアスなストーリー。
最近読んだ中では、一番面白い。
絵は下手だが、結果的にキャラクターの心理を
読者に想像させる風に働いているので良し。

それにしてもこの主人公、なぜ各年齢層の若い女子から
モテまくる設定なのか謎。
続き買おう。


逃げ恥

2016-12-20 23:35:42 | まんが・アニメ

主演二人ともイマイチ好きでないので
見なかったけど、最終回の真田丸パートが気になって
視聴した。普通にドラマとしてよくできてるな。
脚本がよい。漫画っぽいドラマとして好感持てる。

調べたら本作の脚本家、
掟上今日子の備忘録とか重版出来!の人やん。
流石やわ。一流のスタッフに豪華な予算。
出るべくして出た人気という感じ。

 


24のひとみ

2016-12-12 21:58:45 | まんが・アニメ

女教師ひとみが、ひたすら嘘をつきまくる話。
実は深いと見せかけてそうでもない。
ヒロインは、シンプルに嘘が好きなだけなのだろうが
周りが放っておかない。
ファンが生まれ、やがて信仰の対象に。
天才とはそういうものかもしれない。

この作風は僕には合わなかったので、もう買うことは
ないと思うが、倉島圭という人は、漫画界において
確かに、唯一無二の存在だ。

ところで、少し昔までは、どこの学校にも名物教師と
呼ばれる人が一人は居たもので、賛否両論ありつつも
生徒にとって刺激となっていたのは確かだった。
少なくとも、変人教師を認容する社会には価値があったと思う。
ひとみ先生のキャラクターからは、そういった事を考えさせられた。


ウワガキ 完結

2016-12-11 02:31:43 | まんが・アニメ

八十八良の「ウワガキ」がいつのまにか完結してた。
無難な終わり方とも言えるけど、
正直ガッカリだった。作家だったら
もうちょっと何でもいいから捻れよと。
過去ログによると、5年ほど前にも似たような事を書いているが、
今回もやはり同じ感想。
この人の漫画、まずまず面白いので継続して読めてしまうけど、
最後の一押しというか何か一味足りない。

恋愛を題材にした漫画というのは、少女漫画を抜きにしても
数も多く、割合とっつき易い。
秀作もそこそこあるが、それ以上の傑作にはならない印象だ。
男女の好き合いを描くだけでは作品として限界がある。
日常のよしなし事や他者への慈愛とか、あるいは非日常の冒険
だったり、テーマは何でもよい。共通しているのは、
人を感動させ得るかという点。
純粋に恋愛要素のみで、人が深く感動する事はあまり無いように思う。
共感する人は居ても、結局は「はい。そーですね。」で済んでしまうので。