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今週の一枚:「RIDE ON TIME」 山下達郎 1980

2007年07月23日 | Fuku-music
【Fuku】

たまにはベタベタなやつも、ということで、このコーナーでは珍しいメガヒットモノですが、やはりこの時期、"夏だ!海だ!!タツローだあ!!!"でお馴染みの夏の代名詞ともいうべき日本を代表するメロディメイカー山下達郎氏の5枚目のソロアルバム『RIDE ON TIME』(ライド・オン・タイム)。1980年9月19日発売ですから、もう27年前の作品ですが、いつの時代でも全く問題なく受け入れられることは、2002年に超有名ドラマの主題歌としてリマスターされた表題曲「RIDE ON TIME」のメガヒットで証明されています。

もともとは、マクセルUDのカセットテープのテレビCMにも使われた同名シングルの大ヒットを受けて制作されたアルバムで、アップ~バラードまで曲良し・歌良し・サウンド良しで山下氏のAIR/RVC時代のアルバムでは一番万人にも受け入れられた誰もが愛した傑作盤です。

この時代は、前作の「Moon Glow」その前の「Go Ahead!!」収録のうち、Funk調の「Bomber」や「Funky Flushin'」が大阪のディスコティーク(この言い方古いねえ)で火がつき、「Let's Kiss The Sun」がCMタイアップでメジャーヒットとなり、いよいよ大ブレイク間近か、と言われた時期で、ブレイクを強力にプッシュすべく、夏モノイメージでガンガン押していた時期で、山下氏自身の思いとは別の方向性で、所謂ナツモノ=タツローみたいなイメージがこのアルバムで結果的に定着してしまったという後日談を残しています。

ただ、そういった戦略とは別の次元で、この作品の素晴らしさはそれからの歴史が証明していて、特にシングルヒットした「RIDE ON TIME」は、もちろんのこと、「SOMEDAY」、「Rainy Day」、「My Sugar Babe」など、名曲ぞろい。全体を包む夏の明るさと青春の青さが、何とも、懐かしくて心地良さを醸し出しています。

私が特に好きなのは、ハインラインの同名のSF小説に感銘して作られた「夏への扉」で、特に梅雨明け間近のこの時期にはいつも車の中で愛聴するド定番ソングです。

2002年に山下達郎氏自身の手で監修・リマスターされ再発。シングル・ヴァージョンはボーナス・トラックとして収録され再評価。ポップ・ミュージックのすばらしさがギュっと詰め込まれた楽曲、高度な演奏技術、極上のスウィートメロディはやはり当代随一でしょう。

タイトル曲の「RIDE ON TIME」ですが、2003年に行われたファンクラブミーティングの際には、佐橋佳幸氏とのアコギ2本にベースとピアノというアンプラグド編成でこの曲を最後に熱演したんですが、アコギだけでもしっかりロックンロールのグルーヴビンビンで驚愕しました。永遠の名曲です。

#たまにはド定番もイイでしょう。

RIDE ON TIME  Tatsu Yamashita

A面
1. いつか(SOMEDAY)
2. DAYDREAM
3. SILENT SCREAMER
4. RIDE ON TIME(アルバムバージョン)

B面
1. 夏への扉(THE DOOR INTO SUMMER)
2. MY SUGAR BABE
3. RAINY DAY
4. 雲のゆくえに(CLOUDS)
5. おやすみ(KISSING GOODNIGHT)

※以下は2002年の再発盤のみ収録
1. RIDE ON TIME(シングルバージョン)
2. INTERLUDE I(未発表)
3. INTERLUDE II(未発表)
4. MY SUGAR BABE(テレビ用インスト・未発表)

AIR/RVC RAL-8501 ,1980
BVCR-17017 ,2002