残照 狐狸安打のスパイス日記

スパイスの効いた人生。
挫折と葛藤。
そしてもしかしてあるかも知れない
現在を生きている事の素晴らしさ

気になるペットショップ

2011-01-30 09:35:50 | Weblog
自転車でのルーチンルートにペットショップがあった。
気が付いたのは、通い始めて数ヶ月経ってからだった。

と言うのは、普通の家の薄汚れたガラス戸を横に開けるとして
土間のような所があって、
そこにインコ、鳥(種類不明)やら、寝そべったうさぎが放し飼いになっているのだった。

交差点の角にTというラーメン店。
張り紙がしてあった。
『母の介護のためしばらくお休みします・・・』

そして件のペットショップ。
その隣が行列のできるラーメン店D。
朝早く通ると仕込みのシナチクなどの混じった
とても好い匂いがするのだった。
『流石流行る店は心掛けが違う』
と思ったものだった。

ある時、夕刻に通った時に何やら動物の糞の混じった様な
臭気がしたのである。
そこで初めてペットショップの存在に気が付いたのであった。

それ以来そこを通るときは
自転車に乗ったまま
上部の透明なガラスを通して2,3分内部を
見させて貰う様になったのである。





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同僚のS・W氏

2011-01-11 09:53:23 | Weblog
新年も箱根駅伝復路あたりから段々正月気分は抜けて行く。
10日を過ぎてみれば、普通の日常生活に戻るのではないか?
私の職場は準社員(一応社会保険が完備している・・・)なので
とにかく出勤していくらなので、健康あってのものなのだ。

s・w氏は不思議な人物なのだ。
どうもうまく表現できないのだが・・・

ロッカーで着替えをしているとき、マシュマロのような笑顔を浮かべ、Wは間近に来て話掛ける。
後になって記憶にないのは『天気だね』とか『○曜日の勤務はいっしょだね、
よろしくお願いしますね』そのような内容であるだろう。
彼は話題が豊富で今昔の芸能ネタには特に詳しいが、経済などにも守備は拡大する。
浜矩子さんの本を読んでいるのを見たことがあった。何を聞いても一応コメントできるのだ。

それであれば話題は重複しそうもないのだが実は同じ事をこの2年間に20回は聞かれただろう。

「囲碁、マージャン、花札はおやりになりますか?」
「将棋を少々やります?」
「囲碁は?」
「いえ、やりません、ルールはわかりますが・・・」
「ボクシングに例えれば将棋はノックアウトのゲームだけど、囲碁は判定のゲームなんだよね!」
「エッツ!」
真髄に迫る言葉に感心する。
彼に言わせると将棋は指した手のほとんどが最後の盤面に残らないのに対して
囲碁は打った手が盤に残るのだという。

間合いを置いてルーチンクエスチョンでWは畳み掛ける。
「ゴルフはおやりになりますか?」となるのである。
私も素知らぬ顔で答えるのだった。
「いえ、やったことはありません」

彼とピット、MR(マシーンルーム)廻りをやると、誰彼なしに挨拶をするので、
私は内心『ヤメテクレ!』とこっぱずかしくなる。
特に相手が米兵だった場合は、かっての皇軍の敗残兵のように慇懃に深々と腰を折る。
しかし次の交差点では『今も昔もアメちゃんには敵わないよなぁ~』と溜息まじりに言ってみせる。

先日、工具を返しに2Fのロッカー室に突然入った。
1Fのロッカーに移動になったので居るとは思わなかったWが黒ずくめの格好で放心して突っ立っていた。
暗い顔で、電線に止まって下界を見下ろすカラスように、突然闇の中から浮かびあがった。
何かを沈思黙考し、何かに悩んでいたのかも知れない?
一拍おいて、黙ってプレハブの鉄の階段を下りていった。






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