(※私には合わない作品でした)
『ドラゴンがいっぱい!』(byジョー・ウォルトン)、読了。
可愛らしいピンクのドラゴンの表紙絵にほだされた私が、間違っていた。
ヴィクトリア朝の恋愛小説を下敷きにしているという旨の前書きを見た瞬間、失敗したと悟った。
私としては、旧時代の恋愛小説そのものだっだ。即ち鬼門。
申し訳ないのだが、私には、人間を用いると危険思想になりかねない要素をドラゴンに置き換えている作品に感じてならなかった。
登場人物が、人間くさいを通り越して完全に人間に感じるのだ。
翼やうろこ、そして特殊能力や嗜好を持った「人間」にしか見えない。
この作品のドラゴンの特徴は、大きく2点。
一つは、ズバリ同族喰らい。
喰らうと身体が大きく強くなるそうだ。
そしてもう一つが、女性性とそれにまつわる差別が全て、生理現象に基づいている点。
発情するとピンク、結婚ないし出産すると赤。例外はない。
レ○プされてもピンクになり、普通は元に戻らない。酷い。
ストーリーラインも私には退屈だった。
洞窟探検のエピソードが救いだった。
メインキャラは皆、良縁を得てハッピーエンド。
結婚ありきの時代は、大変だったなぁ……。
それでは。また次回。