『氷菓』(by米澤穂信)、読了。
全9話の連作短編集。
かつてアニメ版が爆発的に流行った事を覚えている。
「える」という名前の女の子が出てくるという事だけはそれで知った。
変わった名前だからてっきり、ファンタジー寄りの話なのだろうと想像してた。
ところで今の自分、厚い本を読み通す時間も集中力も今一つ確保できずにいる。
それでもどうしても活字を読みたくて、気を取り直したくて買ったのが『氷菓』。
まさか200ページ程度で収まる文庫とは思わなかった。
読んでみれば、これぞ流石の米澤作品、意外性ある、しかし正統派の謎解きを次々と見せてくれる。
やや回りくどい文体が少々気にかかったがが、当初は角川スニーカー、即ちラノベだったと知って納得。
いわゆる、やれやれ系の無気力な主人公が、青春を謳歌する意味を見いだすラストは爽やかだ。
なお、余談ながら、タイトル『氷菓』の意味は、早めに察した。
『夏のお嬢さん』って曲を思い出して。
それでは。また次回。