『暗闇坂の人喰いの木』(by島田荘司)、読了。
タイトルは『病院坂の首縊りの家』(by横溝正史)からのオマージュだろう。
感想としては、質よりもまず量を訴えたい。
文庫で700ページは難敵だった。
読んでも読んでも終わらない。
かつて『双頭の悪魔』を読んだ時の感覚に近い。
仕事に追われて時間が取れず、料理や食事の合間にも読み続け、
それでも終わらず、全部読んだ頃には冒頭の展開を忘れかけてる始末。
これほど読むのが遅くなった理由の一つは、過剰な残酷描写にある。
ゲストキャラが拷問や死刑について喜々として話しまくるのも閉口したが、
謎解きのクライマックスだろう地下室の場面では、思わず本を取り落としそうになった。
怖いというより、もう単純に気持ち悪くて。
この本はミステリというより、ホラー作品として捉えた方が良いかもしれない。
殺人を引き寄せる大楠や、殺人を予言していた壁画の存在は、純粋に恐ろしい。
ただ、残念ながら、そういった機微への感性に乏しい私とは相性が悪いだけで。
次々と不可思議な状況で殺人が起こった理由が、長く引き延ばされた末に、
片っ端から「ただの偶然」と切り捨てられていった事には唖然としてしまった。
良くも悪くも、本格ミステリらしい一冊である。
それでは。また次回。
タイトルは『病院坂の首縊りの家』(by横溝正史)からのオマージュだろう。
感想としては、質よりもまず量を訴えたい。
文庫で700ページは難敵だった。
読んでも読んでも終わらない。
かつて『双頭の悪魔』を読んだ時の感覚に近い。
仕事に追われて時間が取れず、料理や食事の合間にも読み続け、
それでも終わらず、全部読んだ頃には冒頭の展開を忘れかけてる始末。
これほど読むのが遅くなった理由の一つは、過剰な残酷描写にある。
ゲストキャラが拷問や死刑について喜々として話しまくるのも閉口したが、
謎解きのクライマックスだろう地下室の場面では、思わず本を取り落としそうになった。
怖いというより、もう単純に気持ち悪くて。
この本はミステリというより、ホラー作品として捉えた方が良いかもしれない。
殺人を引き寄せる大楠や、殺人を予言していた壁画の存在は、純粋に恐ろしい。
ただ、残念ながら、そういった機微への感性に乏しい私とは相性が悪いだけで。
次々と不可思議な状況で殺人が起こった理由が、長く引き延ばされた末に、
片っ端から「ただの偶然」と切り捨てられていった事には唖然としてしまった。
良くも悪くも、本格ミステリらしい一冊である。
それでは。また次回。