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好事家の世迷言。(初代)

※はてなブログ『好事家の世迷言。(続)』へ移転計画中。

調べたがり屋の生存報告です。

意味がない、という意味。

2020-07-09 | 物語全般
『最後の伝令』(by筒井康隆)、読了。

何を読もうか迷ったら、筒井作品に走る。

全14編収録の短編集。初版は平成5年。
全体的に「死」を扱った作品が並ぶ。

本命は表題の『最後の伝令』。
臨終間際の人体で翻弄される器官たちの物語。
これをもっと明るい作風で漫画にしたら『はたらく細胞』辺りになる気がする。

『二度死んだ少年の記録』は再読。
初読の時は、ひたすらおぞましくいという感想だったが、
二度目になると違ってきた。
ラストセンテンスで書かれる、少年の本当の死因は、切なすぎる。

最後まで読んでもよく分からなかったのが『樹木 法廷に立つ』。
人間と全く異なる理(ことわり)で生きてる植物が人間の言葉で喋るとこうなるって話なんだろうが、やっぱりモヤモヤする。

『ムロジェクに感謝』に至っては、そもそもタイトルが分からない。
調べたら、まさしく意味無しが答えらしく。やっぱり分からない。

そんなラインナップの中、一番記憶に焼き付いたのが『公衆排尿協会』。
これから読む方は、トイレ済ませてから読みましょう。
身の置き所に困る事間違いないので。

それでは。また次回。

「映画」の創り手に、感謝を。

2020-07-04 | 物語全般
『エジソンズ・ゲーム』を劇場へ見に行く。

原題は『THE CURRENT WAR』(電流戦争)。
全然違う。

正直なところ、この映画はタイトルの時点で悩ましい。
ハッキリ言おう、この映画のエジソンは寧ろ敵役。
歴史に名を残すのを避けたウェスティンハウス、そしてテスラを取り上げた物語と称した方がいい。

この映画で掘り下げられるのは、年少者用の伝記ではまず書かれない、エジソンの暗部。
自分が推し進める直流電流で覇権を得るべく、死刑囚の電気椅子に、ライバルの用いる交流を使わせたという逸話だ。
偉人と讃えられる人物も、俗人と変わらない人間性を持ってるという話のわけだが。
予告編で予想してたより、ずっと雰囲気は暗かく、気持ちは沈んだ。

ただ、この映画の救いはラストシーン。
エジソンこそが「映画」の基礎を作り上げた事を、観客の私たちは忘れてはならない。
ネットで動画を見れるのも、彼のおかげなのです。

それでは。また次回。

本好きは、原作通りを通りたい。

2020-07-03 | 物語全般
『ドクター・ドリトル』を劇場へ見に行く。

数十年前の映画を見続けていた状態から、いきなり最新作へ飛んだら、インパクトが尋常じゃなかった。
色彩も音響も動きも目まぐるしくて、ややもすると置いていかれる。

ただ……そもそもドリトル先生ってこういう話だったっけ。
冒険家の妻を失った悲しみに押し潰されて引き込もって、家を取られるから仕方なく依頼を受けて海へ出て、命を狙われながら、妻の遺品を盗みに行って、ドラゴンの○詰まりを治すのがクライマックスだったっけ?

猛烈に原作の児童小説を確かめたくなってる私である。
私のかつての記憶では、ドリトルってレイトン教授みたいな紳士だったはずだし。
以前の実写映画はカンゼンに別物だったから、今度こそと期待してたのになあ……。

原作の事を横に置いても、内容を少々詰め込みすぎという印象。
ドリトルの妻の件も、遺品を盗みに行く段も、ナレーションでのダイジェストだけというのは寂しい限り。もっといい描写の方法なかったのかな。

それでは。また次回。

『サウンド・オブ・ミュージック』を劇場へ見に行った話。

2020-07-02 | 物語全般
我が地元でのリバイバル映画の記録。

音楽の授業で切れ切れに見た覚えがあるが、通して見たのは初体験。
それで、この映画は、映像と音楽を純粋かつ素直に楽しんだ方がいいと知った。
今の自分が思い付くような、下衆な打算のあるキャラは一人もいない。
せいぜい男爵夫人が恋愛に幾らか葛藤するくらいなのだから。

……という予想が、ラスト30分で覆された。
この作品の時代背景を忘れてた。
まさか、一気にサスペンスフルな展開へ突き進むとは驚かされた。

最後は美しいハッピーエンドだったけれど、少しだけヒヤヒヤしましたとも。
感動とエンタメが両立してるって、いいよね。

それでは。また次回。

『スティング』を劇場へ見に行った話。

2020-07-01 | 物語全般
我が地元でのリバイバル映画の記録。

この作品を見た辺りから、ぼちぼち新作映画の公開も始まってきた。
日常へ戻っていく事が嬉しい反面、貴重な名作を見られる時間も長く続いてほしいと願うジレンマ。

『スティング』は、コンゲームを語るなら必須科目の映画とは聞きながら、今まで機会を逃していた。
まさか、子供時代から聞き慣れていた、あの牧歌的なメロディが、この映画のテーマ曲だとも知らなかった。

実際、今の自分の感覚だと流石に古い印象が強い。
一度ならず、人死に(銃殺)が出てくるのに、緊張感が薄いんだな。
誰が敵か味方か、見てて疑心暗鬼になりすぎたのも私の敗因。
いつかもう一度ビデオなどで見て、もう少し素直に驚かされたい。

なお、余談ながら。
個人的に驚いたのは、この作品にウエスタンユニオン社が登場していると知った事。
アメリカにおいて、通信と言えばこの社というのが、時代を越えた共通認識なんですね。

それでは。また次回。

久しぶりに医療小説を読む。

2020-06-23 | 物語全般
『ガンコロリン』(by海堂尊)、読了。

全5話の短編集。
因みに初版は2013年。

先にお断り。
海堂作品を読むのは私、苦手である。
ただ今回は、知人から譲り受けた縁で1冊だけならと通読。

読み終えた印象は、やはりあまり変わらなかった。
「医療は国家よりも重い」という一貫したテーマを、
あらゆるジャンルで書き分け、
且つその大量の作品群を、一つの世界観と時系列で完全に
つなげる手腕は、確かに素晴らしいと思う。

問題は、そういった作風が私個人の感性に合わない事だけだ。

表題の『ガンコロリン』は、ガンの特効薬が作られた世界の顛末。
新薬を安易に世に広めない方がいいという話、と私は解釈。

『ランクA病院の愉悦』は、ツイッターがモチーフの一つ。
「ツイート数/フォロワー数」で、
ツイッタリスト(文法的に既におかしいのは作者も承知の上だろう)の
価値が決まるという論が書かれていた。
……そうなの?(゜ロ゜;

それでは。また次回。

『アベンジャーズ』を劇場へ見に行った話。

2020-06-17 | 物語全般
5月末から再開した我が地元の映画館での、リバイバルの記録。

先の日記に書いた『ローマの休日』や『ウェストサイド物語』は、歴史に残る名作だから見た側面が大きかった。

対して今回は、(無論名作とは思うが)「好きだから見る!」という思い入れが勝っていた。

私がMCUを追い始めたのは『ドクター・ストレンジ』(2016年)からで、『アベンジャーズ』はレンタルで後追いした部類。
当ブログには、見た当時の感想を書いてあるが、「キャラ全員を平等に描くのは大変」など、無難な内容にとどまっている。

完結作の『エンドゲーム』まで見た今なら、感想はまるで違う。
この時点で大量の伏線を仕込んでいる事を思い知る。
スタン・リー氏の姿を拝めた時も感慨深かった。

そのじつ今作に限っては、この復活上映で2回見た。
一度目は自分一人で、二度目は付き合ってくれた友人と(一席空けて)。
今になって、このシリーズ本当に好きだったんだなと実感した。
早く『ブラックウィドウ』見たいな。

それでは。また次回。

『ウェストサイド物語』を劇場へ見に行った話。

2020-06-16 | 物語全般
5月末から再開した我が地元の映画館での、リバイバルの記録。

受付に「映画見放題チケット」のようなお知らせを見かけた時は、惹かれたものの考え直した。
「5ヶ月限定50000円、新作のみ」。つまり、1ヶ月で新作を定価で5本見ないと元は取れない。

閑話休題(それはさておき)。
当初は、こうした感想などを意識していなかったが、やがて、思い出を残そうという欲が出てきた。

予備知識は、例によってほぼ無し。
ロミオとジュリエットをなぞったミュージカルだよね?程度。

それで通して見た結果。
確かにダンスにも圧倒された。
が、私が驚かされたのは、テーマのシビアさだった。
移民問題、性差問題、そして社会的精神病。
強姦までダンスに昇華してる演出には頭がくらくらした。

最後に書きたいのは、3時間の長丁場の、90分頃に休憩が入る事。
今時の長い映画にも、こういうシステム欲しいなあ。

それでは。また次回。

『ローマの休日』を劇場へ見に行った話。

2020-06-15 | 物語全般
こんな文面を書ける日が来るとは思わなかった。
5月末から再開した我が地元の映画館での、リバイバルの記録だ。

『ローマの休日』は、学生時代に見た覚えはあった。
だから気分転換として気軽に見よう、という相変わらずの動機で選んだ。

見終えて、色々考えさせられた。
私のかつての記憶では、純朴なアン王女に、したたかな記者ジョーが近づく話、だと思ってた。
改めて見たら、彼らはそんな一面のみで語れる人物じゃなかった。

従者たちに干渉されすぎる事に悩むアン。
スクープを狙うものの悪人になりきれないジョー。
そして今回、印象に残ったのが、ジョーの親友・あービング。
初見の時はあまり覚えてなかったが(失礼)、この映画当時の最先端メカを駆使するキーパーソン。
ジョーと何度も言い争いながらも、最後はジョーの思いをくんで、唯一の証拠である写真群をアンに渡す姿は忘れがたい。

万一、未見の方がいたら是非見てほしい作品。
白黒なのにフルカラーのような美麗さを堪能するだけでも価値ありです。

それでは。また次回。

苦手な映画を見に行ってしまった話。

2020-03-06 | 物語全般
(※見たのは公開直後です)
書きそびれていた話。
映画『1917』を劇場へ見に行く。

実は演劇を見るのが好きな自分は、いわゆる「長回し」の場面が好き。
よって、予告編での「ほぼ全編ワンカット」という触れ込みに
ほだされて見に行って。
やっぱりコレも自分の性には合わなかった。

だってコレ戦争映画だものね。
ミステリ以外の「人死に」がアウトな奴が見られる作品じゃない。

ストーリーについてはシンプルだ。
一兵卒の二人が、作戦の中止命令を伝えに行くために旅立つ。
あれこれあって、死んだり殺されたり殺したりを繰り返す。

戦っちゃいけないという知らせを届けるだけで、
これほど胸の苦しい時間を生き抜かなければ死ぬ世界。
最終的に伝令自体は成功するから、
かろうじてハッピーエンドではあったが、
やりきれない思いが今も強く残っている。

……と、ここまで書いて気づいた。
虚しい気持ちをどうしても言語化できないから、
今まで感想書けなかったんだと。
生活のストレスが嵩んで、スマホにも慣れなくて、
それでゲームに依存して、いっそう感性が鈍ってたのかもしれない。

世間様では色々あるが、自分の好きな物を通す道は、
これからも自分なりに続けていきたい。
本を読む。文を書く。人と会う。その手段に道具を使う。
逆に、道具に自分の時間を使われないよう、心がけよう。

それでは。また次回。