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好事家の世迷言。(初代)

※はてなブログ『好事家の世迷言。(続)』へ移転計画中。

調べたがり屋の生存報告です。

英国紳士の秘境冒険・その2。

2020-09-01 | 物語全般
『ドリトル先生航海記』(byヒュー・ロフティング)、読了。

先日見た実写映画のフラストレーション解消のため、しばらく書店を巡り歩いた。
というのも、今時の書店には、『ドリトル~』などの岩波少年文庫そのものが置かれていなかったから。
代わりに並ぶのは、アニメやゲームのノベライズ。
自分が子供の時は、こういうノベライズこそ全く見つからず、毎度のように注文書を書いてたのに。
頼みの図書館も、どれも貸出中で、いっそAmaz○nで買おうかと思った矢先に入手。

それで、ン十年ぶりに通読して、昔の記憶が蘇った。
そう、ドリトル先生と言ったら、このシルクハットの英国紳士。礼儀正しい学者バカ(←褒め言葉)。
少年スタビンズをはじめ、周りの人々との関係も良好。

このストーリー準拠での実写版を願う。
法廷で動物が証言するとか見たい。
未開の地の王になるとか、時代背景だけ留意すれば、何とかならないかな……。

それでは。また次回。

口先がもたらす奇跡!

2020-08-29 | 物語全般
映画『摩天楼(ニューヨーク)はバラ色に』のDVDを見る。

思えば自分、マイケル・J・フォックス氏の作品をBTTF以外に見た事なかった。
そのため今回はあくまでも勉強として見る、つもりだった。
いざ見始めたら、最後まで一気に見入ってしまった。

思えば自分、人生で一番好きな昔話が『長靴をはいた猫』なんである。
この映画はまさに、その猫(みたいな才覚者)が自らカラバ侯爵になったような話。

大企業に、通知の配送係として入った主人公。
彼は社内機密を把握できる立場を使い、架空の重役に成りすまして活躍する。
綱渡りの一人二役で。

まあ、フツーに考えたらバレるだろと思うし、そのじつ最終的にはバレるわけだが。
実力に裏打ちされた度胸一つで切り抜けていく様を見るのは誠に楽しい。
つまりはフォックス氏の演技が凄すぎるって事で。
やたら脱ぐし(成り行きで)。

しばしば出てくる色恋ネタは好みが分かれるかもしれないが、1980年代という時代を踏まえて見て頂きたい。
個人的にツボに入ったのは、隣室の騒音に合わせて指揮棒振ってビール開けてるところ。
深夜に見たせいか、久しぶりに腹から笑いまくった。
こういうドタバタコメディって、好きだな。

それでは。また次回。

壊れる虚実の世界たち。

2020-08-08 | 物語全般
『壊れかた指南』(by筒井康隆)、読了。

短編20編、ショートショート10編を収録。

断筆から復帰して以降の筒井作品は、分かりにくい作品が増えた気がする。
マンネリに陥らないよう、より挑戦的な内容へシフトしていった結果なのだろう。
ただ、心身に余裕の無い時には、読むのがキツい。
オチがないのがオチ、っての話も少なくなくて。
いや、むしろそういう展開の方が多いかな。
今後しばらくは基本的に、有名な長編の方をいずれ探してみる予定。
という、とりとめのない内容で茶を濁す。
この本の感想には相応しいだろう。

それでは。また次回。

ドイルの冒険世界譚。

2020-08-01 | 物語全般
『失われた世界』(byコナン・ドイル)、読了。

恥ずかしながら初読である。
(より正確には、流し読み程度で止まっていた)
ドイル氏が創った主人公は、ホームズ様だけではない。
むしろ、本作のような冒険小説の方がドイル氏の本懐だ。

当時は無論、現代より遙かに「秘境」の範囲は広かった。
古生物の研究も発展途上。
そんな時代、アフリカの奥地、恐竜の住まう台地を目指す一行。

改めて読んでみて、強く感じたの
は。
昔の小説は内容が濃いという事。
会話シーン一つ取っても、台詞そのままを並べるのではなく、
どんなやり取りが成されたかという概略が交じる。
数行、数ページだけで、作中の時間はどんどん先へ進んでいく。

雰囲気は全体的にユーモラス。
恐竜らと、凶暴な猿人と、それから比較的温厚な原住民との入り乱れるというカオスな世界。

個人的には、どれだけピンチに追い込まれても、逆に冷静かつ血気盛んになるジョン・ロクストンが好みのキャラでした。

それでは。また次回。

蛇が先か、卵が先か。バージョンアップ版。

2020-07-31 | 物語全般
映画『プリデスティネーション』のDVDを見る。

10年以上使い続けたDVDプレイヤーを新調して、久しぶりのビデオソフト鑑賞。

先日『輪廻の蛇』を読んだ後、この映画版の存在を知った。

1950年代に書かれた近未来SFを、
21世紀に敢えて、ほぼ原作通りに描く姿勢に、気概を感じた。
時間移動ものが大好きで、けれど原作小説は未読、という人が一番驚いて楽しめる作品だろう。
……そういう人は、あんまり居ないかもしれないけれど。
マニアなら原作から入る人が多いんじゃないかな。

原作は「ジョンとジェーンとバーテンダー」という一つのループ構造でコンパクトにまとまっているが、映画ではそれがボリュームアップ。
正体不明の爆弾魔や、バーテンダーの上司という追加キャラが、物語を、より分かりやすく盛り上げてくれる。

繰り返しになるが、この映画は予備知識少なめで見た方が確実に面白い。
「時間移動で歴史改変は出来ない」考えの人には是非オススメです。

それでは。また次回。

蛇が先か、卵が先か。

2020-07-29 | 物語全般
『輪廻の蛇』(byロバート・A・ハインライン)、読了。

全6話収録の短編集。因みに1959年初版。

短編というものの、実は第1話の『ジョナサン・ホーグ氏の不愉快な職業』が本のほぼ半分を占める。
一見、やや風変わりなミステリと思わせて、ファンタジーめいた上位世界の存在を示唆されて終わる奇妙なオチ。

意外な収穫だったのが、子供の頃にあらすじだけ知っていた『歪んだ家』を読めた事。
四次元に広がる家にまつわるドタバタ劇だ。

本命は、日本語版の表題にある『輪廻の蛇』。
『プリデスティネーション』の題で映画化もされている。
いわゆる鶏と卵のパラドクスを突き詰めた傑作。
一度通読した時点では、何が何だか分からない事請け合いだが、
時間移動ものが好きな人なら刺さるはず。
ただ一本、永遠不変の時間線パズルは、悲劇ながらも爽快です。
一度は読むべし。

それでは。また次回。

現実と虚構の狭間に。

2020-07-26 | 物語全般
『出世の首』(by筒井康隆)、読了。

角川文庫の「ヴァーチャル短篇集」。

全12話。

既読は『廃塾令』のみ。言わば「当たり」を引いた。

全体的に、現実と虚構の境があいまいな、例えばメタ展開の話が多い。

『空想の起源と進化』は、
現代と原始時代とが、行替えで何度も入れ替わる。
『邪眼鳥』である程度耐性が付いたものの、やはり混乱する。

『出世の首』に至ってはもう完全に混ぜこぜ状態。
戦国時代の物語と、演じる役者の現実との、どっち付かずである。

個人的に印象に残ったのは『桃太郎輪廻』。
物語が最終的に文字通り輪廻する話、とだけ述べておく。
ネタバレもったいないので。

それでは。また次回。

『風の谷のナウシカ』を見に行った話。

2020-07-23 | 物語全般
映画『風の谷のナウシカ』を劇場へ見に行く。

7月に入ると、リバイバル上映も段々静まってきた。
旧作は、ジブリ作品と寅さんシリーズがほぼメインだ。
代わりに台頭してくる、新作ラッシュ。
日常の作品が帰ってくる事を、素直に喜びたい。

今回の鑑賞は、消極的なチョイス。
ジブリの上映ラインナップで唯一、リアルタイムで劇場で見ていない事から、勉強として見た。

この作品を好きな方には申し訳ないが、今の自分は、「滅び行く世界」というテーマそのものを、あまり受け付けられない。
漫画版のオチだけ余計に知ってしまっているのも、苦手とする理由。

それに、子供心に恐ろしかった(架空の)虫類は、今の自分が見ても怖気だってしまうと知った。
……ああ、そうだ。この画に比べればと、実際の生き物に触れるのが平気になったんだっけ。蜘蛛とか。

今後は、リバイバルで見そびれた作品をレンタルして確かめたい。
映画見る趣味はこれからも続けます。

それでは。また次回。

『レオン』(完全版)を見に行った話。

2020-07-22 | 物語全般
映画『レオン』(完全版)を劇場へ見に行く。

5月末からの、我が地元での映画館のリバイバルの記録。

あらすじだけなら覚えがあった。
殺し屋の男と、復讐しようとする少女が共に暮らす恋愛ものと。

今の私が好きな世界から、コミカルさを9割減らして、シリアスさを10割り増しにしたら、多分この映画になる。

つまるところ私のお子さま感性にはあまり合わない、苦手な世界だった。
個人的には序盤の殺人シーンの時点で直視が厳しく。
一家皆殺しの下りでは気が遠くなりかけていた。
途中で予想はしたものの、最終的に悲恋で終わるのもやりきれない。
こういう予想が当たるのは嬉しくない。外れてほしかった。

後に調べたところでは、最初に劇場公開されたバージョンの評価も悪くないようで。
恋愛要素の強い印象だった完全版と、そうでない公開版。
できるなら、双方を見比べてみたいものである。

それでは。また次回。

既読と未読の狭間に。

2020-07-18 | 物語全般
『夜を走る』(by筒井康隆)、読了。

角川文庫の「トラブル短篇集」。
全14話。
うち5話既読……だと思うが、自信なくなってきた。

表題の『夜走る』は、
語り手がいわゆるアルコール依存症に陥ってるタクシー運転手、
という時点でトンデモナイ。
全編異常事態のオンパレードなのに、
のんきな関西弁で笑わせにくるのがズルイ。(褒めてます)

印象に残ったのは、『ウィークエンド・シャッフル』。
ある一般家庭に、事件がこれでもかと同時展開。
誘拐に強盗に横領に、とキリがなく。
緊迫しなきゃいけない事態に、
しかし主人公だろう女性は思考不能で流されまくる。
最終的に美しい「物語」としてまとまって終わる様子は、
ある意味リアル。
現実の報道でも、こういう事あるんじゃないかな、なんて。

それでは。また次回。