「あれから1年経ちました編」
3匹目の猫、すずちゃんが我が家の縁の下に飛び込んできたのは去年の8月の終わりだった。
その1か月前にリボンが病気で死に、友人が事故でこの世を去り、そして8月24日にはよねを見送った。
その頃の私は、平均台の上で下に落ちないように必死でバランスを取っているような精神状態だったのかもしれない。
ある晩縁の下で猫が盛っていた。
懐中電灯を持って見にいくと体格のいい飼いネコのオスと痩せこけた野良のメス猫がいた。
「しっ!しっ!!」と追い払ったが毎晩やってきて鳴いている。
このままだと子猫が産まれてしまうと思い何とか避妊手術をしようとメス猫の餌付けをはじめた。
最初は警戒していたがガリガリに痩せていてお腹もすいていたのだろう、直ぐに食べ始めた。
オードリー父から、もう動物を増やしてはいけないと通達を出されていたので、餌付をしているのは隠密行動だった。
父がいるときは猫が見えないように縁側にバケツを置いて隠したり、餌やりを見られないように母に見張りをしてもらったり気を使っていた。
実は後でわかったのだが、父も猫が縁側の下にいるのに気づいてわたしが見つけないようにわたしの気をそらそうとしたりしていたらしい。母は2人の行動を見て笑っていたという。
1週間ほどして捕獲し手術をした。トリモチか何かにくっついたのか半身の毛が無くなっていてそこから感染を起こし右手がパンパンに腫れていた。
それでしばらくわたしの家で養生させて野に放すつもりだった。つもりだった・・・。
もう父は何も言わなかった。
平均台から落ちてしまうより猫を増やした方がいいと思ったのかどうか。
すずは若くて命の躍動感にあふれていた。
少しづつ癒されていくのが自分でもわかった。
あれから1年が経ち3匹はいつも一緒にくっついている。右端がすずです。
「仲良きことは美しきかな 武者小路実篤」
17日のアメトーク「熟女芸人2」があまりにも面白かったのでその話題。雨上がり決死隊のトーク番組が300回を迎えその記念企画として熟女が好きな芸人が、なぜ熟女がいいのか熱く語っていた。
ロバートの秋山とウド鈴木の熟女好きは有名だが、今回はその2人がそれぞれ銀座と我孫子にロケに行きその街の熟女のレポートをするコーナーもあって毎度のことながら夜中にひとりで大笑いしていた。
そういえばRibbonのお客様も熟女度が高い。
お客様の話題をのせるのはマナー違反と思いブログには書かなかったのだが今回は反則を承知で書いてしまいます。
少し前の話。8名ぐらいの熟女の皆様がご来店しとても楽しくワイワイとお話しされていた。
丁度わたしがカレーの仕込みを終ったところで店内にはカレーの香りが漂っていた。
そのせいか、カレールーの話題となった。
「うちはバーモンドばっかり、子どもがいるから甘口なのよ」
「うちは2種類のルーを使っているの、そうするとコクが出て美味しいよ」
(うんうん・・・そうですね)
「私んちはねぇ~・・・エーと、何だっけ・・・こ、こ、」
(こくまろ?)
「そうそう、こまくちカレーよ」
「こまくちカレー?そんなのあった?・・・こくまろじゃない!?」(一同大爆笑)
「何言ってんのかと思ったら、いや~だ、もう、うあははは・・・(全員お腹を抱えて笑っている)
「もう、お店の人も笑っているわよ~」全員がわたしをみてまた笑っている。
くっ苦しい、おかしすぎる。
そのあと今度はジャガイモの品種についての話題に移り、さきほどの熟女が
「・・・ほら、きたあかりっていうじゃがいもあったでしょ?」
「きたあかり~?うあははは・・そんなのないわよ~」
(あるんですよ~きたあかりって!)
「もう・・おもしろいわねえ~さっきはこまくちカレーだし、もうほんとに~」
明るくて楽しくてエネルギッシュな熟女のみなさん。
ぜひまたご来店くださいませ!!
*写真は恥ずかしがりの店長です
狭い店内に四人用1つと二人用3つを入れるため、天板の大きさをセミオーダーで注文。
鳥取県の米子市からはるばるとやってきたのだ。
表面の仕上げをオイルフィニッシュという塗り方で依頼したのが後で波乱をよんでしまうのだが、届いたときにはそんなことは夢にも思わずとても美しく仕上がっていて感激した。
丁度、一枚板が手に入ったということで二人用テーブルはその板を3つにしてくれて、くっつけると木目がきれいに合わさるというありがたい心使い。
ところが・・・オイルフィニッシュは業務用には全く向かなかった。
傷がつきやすく水分や油分がすぐ中にしみ込んでしまう。
オープン前のプレオープンでそれが発覚!開店5日前のことだった。
そこで内装に入ってもらっていた塗装業者さんに泣きついて
「何とか、何とかしてもらえないか・・」と必死でお願いしたところ親父さんは
「う~ん、今日はプロ野球観たいしな~。それに俺にもこれ治せるかわからねえな~」といまひとつつれない返事。
「そこを何とか・・」とさらに拝み倒したのだ。
結果は・・・・とても素敵になおりました。
最初の色も良かったが濃い色になってかえってシックになった。
出来上がってきたのが実は開店の前日。
今だから笑い話になるけれど大変なことでした。どうもありがとう親父さん。
昨日は「ストームルーム」と「再構築」という鏡で出来た家を見に行った。
「ストームルーム」は昔、歯医者だった家を使用している。
そこの一室で夕立の雨宿りをしている感じ。
ガラス窓を雨がつたい、雷鳴が響き天井からは雨だれが落ちてくる。
部屋の片隅には歯型が残されていてクレゾールのにおいが漂っている。
じっと座っていると不思議な感覚になる。少し怖いような懐かしいような・・・一人きりでじっといつまでも座ってみたい感覚になった。
写真は「再構築」という鏡の家。
鏡にまわりの景色が映り込み何ともいえない異空間を作り上げている。景色のうつろいでまた違う顔を見せてくれるのだろう。
午後からは十日町シネマパラダイスで「マン・オン・ワイヤー」(綱渡りの男)というドキュメンタリー映画を観る。1974年にあのワールド・トレード・センターのツインタワーを綱渡りで渡ったフランス人大道芸人の話。2008年のアカデミー最優秀長編映画賞を受賞している。
地上411メートルを命綱なしで45分間、8回も行き来するというクレイジーな男と、それを手伝った友人たちの話。
当時の実際の映像と彼らのインタビューで構成されている。
いかにして警備をかいくぐり1トン近い機材を運び込むのかなど、現実には無理としか考えられない計画を立てやりとげてしまう。
この映画を見ると、人間には「不可能」ということはないのでは、と思う。
常識外れの情熱と夢を持ち続けることができれば・・。
見終わってふと、「彼の綱渡りは、あのツインタワーの現存する姿を人々の目に焼き付けるためにあったのではなかろうか」なんて思ったのだ。
この「至上、最も美しい犯罪」がなければこれほどタワーのニュース映像も残ってはいなかったと思う。この巨大タワーが20数年後、テロの標的とされることなど想像もできなかったと思うが、何か見えざる手に導かれたのかもしれない・・
なんて考えすぎですか?
*今週11日で上映終了です