○○王

息子が突然言い出した。

「僕、ジ・・セ・・（聞き取れない）が欲しい」
「は？Ｇ７？」
「違う、人生ゲーム！！」

友達の家で遊んだのが、おもしろかったらしい。

「お母さん、大きくなったら何になりたい？」
もう、充分大人なんだが・・と思いながら、
「そやね。漫画家とか、絵描きさんとか、学校の先生とか？」
「僕ね。軽油王になる」
「は？なにそれ？」
「軽油王」
「軽油？？」
「でね、一ヶ月１０万円ぐらいの給料をもらう」
・・・１０万円って、あんた、フリーターですか？？

「あのさ、それって、石油王じゃないの？」
「ああ、それそれ」
「パパだってさ、１０万円以上の給料もらってるのにさ（笑）」
「いいやん。人生ゲームでさ、なってみたいんやもん。灯油王」
「だから、石油王だろう（笑）」

息子よ、キミはいいキャラクターだ。

お仕事です！

日中、夫の仕事の手伝い。
細かい仕事だし、神経遣うし、時間もかかる。
この労力を時給やら能力給やらに換算すると・・・。

ただ働きも、いい加減にしろって！

そんな状態なので、肩こりから来るであろう頭痛が、ものすごくひどい。
もしかしたら、全然別の病気かも知れない・・・。
不安になってきた。

だいたい、なんで私がこんな事をやっているのだ？？


夕方、夫がのんきに電話を掛けてきた。
「ねぇ、終わった～？」
「終わったよ」
「ありがとう！！」
「あんたね、いい加減にしてよ」
「ママの言うこと、なんでも聞くから。欲しいものある？」
「金くれ、カネ！」
「いや、それはちょっと・・・」
「言っとくけどね、私、早朝にたたき起こされたり、深夜遅くまで仕事するのだけはごめんだからね！！」
「いや、それはない。大丈夫。大丈夫」

・・・何を根拠に・・・。

以前も、手伝ってやったときに、私が寝た時間が、深夜というか早朝４時を過ぎていたこともあった。
夏は夏で、５時にたたき起こされて手伝わされた。
寝付いたのが３時だったこともあるし、１～２時に寝るなんて、ザラだ。
毎回毎回、私に甚大なる被害を負わせ、何食わぬ顔をしているのが、無性に腹が立つ。

頭が痛い、頭が痛い。
誰か、何とかしてくれ・・・。