炎と水の物語 2013 Apprehensio ad Ignis et Aquarius.

広大な宇宙を旅する地球。私たちは今、どの辺にいるのでしょう. 

日本にあるアフリカ起源の作物 1 ササゲ

2005-12-13 | 休憩室
 アフリカの伝統的農業を調べていて、乾燥に強い豆科作物で、雑穀と混植されるカウピー(Cowpea)が,日本の ササゲ と同じ物である事を知りました。
ササゲ は、日本の赤飯には無くてはならない ハレ の食物として、小豆とともに古くから栽培されてきました。最近では、表皮に含まれる、アントシアニン色素が、現代人の目の疲れに良いと、見直されています。

その ササゲ 故郷は、遠く離れたアフリカの中部、ナイジェリア辺にあるそうです。ナイジェリアでは、現在でも ササゲ の栽培が盛んで、世界の ササゲ の3割を生産しています。アフリカでは、若いサヤと若葉を野菜として利用し、成熟した豆はスープなどに調理し、残った茎葉は家畜の飼料として利用しています。実には、タンパク質が25%ほど含まれてます。

ササゲ( 英名 カウピー )は、他の作物が育たないような 乾燥地 や、やせ地に耐えるため、乾燥に強いキビ(黍)などの穀類と、混植されてきました。ササゲのうちで生育が速く、繁茂するタイプは、雑草を制圧し、混植した穀類も良く育つとの事です。
I I T A(熱帯農業国際協会)によると、ササゲの世界平均反収は、10アール当たり34kg。ナイジェリアで、42kgとのことです。かなり生産性が低い事がうかがえます。
なお、日本には、ササゲの他に、ハタササゲ と呼ばれる近縁種が、九州南部~南西諸島に栽培されています。

・ ササゲ( カウピー ), Vigna unguiculata (L.) Walpers cv-gr. Unguiculata E.Westphal  ・>>>・ 英名 Cowpea >>>
・ ハタササゲ,Vigna unguiculata (L.) Walpers cv-gr. Biflora E.Westphal  ・>>>

ササゲによく似た、リョクトウ( 緑豆 )の原種もまた、中央・東アフリカ,マダガスカル,アジア大陸部,インドネシア,ニューギニア,オーストラリア北部および東部に広く分散しています。日本の縄文時代早期の遺跡、福井県 鳥浜貝塚からも、リョクトウ、ヒョウタンの種子が発見されていますので、この当時すでに、日本でも簡単な農耕が行われていたと考えられています。(以前、縄文前期と書きましたが、早期の誤りでした。訂正してお詫び申し上げます。)

・ リョクトウの祖先野生種 Vigna radiata (L.) Wilczek var.sublobata(Roxb.) Verdcourt ・>>>

地域によって、中・南米原産のインゲン豆を、ササゲと呼ぶ場合もあります。


-ご参考-

・ 豆類遺伝子資源データベィス・   独立行政法人 農業生物資源研究所
・ I I T A   熱帯農業国際協会 @ U K. Cowpea.

I I T A は、北ナイジェリアの Kanoで、ササゲの研究を行っています。Kano は、ナイジェリアでもササゲ栽培の中心地で、多くの品種が残っているそうです。

ご飯を炊く時に、米三合にササゲを小さじで二杯ほど入れると、おいしい御飯となります。パンに入れこねて焼き上げるのも美味しいです。


ササゲ種子 販売店

・  インドの種屋さん   ・>>>
・  カリフォルニアの老舗の種屋さん ・>>>

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6 コメント

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今日の予定 (U-2)
2005-12-18 13:49:39
tamtamさん、ありがとうございますw。ナイジェリアでの日本のササゲつくり、すごいですね。きっと、ササゲも、故郷に帰ってきて、本領を発揮したのでしょう(^^)w。



ササゲ豆の料理法、向こうでは独特な調理法があるようですね。うちの親戚も、じつはそちらにいたのですが、今は遠くに行ってしまいました。聞いておけばよかったな~。



今日は、豆のビタミンB類について、記事にしようと、案を練っていますが、F A O のページに離乳食が、出ていました。ビタミンとAとCは、出ていますが、B類がなぜか、載っていません。

子どものむずかり、いらいら、疲れやすさなどは、B類の不足からも来ると聞いています。アフリカの豆料理,教えて下さいね(^^)。。

http://www.fao.org/docrep/007/y5740e/y5740e0a.htm
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ささげの食べ方 (tamtam)
2005-12-17 23:09:39
ささげ、日本から種を持っていってナイジェリアで家庭菜園して作っていました。簡単に栽培でき、うわ~どうしようってくらいの豊作でした。

私は食べ方を知らず、インゲンと同じようにサヤつきで食べていました。普通は、豆だけを食べるんですかね?

ナイジェリアではサヤつきで売っているのを見たことがあります。
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サバイバルです (U-2)
2005-12-16 22:40:31
夕さん、ありがとうございます。

ササゲの記事を書きながら、ササゲを実は栽培した事のないU-2です(^^;

平家の宝物のこと、ありがとうございます。

平家物語では、パミール高原辺の話しまで出てきますが、アフリカに俄然、関心を持ったU-2です。ササゲのアフリカでの土地生産性は、とても低くいようです。

アフリカの実態、こちらもご覧下さい。サヴァイヴァルの状態です!http://blog.goo.ne.jp/rgriggs1915/e/efd91dcc5ddb1dc25cc4dc2e4996837c
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ササゲ (夕(ゆう))
2005-12-16 21:33:49


U-1さん♪こんばんは。





今夜はパソコンからですが、携帯電話から『炎と水の物語』を拝見していました~♪

すぐにアクセスできるように、色々と工夫されたブログなのですね^^



ササゲって、私は今まで広島だけの植物かと思っていました。

何と原産地はアフリカの中部、ナイジェリア辺だったのですネ!

そしてナイジェリアでは現在でも世界のササゲの3割を生産しているとか。



小豆に似た小さなあのササゲが、遙か遠くのアフリカの人達の食卓にも上っているんだなと思うと、一気にその人たちまで親しく感じてきました。





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ササゲの旅路 (U-2)
2005-12-14 19:24:35
ゆ~さん、ありがとうございます(^^)。。

私も、アフリカのカウピーと、日本のササゲが、同じものである事を知って、びっくりして、記事を書きました。たいへん雄大な旅をしてやって来た作物のようです。すごいですね~(^o

^)。。

ゆ~さんの所、いろいろ動物がいて楽しそうですね。うちは鶏がいます。記事ではプレーリードッグについても書いています。遊びに来て、いろいろ見ていってくださいね。
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ササゲについて (ゆ~)
2005-12-14 16:18:50
はじめまして。。。先ほどは私のブログにコメントありがとうございました。

ササゲのふるさとが 遠く離れたアフリカだなんて初めて知りました。ここはとても勉強になることがたくさんかかれていますね~。我が家で作っている野菜たちの名前も数多く出てくるので とても参考になりました。これからも遊びに来させてくださいね。

私のブログに知りうる限りの(笑)ことを書いておきましたので良かったら参考にしてください。
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