5歳の男児がいる関係で、日曜朝に放送されている「戦隊ヒーローもの」を見る機会が時々ある。
私も「ゴレンジャー」くらいは見ていたが、どうも当時から「5人で1人の敵をやっつける」という所に違和感があった。
以前、戦隊モノのヒーローが番組の中で「なぜ複数なのか」ということについて、
「突出した能力を持ったものが一人だけだったとしたら、もしもその一人が間違った方向に進んでしまった場合、誰も止めることができなくなる。」
だから複数いるんだ、という意味のことを話していた。
それが教育上どうなのかはさておき、「クリント・イーストウッド」や「ブルース・リー」を例に挙げずとも、やはりヒーローには1人で複数の敵に立ち向かい、そして撃破する強さを持っていてほしいという想いが、個人的にはある。
しかし、「ゴレンジャー」はともかく、最近の戦隊モノには、どうも「オトナの事情」が深く関わっているような気がしてならない。
当然のことながら、番組開始時から登場する複数のヒーロー、及び彼らの所持する各種アイテムや武器、乗り物などは、オモチャとして発売される。
これが昔の「仮面ライダー」であれば、その人形とせいぜいが「サイクロン号」「変身ベルト」くらいなものだったのだが、今では主人公だけで3~5人、そして、その各々が変身用アイテムやら武器やら乗り物やらを所持し、更には乗り物が合体して変形するロボットまで登場する。
しかも、昨今の戦隊モノには「ある程度のタイミング」で必ず新しいキャラクターやアイテムが登場するのだが、この「タイミング」…特に、主役を凌駕するような強さ、そして主役陣の仲間となるような魅力的なキャラクターの登場するタイミング…、これが実に絶妙なのである。
例えば、昨年の「デカレンジャー」における「デカブレイク」、そして今年の「マジレンジャー」における「マジシャイン(だったか?)」共、必ずこの時期(7月上~中旬)…「夏のボーナス時」に登場するのである。他の新キャラクターやアイテムについても同様。「子供の日」前などのイベント時に登場し、決して「給料日前」などには登場してこない。
そして言うまでもなく、新キャラクターについても同様に多数のオモチャが発売されることとなる。
それだけではない。
新キャラクターが登場すると、その日の番組中のCMで早速そのオモチャを宣伝し、番組終了後、近所のイトーヨーカドーにでも買い物に行けば、オモチャ売り場の「ちょうど子供の視線の高さ」にそのオモチャが陳列されているという、実に見事な連係プレーが展開されるのである。
この時期、住宅ローンのボーナス時返済増額と、「オモチャ買え~!」と泣き叫ぶ子供の板挟みとなる親御さんも決して少なくないのではなかろうか。
因みに、それならば「冬のボーナス時」「クリスマス」「年末年始」にはさぞ魅力的な新キャラが登場してきそうに思うのだが、なぜか「夏のボーナス時」ほどではないようだ。
番組開始が1~2月頃。開始当初に売れ行きを誇ったオモチャの売上が沈静化する、「カネはあるけどイベントがない」夏のボーナス頃に魅力ある新キャラを登場させて売上を回復させ、何もせずとも売れる12月頃には、新番組開始にあたって「現キャラの在庫一掃」を図る…。
このあたり、あながち邪推でもなかろう。
これが、日本経済回復の一助ともなるならば大いに結構なのだが、ごく一部の大企業のエラい方々のフトコロのみを潤すに過ぎないことだとするならば、ある意味、「ショッカー以上の狡猾さ」を感じてしまう。
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私たちはまずテレビがあって、それにおもちゃが追随する形を思うのですが、
先におもちゃがあって、ソチラの事情でテレビ番組が作られていて、
で、そのときのヒーローが売り上げを伸ばしているときには既に、おもちゃ工場では次のキャラが企画済みで、テレビ用のオーディションが始まっていて、
その頃には更に次のキャラの構想に入っている、というものらしくて‥
でそれがお父さんのボーナスを直撃するうちはまだいいけれど、
300円くらいのお菓子付きの組み立ておもちゃだと、もろに子どものお小遣いを吸収するわけで‥
で、次から次へと買い増ししていく‥
そして、キャラが飽きられたら‥ 綺麗なままゴミ箱へ‥
お小遣いならぬ、子どもの心を大切にするなら、
やっぱり今でも人気のある『ウルトラマン』のように、使い捨てではなく愛されるキャラクターを生み出すのは、
やっぱり大人の責任ではないかと‥
そんなふうに思います。(T_T)
現実はそうなのかもしれませんね。
いわゆる「食玩」というもの…。
ラムネ菓子が1個入った実質「オモチャ」のようなもの、息子も欲しがります。
子供にとっての2~300円って、私の感覚だと1ヶ月の小遣いに相当するようにも思うのですが、古いのでしょうか?
今の小遣いの相場って、どのくらいなのでしょう。
以前「ウルトラセブン」という記事で書きましたが、昔の作品のほうが、もっと大人が「子供たちのために」一所懸命作ってくれていたように思います。
その点、最近のものは、大人が「自分たちのために」作っているように感じてしまいます。
懐古主義なのか、或いは自分がオトナになって、オトナの事情が見えるようになったからなのか…。