Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2018年12月号 性的マイノリティによる抗議デモ、UNHCR現地オフィスが力づくで阻止

2019年07月07日 | コミュニティーとカルチャー
KANERE記者 アフメド & モハン

カクマUNHCRの敷地の外で、性的マイノリティのデモが力づくで阻止され、少なくとも20人の難民が負傷した。

12月10日のデモは、レフュジーフラッグ・カクマという団体が先導したもので、性的マイノリティの人たちが難民と地元民の双方から人権侵害や差別を受けていると主張して行われた。UNHCRに対して、性的マイノリティの人たちに特別の保護と居住地替えを求めた。

「我々はUNHCRのオフィスのやり方に懸念を抱いている。我々を保護してくれないんだ」と、匿名希望の性的マイノリティの一人が、怒りもあらわにKANEREに話した。


【写真】 カクマ1のUNHCRコンパウンドの前で性的マイノリティの人たちが抗議

不満がたまった性的マイノリティの若者たちがUNHCRの職員への不信感をあらわにし、性的マイノリティの人たちを何年も無視しているとして、何人かの職員の名前を挙げて叫んでいた。デモのあいだ、UNHCRの職員は姿を見せず、このグループと話し合うこともなかった。

警察の警備隊に通報され、抗議活動はUNHCRの入り口で暴徒化した。デモに参加していた人たちはケニア警察が彼らの苦情を聞く耳を持たなかったと主張している。警察は代わりに、デモ参加者をハイウェイの向こうのキャンプに押し戻そうと、暴力を使ったという。

「警察は大勢でやってきた。大きな棒を持ってきて、暴力を振るったんだ。私もたたかれて、頭から血を流した」レフュジーフラッグ・カクマのリーダーが現場でKANEREのインタビューにこう答えた。

カクマの性的マイノリティの人たちは、カクマ3の警官詰め所3の近くに小さなコミュニティを作って暮らしている。もとのレレセプションセンターのすぐ隣だ。アフリカ人権委員会(HRC)は、カクマフラッグの事件で難民のマイノリティグループの安全を保護しなかったとして、UNHCRを非難している。


【写真】 デモへの攻撃で緊張が高まり居住区近くでうずくまる性的マイノリティの女性

ケニアのUNHCRは、この事件に関わった性的マイノリティの難民はカクマの外で保護したほうがよいだろうと認めている。

12月13日の火曜日、ナイロビへの最初の居住地替えが行われ、性的マイノリティの難民20人がより安全な収容施設に移された。2018年の年末までには150人の居住地替えが行われることになっている。

「私たちはもう何年もUNHCRに対し、難民登録をしている性的マイノリティが危険な目に遭っていると訴えてきました。それなのに、このような暴力的な対応をされたのは情けないです。UNHCRが30人以上を攻撃するという行動に出たのですから」

居住地替えが永続的に行われれば、カクマからは難民登録をしている約170人の性的マイノリティの希望がかなえられることになる。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿