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藤原伊織『ひまわりの祝祭』1997・講談社-ゴッホの「ひまわり」をめぐる哀しくも強い物語

2024年03月28日 | 小説を読む

 2021年3月のブログです

     *

 藤原伊織さんの『ひまわりの祝祭』(1997・講談社)を久しぶりに読みました。

 おそらく20何年ぶり(藤原さん、ごめんなさい)。

 本棚の横に積み上げてあった本の山の中から発掘(?)しました。

 これがいい小説。

 おとなの哀しみを描きながら、生きることの多少のよさも描いていて、読んでいて心地よいです。

 例によって、あらすじはあえて書きませんが、ゴッホの「ひまわり」という絵をめぐる物語。

 じーじでも、ドキドキ、ハラハラする展開です。

 登場人物がまたなかなか魅力的。

 主人公だけでなく、周囲の人たちも魅力的です。

 そういえば、『海辺のカフカ』のホシノくんのような登場人物も出てきます。

 少しのユーモアと遊びごごろが、物語の哀しみを救っています。

 おとなの小説でしょうね。

 いい小説を再読できて幸せです。    (2021.3 )

 


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