2021年3月のブログです
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藤原伊織さんの『ひまわりの祝祭』(1997・講談社)を久しぶりに読みました。
おそらく20何年ぶり(藤原さん、ごめんなさい)。
本棚の横に積み上げてあった本の山の中から発掘(?)しました。
これがいい小説。
おとなの哀しみを描きながら、生きることの多少のよさも描いていて、読んでいて心地よいです。
例によって、あらすじはあえて書きませんが、ゴッホの「ひまわり」という絵をめぐる物語。
じーじでも、ドキドキ、ハラハラする展開です。
登場人物がまたなかなか魅力的。
主人公だけでなく、周囲の人たちも魅力的です。
そういえば、『海辺のカフカ』のホシノくんのような登場人物も出てきます。
少しのユーモアと遊びごごろが、物語の哀しみを救っています。
おとなの小説でしょうね。
いい小説を再読できて幸せです。 (2021.3 )