中間玲子のブログ

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floccinaucinihilipilification

2009-07-02 09:15:30 | トリヴィア
先日、論文を読んでいたら
floccinaucinihilipilification
という語に出会いました。
なんだなんだ!この長ったらしい単語は!?
単語の意味は、「無価値化する」ということらしいですが、
その後に、「この単語は、オックスフォード英語辞典で最も長い」
と書かれてありました。

私は今まで、
supercalifragilisticexpialidocious
が最も長い単語だと思っていました。
メリー・ポピンズの映画に出てくるおまじないの言葉で
いやなことを忘れるために使う呪文です。

ところが、これは、英和辞典には載っていますが
英英辞典には載っていないのですね。
ちゃんとした言葉ではないからでしょう。

広辞苑に
「寿限無寿限無、五劫の擦り切れ(ず)、
 海砂利水魚の水行末、雲来末、風来末、
 食う寝る処に住む処、
 やぶら小路ぶら小路(藪柑子とも)、
 パイポパイポ、パイポのシューリンガン、
 シューリンガンのグーリンダイ、
 グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの
 長久命の長助」
が載っていないのと同じでしょう。
(「寿限無」の説明の中に記載されてはいます。)

さて。
本当にこれが英語辞典に載っている最長の単語なのかな?と思って、
ネットで調べてみましたところ、
長い単語自体は他にも色々あるようでした。
http://www.akatsukinishisu.net/kanji/longword.html

専門用語や造語も含めて、紹介されています。
しかし、専門用語や造語は、普通の英英辞典には載っていません。

それらを除くと、
「教会への国家的援助撤廃に対する偽りの反対」を意味する
pseudoantidisestablishmentarianism (34字)
が最も長い単語のようです。

ですが、これは、
antidisestablishmentarianism に
pseud-(偽の)をつけた派生語であり、
さらにantidisestablishmentarianismは、
disestablishmentarianismに
「反」を意味するanti-という接頭辞がついた単語です。
disestablishmentarianismは
establishmentarian「(イングランド)国教会の」に
「主義」を意味する-ismという接尾辞と
「不、非、無」を意味するdis-という接頭辞がついたものでしょう。

英英辞典には、
disestablishmentarian(21文字)および
establishmentarianism(21文字)は載っていました。

となると、やはり、
floccinaucinihilipilification
が純粋な単語としては一番長いといっていいのでしょう。
これは、ラテン語のflocci, nauci, nihili, pili
(「ほとんど価値のない」を意味する)を語源とし、
「~化する」を意味する-ficationという接尾辞が
ついた言葉のようです。

#英英辞典にはこのことが書いてあったのですが、
 私のもっている語源辞典には、この単語は載っていませんでした。

…あれ?接尾辞つくの?と思って、それを省いた
floccinaucinihilipilify(23文字)をひいてみましたが、
そのような単語は載っていません。
floccinaucinihilipilificationについては、
-ficationも加えたこの29文字で一単語として
認識されるようです。

ちなみに、広辞苑に載っている一番長い日本語は、
リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ(竜宮の乙姫の元結の切り外し)
という単語だそうです。
http://albertus.exblog.jp/6961350/

そういえば、昔、誰か作曲家か何かで
本名がやたらと長い人がいたなあ…なんて思い
記憶をめぐらせています。
モーツァルトだったかな?と思って調べたのですが
彼の本名は言わずと知れた
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
(Wolfgang Amadeus Mozart)
彼は確かに長い名前ももっていますが洗礼名で
ヨハンネス・クリュソストムス・ヴォルフガングス・
テオフィールス・モーツァルト
(Johannes Chrysostomus Wolfgangs Theophilus Mozart)
だそうです。

私の記憶では、確か、本名だったと思うのです。
代々のファミリーネームがやたらと連ねられていた…
本の3行くらいにわたって書かれていた気がします。
誰か分かったら教えてくださいm(_ _)m

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ごろん太)
2009-07-02 18:32:36
こんにちは。

英会話を勉強する時、英英辞典を使ったら「永遠時間」となったことを思い出しました。時間的には「英和辞典」の方が短かった。でも語学力は身に付かなかった。身に付いたのは「英語を勉強した」という思い出だけ。今思うと勉強の仕方が悪かったな~と。【楽しみ】が無かった。

最近、ふと思ったのが「ラテン語」が語源として以外と使われていること。DNA技術で使われる「ベクター」、仕事をしている時、「ベクター?なんじゃこれは!」と思っていたら、最近、ラテン語が関係しているのを知りました。

昨年、滝に「不動滝」というが多いのが気になってひたすら調べました。 結論は、思想&宗教が絡んできて、結局、「曖昧なままが良い」でした。日本国内では、白・黒ではなく、グレーが存在しているから良いのかな~と思いました。
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地名 (レイコ)
2009-07-03 09:55:36
不動滝ですか。響きだけで涼しくなるような
荘厳なイメージが勝手に浮かんできました

地名といえば、「福島」も日本にいくつかあるみたいですね。
大阪市の「福島」区はもちろんなのですが、
ここ兵庫県三田市にも「福島」という地名があるようです。

三田市を車で走っていたら
「→福島」
という方向を示す看板があって
最初見た時はやはり福島県をイメージして
「すごいな福島。こんなところで会えるとは
 でも方角的には東京の方が分かりやすいのでは?」と思っていました。

その後、「あ、きっと大阪の福島だ」と思い直しました。

さらにその後に、三田市に「福島」という地名があることを知り、
その看板は、それを指していたのかーと
分かった次第です。
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 (ごろん太)
2009-07-03 21:04:40
ネットの「駅の乗り換え」などを使うと、福島っていろいろあるんだなぁ~と思いましたよ。地名って、その土地、その土地の昔からの由来で付いているみたいですからね。荒川だと昔は「氾濫をする川」とか。

ちなみに不動滝。響きや、荘厳というよりも、現実に「不動明王」が祀られているんですよ。修験者の水行などに使われているうちに、日本古来の思想、海外からの宗教とが相まって、いつしか「不動明王」が祀られ、「不動滝」と呼ばれているみたいです。それだけ荒々しく、荘厳な滝ということなんでしょうね。

以来、「名」の由来を調べるとおもしろいです。小豆の「あ」は赤。魔よけの意味だそうです。お赤飯などは親が子を思いながら作ったんでしょうね。クリスマスの西洋ヒイラギも赤ですからね。と民俗学的になってしまいました(笑)
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不動滝 (レイコ)
2009-07-06 11:24:37
不動滝、そうなんですか。
不動明王がまつられているんですね。
お赤飯は赤がめでたい色だからだと思ってましたが
魔除けしてこれで大丈夫だからめでたい、と
ステップのある話だったんですね。
なるほどー
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