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瀬戸内国際芸術祭

2010-10-07 20:30:53 | 美術[さ]
瀬戸内国際芸術祭

【小豆島】
 芸術祭といいながらも、せっかく瀬戸内海まで来たのだから懸案事項をひとつ処理するために小豆島大観音佛師寺に向かった。「フランスのコンテストで一位になった世界一美しい観音様」なんて言われたら一度は見てみたくなる。確かにバランスのとれた姿にさりげない金色のデコレーションが美しい。高さは非公表で推定68mと言われている。

 エレベーターで胸の位置の釈迦殿展望窓に行けて外が見えるが、前後に小窓が3つずつあるだけで外が見えづらい。視界の残念さや内部構造は牛久大仏に似ている。美しさでは小豆島大観音の勝ち、展望視界のよさでは東京湾観音の勝ちかな。

◆小豆島大観音佛歯寺



【直島】
 ベネッセアートサイトとして有名なので、いちばん近くにある地中美術館は整理券が配られるほど大混雑。時間がくるまで次の李禹煥(リーウファン)美術館ベネッセハウスミュージアムを見たりして過ごすことになる。三か所とも安藤忠雄設計による建造物。ベネッセハウスミュージアムは宿泊施設にもなっていて、瀬戸内の絶景が見渡せる高台にある。

◆ニキ・ド・サンファール《象》


 本村周辺は家プロジェクトとして古い家を使用して作品展示をしている。直島でも三本指に入るほどの金持ちだったらしい家に千住博の滝の部屋があったり、元歯科医院だった建物が大竹伸朗の手にかかって「はいしゃ」というとんでも建築になっていたり。さらに直島町役場の外観がヤバい。建築家・石井和紘が古い街並みに調和するように設計したというが、違和感たっぷりで調和しているのかは疑問。なんたら教団の施設かと思った。

◆直島町役場


 最後に宮浦に戻り、大竹伸朗の「直島銭湯」に入った。ちゃんとした大きさの銭湯なのだが、外観内装とも狂喜乱舞、変なモノいっぱい、ゾウの像まで登場してなんだこりゃ状態。風呂に浸かって、体はリフレッシュ、心はラリパッパ。

◆大竹伸朗《直島銭湯》



【女木島】
 瀬戸の花嫁の舞台となった鬼ヶ島、港で鬼がお出迎え。オーテと呼ばれる風除けの石垣が個性的、まるで鬼の城みたい。高さ3~4m、厚み1m、白い花崗岩と黒い安山岩で造られている。海岸にはなぜかリアルモアイも登場、イースター島に再建した時の吊り下げテスト用模刻だそうだ。休校中の女木小学校がギャラリーサイト福武ハウスになっている。

◆風除けの石垣オーテのある風景



【男木島】
 山に張り付くように立ち並ぶ民家、迷路のような小径が絡まり、折り重なる瓦屋根、ふと角を曲がると坂の下に見える海。山の上の神社から瀬戸内が見える。そんな迷路のあちこちに作品を展示している家がある。先週の火災で大岩オスカールの作品は焼失したので見逃してしまったが、井村隆「カラクリン」は交流館の中に復活、機械仕掛けのサカナかな。ここは面白い。いちばん好きかも。

◆男木島:谷山恭子《雨の路地》


◆豊玉姫神社からの眺望


◆井村隆《カラクリン》



 高松に戻ってからせっかくなので、高松城跡のある玉藻公園香川県立ミュージアム高松市美術館もやっつけた。3箇所とも瀬戸内芸術祭パスポートで割引料金になる。おまけにどこもほとんど貸し切り状態。嬉しいやら侘しいやら。香川県立ミュージアムなんか、客がいないからとエスカレーターのスイッチを切ってあり、帰ろうとしたら「あちらのエレベーターをお使いください」って、まあ確かに、節電は大事だよぉ♪。

 香川というと「うどん」、やっぱりあちこちで目に付くうどんの文字、で、現地での食事はこうなった。
1日目: 昼:とろろ昆布うどん、 夜:肉かまたまうどん、 
2日目: 昼:ざるうどん、     夜:カレーつけうどん、 
3日目: 昼:肉うどん、      夜:天ざるうどん、 
帰ったらソバを食べようと心に誓った旅であった。

 3日間で万歩計は63000歩だった。

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