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「発達障害のある子の“行動問題”解決ケーススタディ やさしく学べる応用行動分析」
久々に付箋でいっぱいになる本に出会いました
人の行動はほとんどが
きっかけ があり 行動 をすることで 得られる結果があるという 原理により成り立っています。
喉が渇いて（きっかけ）
水を飲む（行動）
喉がうるおう（結果）
この単純な原理の数々が色んな要因と組み合わされて複雑に見せていることもあるのですが
シンプルに
かつ
冷静に分析していくという学問です。
私の療育の軸となる ABA＝応用構想分析学
このことについて知れば知るほど
その素晴らしさを知ります
またこの本１冊には
いろんなレシピ
例えば・・・課題に取り組む意欲を増やす方法や
ただ行動問題を無くすという目先の目標だけに囚われず
前向きに生活する上でポジティブな目標の立て方
人から良い行動を強化されるだけの学問に留まらず
セルフマネジメントスキル（自己教示・自己監視・自己評価）の獲得のしかた
動機付け（モチベーション）の工夫
選択機会の設定など
言葉にすれば難しい感じを受けますが
環境を整備したり、その子に分かりやすい無理のない支援方法を
行動問題ごとに紐解いていくという形式の本です。
この子はどうしてこういう行動を取るのか？
そう悩んだり、しかたがないと無理やり自己解決させたりしている方も多いと思いますが
その行動をアセスメント（評価）していくというやり方がケースごとに解説されている本です。
ほんとうに
療育に関わる全ての人に
読んでいただきたい１冊でした
そして・・・一番感銘を受けた箇所を抜粋します。
個人攻撃の罠・・・仕事や対人関係などで、問題状況に直面したときに、自分や他人の適性や能力、性格などのせいにして、問題解決のためのアクションをとらないことを「個人攻撃の罠」に陥っているという。
たとえば、「自閉症だから、こだわりがあって」といった障害の特性のせいにしてしまったり、
「母子関係が悪いから」「いつも月曜日は調子が悪いから」というあいまいな言い方で納得してしまったり
「じぶんが勉強不足だから」といった自罰的になってしまうことは、特別支援教育にかかわっているとよく目にすることだが
いずれもこの罠に陥っているといえるだろう
ナビゲーターのコラムより
特性だからといって諦めてはいけない
っていうか・・・
障害のせいにして、その子の行動を良い行動に置き換える機会を失うことがないように
一番、困るのは本人であり
そのまま放っておくことがないように・・・何もしないということは
何かをしすぎることよりも罪なのかもしれません。
さて・・・この本を読んでみて
Agの現状を振り返ると、とても素晴らしい環境だと痛感しました。
園でも（デイでも外来でも内容は同じ）
パズルやシール貼りのワークシート？課題？は
自分の好きな物を数種類の中から選べるようになっていたり
その課題も、子どもが好きそうなキャラクターだったりします。
自己選択の場を設けていることで
子どもの心（行動の理由付け）に添った内容になっていたのです
また行動問題の観点から
Agの例で言えば
自分の要求が通らない時には
泣くことで要求を叶えようとしたり
追っかけて欲しくて、相手にして欲しくて
多動行動（バーっと走っていく）ことがあります。
これをただ単にやめて欲しい場合
危険が伴わない場合は無視が一番有効でした。（消去）
これをいちいちAgの思うツボに私が対応していたら
行動問題が有効だと学習し
もっともっとひどくなっていったと思います。
それと同時に
適正な行動を教えていく上で
望ましい行動を、Agの分かる方法で教えていく必要がありました。
泣く場合は要求の方法や言葉を教える
手をつないで移動する時に、たっぷり褒めて強化する。
特に構えて何かをするというのではなく
自然に良いことを褒めるというスタンスがとても大事なんでしょうねぇ
障害に関係なく
褒めるのが上手なお母様方もいらっしゃる
そういう方は、知らず知らずのうちに
子どもの良い行動を強化してあげているのです
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