「分散型電源」とは、太陽光発電、風力、燃料電池などさまざまな小中規模電源を、需要家(オフィス、工場、一般家庭)サイドに設置することで送配電ネットワークを監視・管理することにより、電気の流れを効率的に運用するものです。 これに対して「集中型電源」とは、水力、火力、原子力発電など大規模電源を需要地から離れた位置に設置し、大容量送電線で電力を運用するものです。
どちらにも一長一短がありますが、二酸化炭素の排出規制や、燃料を輸入に頼るリスク、また脱原発を模索する中で、再生可能エネルギー(太陽光、風力、バイオマス)の普及を進めるため分散型電源が注目されています。 すなはち、分散型電源は、地域で消費する電気はその地域内で生み出すのが基本となります。 しかし、現状では小規模のものが多く、再生可能エネルギーだけで全てをまかなうことはできません。
写真は家庭用の燃料電池ユニット(左側)と貯湯ユニット(右側)が一体化されたものです。 ガス会社の商品名「エネファーム」と呼ばれているもので、展示品を撮ったものです。 外形寸法は高さ1.85メートル、幅と奥行0.4メートル、重量90キロあります。 エネファームは、都市ガスや液化石油ガス(LPG)を分解して取出した水素を空気中の酸素と化学反応させて、電気と水と熱を発生させると言うものです。 発電出力0.75キロワット、1台で家庭で使用する電気の約5割をまかなえるとのこと、他にお湯を作り風呂や暖房にも利用します。 即ち発電、給湯、暖房の三種類のエネルギーに変換でき、エネルギー効率の高い(85.8パーセント)のが売り物です。