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九州大学ワンダーフォーゲル部

2016年冬に作りました。九州大学ワンダーフォーゲル部公式のブログです。部活動の内容を紹介していきます。

第18次 脊振山系全山縦走

2023-05-24 11:54:01 | 個人活動(山)

記録者:齊藤(59期)

活動日時:2022年5月7~8日

 

どうも皆さんこんにちは。ワンゲル59期の齊藤です。

ワンゲルは1年半前に引退し、今年の春から九大の大学院に進学し、修士の一年です

まあ、引退…とはいっても、ちょくちょく一人だけ老害かまして活動に参加したり、後輩たちと結成したワンゲルトレラン部に所属して活動したりしているので、4つ下くらいまでなら結構知っている人もいるかもしれない。知ってる人、また山登ろうね!(^^)

 

さて、早速本題に入る。今回のブログの主題は、九大ワンゲルに代々受け継がれてきた「脊振山系全山縦走(2days)」の記録である。2020年のコロナ襲来によってしばらく活動ができずにいたため、引退後の2020年5月(当時、学部4年生)に挑戦することとなった。ずっと前から、書こう、書こう、とは思っていたものの、先延ばしにしていた。これから暇を見つけて書こうかなと思ってます。個人的には、記録係がブログを書くという文化をぜひ復活させてほしい、と思う。きっと後輩たちのためにもなるはずだ。

…話を戻しましょう。ちなみに、今回の脊振討伐では第18回目となった。

 

まず、この山域と縦走路についての説明を第15次隊の中島先輩の文から引用させてもらう。

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まずは脊振全山縦走とは何なのかを少しだけ説明する。「脊振」という響きは福岡県民や佐賀県民ならそれなりになじみがあるはず。脊振山系とは、福岡と佐賀の県境を東西50㎞にわたって走る山脈のことである。長野峠を境に西部と東部に分けられ、西部は登山者が少なく、踏み跡が不明瞭で荒れた道も多い。一方で東部は主峰・脊振山を始め、霊峰・雷山、花の都・井原山など人気の山が多く、よく整備された歩きやすいコースである。冬は日本海からの湿った季節風を一身に受け、福岡市や糸島市に雪を降らせる。脊振全山縦走はそんな脊振山地をまさしく東西に踏破する、歩行距離70㎞、累積標高6000mを優に超える山行なのである。

第15次脊振全山縦走 - 九州大学ワンダーフォーゲル部 (goo.ne.jp) より

(獲得標高に関しては、計測機器により異なり諸説。一般的には5600mほどの記載が多いよう)

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ワンゲラーたちは、代々この縦走にチャレンジしてきたらしく、途中の記録が曖昧な部分もあるが、57,58期の先輩方に託されたからやらないわけにはいかない(使命感)。いざ挑戦するとしても、間違いなく時期選びは大切である。どれも1000m以下の山ばかりであるので、勿論のこと日本アルプスの山脈のように涼しいなんてことは全くない。真夏には灼熱地獄と化すし、アブや蜂の襲撃を受けることになりかねない。あいつらの耳元での羽音は本当に煩わしくてキモイ。冬は当然寒いので、軽量化がカギとなるこの縦走において防寒着などの荷物が増えるのは好ましくない。つまり、日が短すぎず、かつ暑さが程よく荷物と体力と水分の消費が抑えられる「春」もしくは「秋」が適期だろう。夏合宿後で体力もついてる秋にするのもいいかもね~。今回はGWの土日を利用して挑戦した。メンバーは、何人かに声をかけてみたがそこまで乗り気では無さそうだったためソロだ。とは言っても、筆者は独り身に慣れているので、24時間近くの山行でお喋り相手がいないことなんて屁でもない。ソロなこともあって計画書はエスケープ先なども含めてきちんと作成した。

 

 

・・・それでは山行の記録に参る。

以下は持ち物だ。

ザック30L、シュラフ#3、ボトル、ポリタンク、ランシュー、帽子、ツェルト一式、グラウンドシート、銀マット、モバイルバッテリー、GoPro、エマージェンシーシート、芯抜きキジ紙、レインウェア上下、ガス缶110g、ガスヘッド、鍋、カトラリー、医療セット、緊急簡易トイレ、歯ブラシ、細引き、着替え、食糧(パン、うどん、おにぎり)、行動食(おにぎり、フルグラ、エネルギージェル、チョコレート)、非常食

 

軽量化のために、食糧のカロリーの大部分をフルグラにし、水は2日で4L(後述するが水は足りなかった)、2人用テントではなくツェルトとした。過去の記録では、雷山避難小屋や三瀬峠に前日のうちから荷揚げや、脊振山の自販機で飲料物の補給を行っていたが(1Dayソロトレランのセタさんは例外で(笑))、今回の目標は「単独・無補給」とした。なお、地図はGPS機能のあるスマートフォンアプリのYAMAPを使用した。

 

7:08 福吉駅を出発。たしか、この日は寝坊したので始発ではなかった気がする。

 

8:10 最初のピーク十坊山(とんぼやま)に到着。初見でこの特殊な名前読めた人いない説。途中で登りを飛ばしすぎて水を多く消費しすぎた。汗もびちゃびちゃ。反省しつつ先を急ぐ。

 

9:27 浮嶽に到着。補給食のフルグラがうますぎる!!!

9:55 浮嶽下り途中の展望岩的なところ。青空と新緑が鮮やかだ。

10:12 荒谷峠。写真は撮らずにスルー。

 

10:31 女岳着。この後、雷山方面へ向かうのだが、二丈岳へ進めば、周回型の縦走が楽しめる「糸島四座」のコンプリートとなる。特有の激しいアップダウンであるが、景色がいいし近場でよい練習になるため、休日にでも訪れてみてはどうだろうか。ただし、夏は暑い。冬は空気が澄んでいて海の沖の方まで臨むことができ、虫も少ないのでおすすめだ。

今のところ疲れも少なく快調である。

…と思ったのもつかの間、ここからが地獄だった。当時、すっかり冬は明けて春真っ只中である。暖かくなると活発になるのはなにも人間だけではない。この地域では、どうやら“蜘蛛”さんたちが多く生息しているらしく、まさにスパイダーネット地獄と化していたのだ(荒川峠⇄雷山間は特に人通りが少ないのもおそらく原因の一つ)。長い木の枝で前方を振り払いながら先を進む。腕がきつかった。それでも少なくとも100回以上は顔面に蜘蛛の巣をくらったのを覚えている。今回の縦走で一番嫌だったことだ。

 

道中でお会いした牛医のおじさま。どうやらコロナ時に新しい趣味として始めたらしい。とても足取りが軽い。ちなみにこの人は今でもYAMAPで繋がっている。

11:26 荒川峠。またも写真なし。

 

ふと足を止めた時の風景。春って新緑がとても綺麗で素敵だ。

13:12 眺望のない小さなピーク河童山に着。ご高齢の夫婦お二人に会い、激励の言葉をいただいた。先を急いではいるものの、話しかけられるのは嬉しいものだ。私もあのような老後人生を過ごしてみたい。

13:35 羽金山。珍しいことに電波基地の内部に山頂があるので、インターホンで中に入れてもらわなければならない。面倒ではあるが、整備されて綺麗だしせっかく全山縦走するなら行くことをおすすめする。ここで少し休憩。夏にみられるモクモクの雲が増えてきた。かなり暑さを感じる。行動食の炊き込みご飯おにぎりを食べた。

カメラのシャッターは半目の瞬間をとらえていた。おそらく暑い~っていう顔。

15:35 長野峠。やはり人通りが少ない区間は、荒れ気味で蜘蛛の巣も多い。ペースをあげられなかった。

 

16:28 我らがホームマウンテンの雷山に到着。10分休憩。蜘蛛の巣から解放された安堵感に浸りたいところだが、もうすでに16時半を回っており、幕営予定地は井原山を越えた先にある三瀬峠である。ゆっくりしたい気持ちを抑えて先を急ぐ。冨士山、本冨士山を通る井原山までの縦走路は、所々で小走りが出来ちゃうトレイルなので助かった。

ここから井原山までの道はとても歩きやすい。井原山は花の名峰と呼ばれるだけあって、どの季節にも美しい花を咲かせる。これはツツジ。

17:31 糸島ブルー。少しだけ休憩。相変わらずの眺望の良さで、とても好きな山の1つだ。

18:38 三瀬峠。本日のゴールだ。ぎりぎり日没あたりに到着できた。

上の写真の場所から登ってすぐのところに泊まる。1,2張はいける広さ。

今回持ってきたのはテントではなく簡易的なツェルトだ。無事YouTubeで勉強した通りに張れた。雨で浸水しない日、かつ寒すぎない時期だからこそ使えたが、テントの軽量化は個人的にかなりありがたい。サイズもぴったり、身長が低くて助かった。

↓↓↓ ツェルトの後方の細引きは木の幹に固定。

夕飯は僕の出身・熊本でなじみの深い五木のうどんだ(五木村がある)。小さいころ熱を出すとよくこれを食べていた時のことを思い出す。ちなみに、うどん出汁の美味しさもさることながら利便性も悪くないのでここでお勧めさせてもらう。一度茹でてあるので茹で時間はたしかほんの1分くらいでいいし、水量も他の麺類に比べてかなり少ない。常温保存での長期保存も可能なのだ。今回のように単体でも勿論おいしいが、ここにフリーズドライの牛丼や親子丼を乗せて肉うどんや親子うどんとして食べるのもめちゃくちゃウマい。これは筆者の極秘メニューであるため、情報拡散はお控え願う。

 

ちなみに今晩は貧相だ。普通に食事メニューみすった感があり、少し萎えた。

 

おやつを食べ、スマホの充電をしてから、この日は早めに寝た。

想像以上に暑かったためか、この時点で水は4Lのうち1.8Lほどまで減っていた。

4:30 暗闇の中にBTSのDynamiteのアラームが鳴り響く。昨年から僕もはまってよく聞いていたが、実家への帰省中に流していたのがきっかけで、今や筆者の母はジミン君の虜である。YouTubeをつけて鼻歌でメロディーを刻みながらノリノリで皿洗いをしているような具合である。このようにテンションの上がる曲をアラームにセットし、目が覚めてから一緒に歌いだすことで脳を起こすのが、筆者が普段より常用していた作戦である。

起きてすぐ、朝ごはんの菓子パンとフルグラを食べた。

 

5:10三瀬峠を出発。朝露で木々が濡れていたので上下レインウェアを着用した。雨がなくとも朝露でぬれた木沿いをレインの着用無しで進めば、ものの10mで見事にずぶ濡れなるのは必至だ。こういう縦走においては、体力のみならず気力もかなり重要であり、気分が下がるのはよくない。挑戦するつもりの君、もし100%晴れる予報だとしても、濡れるのが嫌ならレインは携行しよう。

暗い時間は他のことに気が取られないのでとても歩行がはかどる。

 

5:30 三瀬山。小さいピーク

 

6:30 金山。ここは初めて訪れたが、前後の道がとても歩きやすく、朝日に照らされる朝露と霧がなんとも幻想的だった。気持ちよくて小走りしながら時間を巻いたのをおぼえている。よくよく考えると、今トレイルランニングをやっているのは、当時この区間を走ってみたのがすごく気持ちよかったからだと思う。レインウェアを脱いだ。この後、すぐに霧が晴れて青空が広がった。

 

縦走路沿いの石楠花(シャクナゲ)。

 

つい先日、雷山で遭遇したおじさま曰はく、この年(2022年)のシャクナゲは数年に一度くらいの綺麗な咲き方だったとのこと。記憶に残るほど印象的だったので、すぐに納得がいった。

ガスに包まれたり抜けたりを繰り返した。

 猟師岩山、鬼ヶ鼻岩、唐人の舞といった小さめのピークを通過

 

9:13 舗装路を歩いてこの山域の主峰「脊振山」に到着。

ここはキャンプ場もあれば、自衛隊のレーダー基地もある。車で山頂手前まで来れる上に、人口物や自販機もがっつりある。しっかりとした装備で矢筈峠ルートを通り下から登ってくるくると、私服を着て車で来ている人たちにめっちゃ見られて少し恥ずかしい気持ちになったことがあるのは僕だけだろうか。 

楽しみにしていたランチパック(もどき)のツナマヨ味とフルグラを食べる。

ここで水が残り1Lもない。この暑さであと30㎞もあるから、確実に足りない。水が足りない場合は潔く無補給はあきらめて自販機で補給するつもりだったので、完全にコーラと水を買う脳になってお金を投入。ところがここでアクシデント。押しても出てこない。売り切れてはいないが、どうやら自販機の釣銭不足だったようだ。なんとも運が悪い。ここで断念したくもない。脊振山系は水が豊かな山域ということもあり、途中の水場をあてに先に進むことにした。

雨の土砂崩れにより崩れた道。脊振山からすぐのところは迂回ルートがあった。

10:30 蛤岳。はまぐりだけ、と読む。このあたりでとても綺麗な水流を発見したが、YAMAPの水場マーク💧はない。飲めないこともなさそうだが躊躇した。まあ、脱水になるより翌日に腹壊したほうがましだと思って飲んだ(水自体はかなり透き通っていて味もうまかった)。どうか、そこら辺の川の水を飲むようなヤバいやつだとは思わないでほしい…(笑)。

11:23 坂本峠

11:42 七曲峠

12:33 三国峠

この手前の急坂は非常にしんどかったのを覚えている。一人なので、気持ちで負けないように声に出して自分を応援した。「〇〇〇!ファイト!」みたいにどシンプルだが、これが案外効くのだ。高校のマラソン大会の時とか、沿道の人に応援されると不思議と力が湧いてきたときの感覚に似ている。

 

この辺りは、だいぶ急いで進んだため、写真はほとんどない。というのも、先輩と同期が貴重なGWを割いてゴール地点に駆けつけてくれるとの連絡が入ったからだ。待たせるわけにもいかないし、最初に伝えた時間を目指して進んだ。本当にありがたい。とても暑く水も足りていない状況下で原動力となっていたのは、間違いなくこの人たちの応援と密かに目論むご褒美だった。

 

13:15 九千部山。ゴールはもうすぐ。10分ほど休憩。

行動食スタメンの塩豆大福は潰れて変形していたが、安定のうまさだった。ちょっぴりある塩味が非常にいい。回復。水は残り300mL。       

14:40 登山口まで降り、一般道路に出た。空腹で最後のフルグラをすべて掻き込んだため、僕の乾燥した口内はこれが決定打となりトドメを刺された。残り10㎞。ラストの水一口分を全て飲んだ。

 

ここから先はアスファルトのロード。先輩からの前情報によると、ここから足裏が逝くそうだ。一旦、登山靴のまま歩いたが、噂通り足裏へのダメージが想像以上だった。対策として持参したランシューに履き替えると、圧倒的に快適だった。数百グラムの軽量化を諦めてでも得られる効果は大きいので、ランシュー持参は必須だと個人的には思った。

15:44 基山の丘を少し下った所。暫く続いた山道も終わり、視界が一気に開けた。あの丘を登れば最後だ。その時上の方から駆け下りてくる人が見えた。過去に第16次、17次脊振全山討伐を遂げた先輩たちだった。

15:55 上には同期もいて、みんなで基山山頂にて写真撮影。わざわざ応援に来てくれたことに、この場を借りて深く感謝申し上げます。鶴さんからのマンゴープリンのプレゼントは嬉しかったけど、しばらく口が粘々になったのですぐ食べたことを後悔した。

 

16:52 原田駅にてゴール。駅前にある伊能忠敬さんの銅像と記念にパシャリ。日本中を歩いて地図を完成させたのだと思うと、すごすぎて自分なんかちっぽけに思えた。

なんとなく顔が瘦せているように見える(?)。なんたって2日間で1万kcalも消費したらしい。この時飲んだポカリとドデカミンの味は忘れがたいものだった。

帰り道は電車に乗り太宰府駅や博多駅を経由する際クサいままではいられないので、軽量化したい気持ちを抑えて着替えを用意していた。この選択は間違っていなかった。

 

19:30 マリノアシティ福岡着。姪浜駅で電車を降り徒歩で移動するなどしてまで、どうしてここへ来たのかというと、ご褒美の特大ステーキを喰らうためだ。はじめから決めていた。縦走を達成出来たら、リブロースステーキ400gを食べるのだと。ご飯も大盛り二杯食べた。これに勝る幸せはあるのだろうか(、いや無い(反語))。もし何かをするとき事前に盛大なご褒美を決めておくと、それがモチベーションになるからいいのかもしれない。身をもって体験した“肉”の力はとってもオススメだ。肉の効果は麦わらのルフィの強さが証明してくれている。

おまけ。帰りに同期がバイトするカフェに立ち寄ったらケーキとアイスコーヒーを奢ってくれた。とってもおいしかった、ありがとう!

 

縦走前に先輩に言われた一言、「縦走したら伊都キャンパスから見える脊振の景色が変わるはずだよ。」

GWが明けた翌日の学校で、窓の奥の方に東西にのびる稜線を見た時、その言葉をふと思い出した。

 

<総括>

・行動時間:21h 22min(Day1:10h 44min / Day2:10h 38min)

・総タイム:23h 14min(Day1:11h 32min / Day2:11h 41min)

・総距離:約74.7㎞

・獲得標高:約5600mD±300m程度

・総重量:約13㎏ちょっと(出発時)、うち水量4L

 

 

 今回の縦走では、暑さ、飲み水、蜘蛛の巣に非常に悩まされることとなった。まず、GWは春と言えど年によってはこの日よりも3~4℃暑い場合もあるようなので油断はできない。やはり春休みか、秋の涼しい時期に攻めるのも一つの手だろう。飲み水はなるべく軽くするために4Lとしたが、自販機で買えず結果的にギリギリでとてもよろしくなかった。飲食物は、最初は重いものの消費によって軽くできるのでケチりすぎないことが大切だと思う。衣類やギア類は途中で放棄するわけにもいかないので、必要なものの吟味やグレードアップによる軽量化で対処するのがいい。蜘蛛の巣に関して言えば、仕方なイ。途中で会ったトレイルランナーによると、5月あたりから特に増えるらしいので、GW以降にいくひとは覚悟せねばならないようだ。蜘蛛が無理な人は4月までにするのが妥当だ。

 

縦走を終えて、今回よかったなと思う点は、(過去の先輩の助言にもあった)西側からのスタート/軽量化/モチベーションの維持だと思う。序盤に述べたように、脊振山系の西側は毎度登って降りてを繰り返す。そのため、体力の落ちた後半に西側へ挑むのは得策ではない。10㎞ほど続く最後のアスファルトも足がやられるが、むしろ、疲れていても惰性で進めばよいし、山からは降りているので安全だ。まあ、二度目に比較としてやってみるのもいいかもしれない。ちなみに、二日目は長いので三瀬峠まで進んでおくのがいいいと思う。軽量化については、高カロリーなフルグラの活用、ツェルト泊は非常に有効な手段であると思う。また、前日のうちに三瀬峠や雷山避難小屋に荷揚げする方法もある。最後に、モチベーションの維持だ。今回は数々の場面でこれが大事だったなと感じた。終盤に行くほど効果が顕著で、脊振山でのツナマヨ(反省として塩味のあるものが少なかったので、ツナマヨが食べれるのは、下界で食べるのよりも5倍は味が濃くうまかった。)、九千部山での大好物・塩豆大福、ゴール地点に待つ仲間、ご褒美のステーキ。いずれもしんどい登りでの活力となった。このような長い縦走では、やはり精神的な面がやられないのが大事だと思う。気持ちさえやられなければ、極論、時間がかかってもどこまででも進むことはできる。好きな食べ物をあえて最後まで残す作戦は、単純かつ秀逸な方法だ。また、仲間を誘って2~3人で挑戦するのもお互い助け合えるのでよいかもしれない。

 

たったの2日の縦走だが、行動時間も距離も長く非常に濃い山行が楽しめる。きつさもあるが、脊振山系の山々が持つ多くの魅力を感じることができて楽しい。ぜひ福岡にいるうちに歩き通してみてはいかがだろうか。また、夏の日本アルプスに向けてのトレーニングとして、二泊三日で雷山・脊振山でのテン泊縦走をするのもいいだろう。わざわざレンタカーを借りて遠くまで行かなくても、近くにこんなにいい練習コースがのだ。この伝統がこの先どうなるかは謎だが、もし引き継いでくれる人がいれば嬉しいなと思う。読んでくれたそこの君が、九大ワンゲルの意志を次いでくれることに期待しよう。

長く拙い文章にお付き合いいただきましてありがとうございました。


脊振全山キャノンボールラン 2019/11/3

2019-11-15 23:14:47 | 個人活動(山)

脊振全山キャノンボールラン(第16次脊振討伐)

討伐者:瀬田

タイム:15:37:29

距離:72km(74.27km)

獲得標高:4500mD+(4658mD+)

コースタイム:29h10min

注)カッコ内はGPSでの実測、道迷いでの誤差あり

天候:晴れのち曇り

脊振山頂10時の気温:10℃

 

 ワンゲルのブログは面白おかしく書いてこそ正義みたいなところがあるし、僕もふざけてなんぼだと思っている。ただ、今回はほぼ全区間を一人で進んだから写真もなければ面白いこともない。強いて言うなら雷山~井原山間にレインを落としたことくらいである。熊鈴の重みでザックのチャックが開くとは思ってもみなかった、やれやれ。今度探しに行かんとな…したがってこのブログは今後1日での脊振全山縦走を志す者のため(というのは大義名分でほぼ僕の自己満足)に様々な点から考察していく。因みに今まで2日で全山をすることを脊振討伐と言っていたが1日ならどんな名称を付けようかと悩んだ。1Day 〇〇は安直だけどウルトラトレイルMt.脊振でUTMSは畏れ多い。悩んだ結果六甲山地で行われる六甲縦走キャノンボールランという大会名をまねして脊振全山キャノンボールランと命名した。流行るかわからないけど積極的に使っていきたい所存である。余談だけどこの六甲縦走キャノンボールランという大会は関西的なノリで本当に面白そうである。エンジンがついていない乗り物であればOK、馬で参加してもいいらしい。ルールにはあまり文句を言わないこと、酒に飲まれないこと(私設エイドには酒があるらしい)とか恋人募集の人はゼッケンに「募」と書いていいとか変なものがたくさんある。「万が一、ポリスに捕まってもキャノンボールランの名前は出さないようにお願いします。」うん、捕まる前提か。脊振でもそんな草レースが作れたらな。

 気を取り直して、脊振全山を24時間で歩ききるためには休憩込みで少なくともコースタイムの0.8倍で歩かなければいけない。脊振山系はコースタイムが厳しく、ゆっくり歩いているとコースタイムを超えるためある程度のスピードは必須である。ペースを上げるためには

1、 単純にスピードを上げる

2、 休憩を減らす

3、 コースを間違えない

の3つが大事だと思っている。これらを効率よく向上させるために必要なことを各項目に分けて説明する。以下我流トレイルランナーの戯言である。

 

【タイム】

23:40福吉駅       0:00 福吉駅

00:25十坊山       0:50 十坊山  

01:06浮嶽        1:40 浮嶽   

01:36女岳        2:30 女岳   

05:30雷山        8:00 雷山   

06:12井原山       9:00 井原山  

07:49金山        11:00 金山   

09:56脊振山       13:10 背振山  

10:56蛤岳        14:00 蛤岳  

12:55九千部山      16:00 九千部山

14:50基山        17:30 基山

15:17原田駅       18:00 原田駅

 左が実際のタイムで右はスタート前に作っていた18時間でゴールするための目標通過タイムである。これに16時間でゴールする場合の目標値も組み合わせたのが下のグラフである。(目標タイムはコースタイムをもとに作成した

グラフから分かるように雷山までに大きなアドバンテージを作りそれ以降は16時間目標とほぼ同じペースであったことがわかる。これは個人的には意外な結果だった。雷山までは道が不明瞭で迷いやすく、コースタイムも厳しい。さらに夜間であったためコースタイムの0.7倍近くかかるのではないかと考えていた。実際に何回もロストしたが雷山のスキー場についたのは予定より2時間以上早かった。これは決して雷山以西のコースタイムが緩かったためではない。僕が単純に飛ばしすぎていたからである。夜一人で山にいると神経が高ぶり変なテンションになる。そのうえ普段ほとんど摂取しないカフェインをキメていたからかなりハイだった(らしい)。そのためか自分が思っている以上に速いペースだった。心拍数をみると一目瞭然である。

(53kmあたりで心拍数が跳ね上がっているのは野犬に追いかけられて慌てて逃げたから)

雷山のスキー場までは頻繁に170bpmを超えている。今回の縦走に際して僕は160bpmを超えたらペースを落とそうと考えていた。一方夜間はルートファインディングに集中してペースが上がらず心拍数が160bpmを超えることはないだろうと考えていたため時計には心拍数を表示させていなかった。もし完走できていなかったら真っ先にこの部分を反省しただろう。日が昇ってからは心拍数を管理しながら走っていたが九千部の上りは前半に飛ばしたつけで心拍数が全然上がらずプッシュできなかった。最後まで160bpmまで上げられるくらいの余裕をもっていきたかっただけに後半は特に基山手前の林道は走れなくてつらかった。基山からの下りは動かない足を無理やり動かしてロード区間はキロ4分半、150bpmまで上がってフィニッシュした。最後は歩いても16時間切りは確実だったのにその1秒を削り出そうとする精神、我ながら頭悪いな。

【コース】

 脊振全山縦走をするとき福吉駅、原田駅のどちらからスタートするかが問題になる。今回僕は福吉駅スタートで原田駅をゴールにした。下見では2回に分けて逆コースを歩いているが個人的には福吉駅→原田駅がおすすめである。脊振山系西部は踏み跡が薄く道が不明瞭かつ勾配がきついためここを最後に通過する原田駅→福吉駅コースよりは最初にこなす福吉駅→原田駅のほうが楽だと思う。1泊2日の脊振討伐でも初日に福吉から三瀬峠くらいまで行くことをお勧めする。暗いなかでの行動はできるだけ避けるためにも電車の時間に縛られない2日目の朝を早くして距離を稼ぐのがいいと思う。具体的なコースについては他の人のブログやヤマップのログを見てほしいが何点か注意事項だけ記す。まず荒川峠周辺は特に迷いやすい。僕はこの区間を深夜2時ごろに一人で走っていたが2回道がわからなくなり10分以上タイムロスした。この山域は道がわからなくなったら確実なところまで戻らないと致命的になるため落ち着いてテープを探してほしい。一応テープはついている。ただし長野峠周辺は伐採用の木にもテープが巻かれているため枝からぶら下がったテープを頼りに行かないと迷う。基本的に道はある程度踏み固められているため間違った道に行くと地面の感触で分かる。特に夜間は五感をフルに使ってほしい。

【水、補給食】

 僕は長期縦走であればプラティパスとペットボトル、日帰りであればペットボトルで水分を補給している。おそらく多くのワンゲラーもこのスタイルで登山をしているだろうが、1日で脊振全山をするなら水を入れる容器にも投資したほうがいい。今回はsourceのハイドレーション1.5Lとultimate directionのソフトフラスク0.5L×2で挑んだ。どこのメーカーがいいみたいなことはわからないけど、立ち止まらずに水分を摂取できるようにすることが大切である。水分の摂取量は全行程で3.5L程度だった。10℃前後の中半袖短パンに時折薄いウィンドブレーカーを羽織るような服装だったためかなり少ない摂取量で済んだ。補給食は基本的にジェルとピーナッツバターで固形物もレーズンとパンを用意していたがどちらも少ししか食べられなかった。ジェルはマルトデキストリンが主成分の即効性の高いものとパラチノースを含んだ遅効性の糖質類、即効性はないが栄養バランスが良く重量当たりのカロリーが高いピーナッツバターを食べ分けた。これも経験則とネットの記事から用意したものだがかなり機能したと思っている。有名な話だが糖質は着火剤で脂質は備長炭というイメージで考えればいい。実際僕はトレラン中にハンガーノックになってピーナッツを食べたがなかなか回復せず何とか下山したことと、即効性のジェル(糖質)だけで三郡往復していたら復路でだるさや倦怠感が出て走れなくなった経験がある。体質は人それぞれ違うから自分の身でいろいろ実験する必要はあるけどこの知識は登山、特に長期の縦走では役に立つと思う。補給のタイミングは主に休む上りを選んだ。下りはスピードが出てなかなか補給しにくいが上りはペースが落ちるため歩きながら水やジェルを飲んだ。水はちょっとのどが渇いたときと補給食を食べた後、補給食は1時間に150kcalくらいを目安にそこまで厳密に管理はせず欲望と相談して摂取した。

(蒟蒻畑の中身はピーナッツバター700kcal)

【装備】

 今回は完全にトレイルランのスタイルで縦走をした。ザックはultimate directionの10Lほどのベスト型のもの。水は3つの飲み口すべてが立ち止まらずにアクセス可能な位置に配置。スマホ、補給食も胸のポケットに入れてザックをおろすのは服を脱ぎ着するときとハイドレーションに水を補給するときくらいにした。休憩は少なくしたいがこまめな水分補給や栄養補給は決して怠ってはならない。したがっていかに止まらずに補給できるようにするかを考えてパッキングすることが肝心である。

(この格好で走った、ピンクの帽子です)

 基本的な持ち物(レインや水、補給食など)に加えて今回はヘッドライト2つと自作のポールを使用した。この2つがなければ20時間近くかかったかもしれない。それくらい重要な装備だった。

 まず、ヘッドライトは頭につける用(バッテリー式600lm)と腰につける用(電池式300lm)で頭と腰の二方向から照らした。1つのライトだと岩や枝の影でトレイルをしっかりと捉えることができないが、角度の違う2つの光源を持つことで影ができにくくなり夜でも走れるようになる。また、頭に装着したライトには黄色のセロファンと飲むヨーグルトの蓋で作ったイエローフィルターを取り付けた。(Ledlenser NEO 10Rにブルガリア飲むヨーグルトの青い蓋がぴったりはまる)夜間は霧が発生しやすく、白色のライトは霧に反射して地面が見えなくなるが黄色の光であればある程度軽減される。milestoneのライトは電球色があらかじめついているからそういうのを購入するのもいいかもしれない。明るさも登山用として売られているライトは200lm程度のものが多くワンゲルの方々もそのくらいのものを使っている人が多いが、個人的にはもっと明るいものを使ったほうがいいのではと思う。道がわからなくなったときまずマーキングを探すと思うが200lmと600lmでは見渡せる範囲がまるで違う。600lmは普通の登山にはオバースペックかもしれないけど300lmはほしい。明るさは正義、安心と安全には投資をしよう。そして夜のトレイルを走るなら2灯は必須。腰のライトは揺れで酔う人もいるみたいだから手で持つのも一つである。

 ポールを使っている現役ワンゲラーはたぶんいない。僕も今まで使ったことはなかったけどこの前その辺に落ちていた木の棒で鬼神化したらとても楽だった。以前石井スポーツの店員さんにもポールはいいよと勧められたけど、むむ、高い。2万円近くする。限界大学生には厳しい。というわけで作った。部室にあったいらないテントのポールに縄跳びのグリップを取り付け、ママチャリのハブのカバーを石突代わりにして…製作費1000円ほどでポールを自作した。アピールポイントは走りながら組み立てられることですね。店で見たポールの構造をまねしてグリップに切れ込みを入れてそこにひもをひっかけることで組み立てられるようにした。体重をかけるとかなりたわむけどトレランのポールワークはそこまで体重をかけることはない。キャンパスの芝生で1度試運転をしてからすぐさま70km越えのトレイルに実戦投入した。ポールの使い方は、小川壮太さんの動画がおすすめです(笑)ポールワークはまだまだというかトレラン自体も始めて1年たったくらいの初心者で(達者なのは口だけです)勉強中だけどイメージとしては2.5足歩行になるみたいな感じ。ポールを使うことで手を補助的に使いやすくなり楽な姿勢で上半身の力を使えるのが最大のポイント。決してポールに体重をかけて上半身の力で登るのではなくあくまでも補助的に。また、下りでも足を置くポイントを視覚だけでなく物理的に把握できるのも大きい。あと意外だったのはポールが心の支えにもなったということだ。夜一人で山に入るのはかなりの恐怖が付きまとうが、ポールがあれば応戦できそうだなという謎理論で乗り越えられた。ポールは体も心も支える優れもの、余裕ができたら購入しようと思っている。

(ポールってこんなの)

【トレーニング】

 装備を揃えて、補給食をもって地図を完璧に頭に叩き込んだとしてもよっぽど地の体力がなければ1日で脊振全山はできないだろう(0ではない、世の中には練習しなくても強いやつがたくさんいる)。どれくらいの体力があればいいかの目安は三郡縦走往復(大宰府駅―篠栗駅の往復)ができるかどうからしい。YAMAPのすごい人が言っていた。距離が44kmでコースタイムがゆるゆるの20時間。因みに僕は去年の2月にやって7h43minだった。僕の日々の練習は気が向いたらjogするくらい。最近は涼しくなって気が向きやすくなり月に200kmくらい走っているけど夏は暑いからほとんど走らずロードバイクに乗っていた。練習は人それぞれで知り合いの社会人トレイルランナーは月に400km走っているらしい。僕が月400km走ろうとしたらすぐにあんよが痛くなるだろうな。その辺は自分の体と相談して決めていくしかない。ただ、やっぱりたくさん山に行くのが一番だと思う。山に行こう!僕もゆるめの楽々登山からゲロゲロロングトレイルまで幅広く企画するから参加してね。

 脊振全山縦走は低山登山の総合力を試す場だと思っている。低山特有の迷いやすい道や野生動物の恐怖、荒れた登山道、展望のない山頂、無駄に厳しいコースタイム。正直全然楽しくない。アルプスとは大違いである。達成したところで身内から少し呆れられた賞賛を受けるだけで賞金や賞状がもらえるわけではないし、ましてやモテるようになるわけでもない。それでも全山は挑むだけの価値がある。それは山屋として、トレイルランナーとして一つ大きな自信を得られるからだ。夜の山を越え70kmのトレイルを踏破できたという自信は何物にも代えがたい。ワンゲルでは代々脊振全山縦走に挑んでいて僕は16番目の隊になる。今後もこの伝統を絶やさずに第17,18次脊振討伐隊として全山に挑んでほしい。そして願わくは僕の15時間37分29秒という記録を更新する人が出てきてほしい。僕もまた挑戦する気になると思うから。

 ずいぶん偉そうに書いているけど前述のとおり僕はまだまだ初心者。一緒に速くなってくれる人を募集しています。最後になりましたが雷山スキー場にて補給のサポートをしていただいた強化合宿の方々、途中合流して5kmほど一緒に歩いてくれた第15次脊振討伐隊の協力があったからこそ今回の縦走は達成できました。ありがとうございました。

 このレポートは雷山―井原山のどこかに眠る僕のレインに捧げる。ストームクルーザーの魂よ、安らかに眠れ。今度探しに行くからね。   以上

 


第15次脊振全山縦走

2019-11-09 13:20:12 | 個人活動(山)
  • 日時: 2019年11月2~3日 (荷上げ日:10月27日)

参加者: 中島 増田

記録: 中島

 

 まずは脊振全山縦走とは何なのかを少しだけ説明する。「脊振」という響きは福岡県民や佐賀県民ならそれなりになじみがあるはず。脊振山系とは、福岡と佐賀の県境を東西50㎞にわたって走る山脈のことである。長野峠を境に西部と東部に分けられ、西部は登山者が少なく、踏み跡が不明瞭で荒れた道も多い。一方で東部は主峰・脊振山を始め、霊峰・雷山、花の都・井原山など人気の山が多く、よく整備された歩きやすいコースである。冬は日本海からの湿った季節風を一身に受け、福岡市や糸島市に雪を降らせる。脊振全山縦走はそんな脊振山地をまさしく東西に踏破する、歩行距離70㎞、累積標高6000mを優に超える山行なのである。

 

 脊振山系全景。GoogleEarth大先生より拝借。

 

 ワンゲラーたちは、代々、脊振全山縦走にチャレンジを繰り返してきた。過去の計画書を漁ると、2017年の第14次脊振全山縦走が最後のようである。しかしながら確認できた成功の記録は3つのみであり、それ以外は踏破できなかったか、踏破はしたが記録を残していないかのどちらかだろう。というよりそもそも第5次と第12次のあいだは数字が飛び飛びであり、カウントの正確性には怪しいところがある。それでも過去の隊に倣って「第15次」隊として脊振全山縦走を決行することが決まった。これだけの長距離を1泊2日で歩くためにはできるだけ荷物を軽くし、消耗を減らしてスピードを上げる必要がある。そこで有効なのは、前もって水や食料などの装備を山に上げておく「荷上げ」を行うことだ。僕たちは直前の週末に、各自で飲料水やフルグラなどを雷山避難小屋に荷上げした。避難小屋には僕たち以外にも多くの荷物が置かれており、「O月O日に回収します。」などの置き手紙が添えられていた。例にもれず僕たちも「11月2日まで置かせてください。」と書き添えて荷物を置かせていただいた。そして登山には欠かせない「登山届」。何かあったときに色んな面で助けてくれる。基本は登山口のポストに入れとけばいいのだが、十坊山の登山口にはポストがない。そういう山はいくらでもあるので、その際は山域を管轄する警察にFAXや郵送、持参などで直接提出するのが良い。今回は歩く範囲が広く、管轄が複数にまたがっていたため、福岡県警本部の地域課に提出し、各管轄署に転送してもらった。多少面倒だが、登山届は出しておこうね。

 

 

 

【山行記録】 (今後の全山縦走の参考になれば嬉しいです)

 

(備考)実際の時刻(コースタイム)

 

5:25 まだ真っ暗なJR筑前前原駅に集合。5:31発、西唐津行き3両編成の最後尾車両に乗る。思っていた以上に人が乗っている。車内で、山と高原地図「福岡の山々」を新聞のようにおっぴろげて眺める。

 

 

5:49 JR福吉駅着。下りたのは僕たちと、登山者と思しき男性が1人のみ。

 

 

6:00(6:00) トイレを済ませ、軽くストレッチをして、歩き始める。長い長い縦走の始まりにふさわしい綺麗な空。

 

 

7:00(7:30)十坊(とんぼ)山。 山頂からの眺めがとてもきれい。東に目を向ければ、これから歩く稜線、西に目を向ければ、朝日に照らされたおそらく十坊山の影が糸島の海に映っている。この時点でコースタイムを30分縮めている。順調。5分ほど休憩を取って出発する。

 


これから歩く峰々。手前から浮嶽、女岳、その奥のピークは何だろう。
 
 
くっきりと山の影が海に映る。

7:19(7:50)白木峠。車道出会いは次の登山口がわかりにくい場合も多いが、ここは車道に出た途端に目の前に次の入り口があるため非常にわかりやすい。ここから浮嶽に取り付く。

 

 

8:11(9:10)浮嶽。山頂直下の急登がかなりきつく、こたえた。ここで今日の第一登山者に出会う。山頂には古い神社があった。眺望はあまり良くない。3分ほど休憩。

 

 

8:27林道出会い。鬱蒼とした樹林帯を歩いてきたため、開けた舗装路がうれしい。目の前に綺麗な山容が広がる。

 

 

8:40(10:00)荒谷峠。 ふたたび登山道へ戻る。ここから女岳アタック。

 

 

8:56(10:30)女岳。 山には「男」「女」が名前に含まれるものがある。たいてい「女」の方はなだらかなことが多い。この夏登った南アルプスの仙丈ケ岳もそのなだらかな山容から「南アルプスの女王」と称される。だがこの女岳は違った。山頂直下は声が出るほどきつい。なだらかだからではなく、別の由来があるのだろう。ここで5分ほど休憩。オールドファッションを食べる。

 

 

9:45(11:50)荒川峠。6分休憩。ここまで不明瞭で荒れた道が続いた。木々の間にクモの巣が張っており、顔や体でクモが汗水たらして(?)築いた芸術をぶち壊しながら進む。クモさんには申し訳ない。この場を借りてお詫びしたい。

 

 

11:21河童山。予定にはなかったが、縦走路から少し行けば踏めるピークだったため足を伸ばしてみた。眺望はない。

 

11:34(14:40)羽金山。なんとすでに3時間もコースタイムから縮めている。そんなに早く歩いたつもりもない。むしろ不明瞭なコースに手こずった。かなり時間に余裕があったため、山頂でゆっくりすることにする。羽金山は山頂に「はがね山標準電波送信所」を持つ。日本に2ヶ所しかない、日本の標準時データを送信する施設である。もう1か所は福島県にある「おおたかどや山標準電波送信所」。そのため羽金山の山頂は丁重に管理されており、日中の決まった時間に、インターホンで係員に許可を取らないと立ち入れない。ただ、入れるならば絶対に踏んでおくべき山頂だと思う。広い草原の広がる、とても気持ちのいい山頂。ここで16分休憩。柿の種を食べる。

 

 

  縦に取ったはずの写真。

 
 

13:01(16:37)長野峠。今日の行程の終わりが見えてきた。この辺りは伐採の痕跡が色濃く残り、倒れた木々や伸び放題の植物のせいでとても歩きにくい。しっかりした長ズボンで歩くべきだろう。脊振全山を通してもっとも歩きにくかった気がする。信じられない数のひっつき虫が、種を遠くへ運ばせようと僕のタイツにひっついていた。

 

 なんとこれが正規ルート。「いちげんさんおことわり」な感じ。

  引っ付き虫。何回か引っ剥がしたけど、無駄だと悟る。

 

13:45(17:40)雷山避難小屋。今日はひとまずここでストップ。日が出ているうちに三瀬峠くらいまで行けそうだったが、ここでゆっくり休んで、明日に備えることにする。雷山に、弊部の強化合宿隊が鍋とテントを担いで上がってきてくれるのもある。本当にありがたい。入念にストレッチをし、ウォークマンで好きな音楽を聴きながら、草原に寝そべってリラックスタイム。 

 

 

 

2日目。

3:27 絶妙な時間にかけて置いたiPhoneのアラーム。サカナクションが響き渡る。前奏の終わらぬうちにアラームを止めることに成功して、むくりと起き上がる。外は思ったほど寒くない。ザックにぶらさげた温度計は8℃を指している。うん、やっぱり寒くない。ゴソゴソとシュラフをスタッフバックに押し込む。朝食に、荷上げしておいたフルグラをガリガリ食べる。フルグラはとっても優秀な栄養食品だ。夏合宿で嫌というほど食べる(各隊の食当の趣味によるけど)ので、あんまり好きじゃない部員も多い。なにごとも節度を持った量がいちばんいいよね。

 

3:52 雷山避難小屋を出発する。ここから井原山までは歩きなれた道だ。だからこそ知っていることがあった。それは縦走路に繁茂するミヤコザサの存在だ。雨の日やガスの深い日、朝露のついた日に通ると、それはもう濡れる濡れる。ガソリンスタンドの洗車機をイメージもらうとわかりやすいかも。縦走路両脇のササが洗車機のファサファサと同じ役目を果たしてくれる。無防備にそこを通ると、ズボンがビチョビチョになるだけでは済まない。ズボンから滴った水が靴に侵入する。登山において靴の浸水は、あってはならないことランキング上位。下だけでもレインを着ておいて、足首からの水の侵入を防ごう。(今回は面倒がらずにレインを着たことが功を奏した。)

 

 4:08(4:30)雷山。ここの山頂を踏むのは何度目だろう。普段の練習からお世話になっている山である。登山道の状態が年々悪くなってきてるので、そろそろ新しい練習場を確保したいなあなんて考えている。弊部の練習事情はさておき、山頂でビバークしているテントをヘッドライトで照らさないよう気を付けつつ写真撮影。

 

 

 

 それにしてもものすごいガス。何も見えない。

 

 4:56(5:50)井原山。ここも見慣れた山頂。そしてやはりここまでの道は洗車機状態だった。5分ほど休憩して、三瀬峠を目指す。まだ空が明るくなる気配なし。

 

 6:12(7:10)三瀬峠。9分休憩。ようやく少し空が明るくなってきた。暗闇の登山道は怖い。僕らの鈴の音で逃げていく鳥や獣の音は何回聞いてもビクッとなる。

 

7:35(8:45)金山。8分休憩。あんドーナツを食べる。あんこがいい潤滑剤になって、パンがのどを通りやすい。おいしいし、山パンの鉄板になる予感。

 

 

8:56(10:47)椎原峠。これで しいば と読む。実はここに至るまでの小爪峠の手前で、弊部のトレラン番長、セタ氏に追い付かれていた。セタ氏は1日で脊振全山を踏破する計画で、かなり順調に進んでいるようだった。セタ氏の休憩もかねて、脊振まで一緒に歩くことになった。

 

 鬼ヶ鼻岩。雰囲気は屋久島の太鼓岩にそっくり。

 

 9:52(12:24)主峰、脊振山。山頂には自衛隊のレーダーがあり、メロンのような形をしている。そして山頂直下の駐車場には、自動販売機がある。50㎞近く歩いてきた体にはこの上ないご褒美。僕と増田はリアルゴールドを買う。セタは今炭酸を飲むとおなか壊すからと、いろはすの、ももフレーバーをチョイス。ストイックだ。そしてセタとはここでお別れ。颯爽と縦走路へ消えていった。その後、僕たちは行動食を食べたり、足の裏のマメが出来そうな部分に予防的に絆創膏を貼ったりした。そしてこれから原田駅までを戦い抜くため、さらに自販機で飲み物を買う。アクエリといろはす、そしてスコール。宮崎県民愛飲のスコールは、つらい局面できっと力になってくれるはず。(申し遅れましたが、筆者は宮崎県出身です)結局、脊振には35分ほど滞在した。

 

  縦に撮ったはずの写真part2。

 

 

 脊振から蛤岳に至る登山道は崩落等のため通行禁止。車道を迂回。

 

11:29(13:42)蛤岳。4分休憩。特筆事項なし。(ごめんなさい)

 

 

 

12:34(14:42)坂本峠。7分休憩。蛤岳からここまでの間で野犬に出くわす。先頭を歩いていた増田が冷静だったおかげで、お互い刺激し合わずに済んだ。毛並みはきれいで、体格もいい。首には首輪とちぎれた鎖。誰かに飼われていた犬だろう。10分ほどだろうか、身動きの取れない時間が続いた。犬の方は人懐こく、僕たちの足やザックをクンクン嗅いだり、ペロペロなめたり、スリスリ擦り寄ったり。僕ら人間は生きた心地がしない。このまま立ち尽くしていても埒が明かないので、ゆっくり歩きだす。当然(?)犬はついてくる。マーキングしようにも尿が出ないようで、ずいぶん水を飲めていないようす。ここ2週間まともな雨が降ってないしなあ。とてもかわいそうだが、何かを与えるわけにはいかない。少しずつ歩くペースを上げると、犬はあきらめた。何もできなくてごめんね。

 

 わんこに気付かれぬよう、こっそり撮った写真。 増田、わんこ、僕の3人パーティになる。

 

13:45(16:02)三国峠。 

ここまでしんどい登り。七曲峠から280mほど上げる。看板には「三領境峠」と書いてある。筑前、筑後、肥前の三国の領境であったからこの名前が付いたのだとか。5分休憩。

 縦に撮ったはずの写真part3。

 

14:24(16:42) 九千部山。山頂付近に電波塔がたくさん立っている。山と高原地図に載っている脊振山系はここまで。ここから基山はYAMAPの地図をもとに進む。基山まではあと10㎞。ここで8分休憩。

 

 

 

 15:05(17:42) 大峠。2分休憩。下り基調で、道や景色は単調。無心でひたすら歩く、走る。

 

 大峠から権現山への登り返し。石段が無限に続く感覚。きつい。苔むす感じは悪くないのだけれど。

 

 15:36(ー) 柿ノ原峠。6分ほど休憩。峠、何個あるの…

 柿ノ原峠からの谷筋の登り返し。ここ数年、福岡・佐賀で繰り返す豪雨災害の爪痕かも。

 

 鬱蒼とした樹林帯を抜け、基山への林道。怒涛の3㎞超コンクリ路。60㎞以上歩いてきた足が悲鳴を上げる。ここは本当に無心で歩いた。唯一の心の支えは「脊振で買ったスコール」だった。基山山頂で一気飲みするために、開けずにとっていた。

 

 基山まであと「1㎞」!!

 

 基山直下。70㎞歩いてきた足にあまりにも無情な、芝スキー場状態。基山を侮ることなかれ。

 

 17:00(20:20) 基山。長い長い縦走路の最後のピーク。名前の付いたピークはここで18個目。2日で18座を踏破するなんて、やっぱイかれてる。眼下には筑紫野市街と鳥栖市街。街が近い。遠くに久留米市街も見える。僕は山から街を見下ろすのが好きだ。久留米のビル群を見ながら、脊振山で買ったスコールを開ける。天国かと思った。そして最後のピークを踏んだ安堵感からか、どっと疲れが出る。足が重いし痛い。それでも、暗くなる前に下界に降りるべく、また歩き始める。

 

 

 

 

18:12(21:30)JR原田駅。セタ氏が待合室で寝ながら待っていてくれた。

 

 

 19:43 JR筑前前原駅。姪浜あたりからの記憶がない。ただいま糸島!!

 

 

 【総括】

 ・行動時間: 21時間55分(コースタイムの76% それなりに順調でした。)

 ・歩行距離: 72.7㎞

 ・獲得標高: 6,198m(上り)

        6,132m(下り)

 ・全装備重量: 10.8㎏(筆者出発時。うち水2.5L)

 

 今回の成功の要因は、西側から攻めたことにあると思う。過去の隊の多くは東から(原田駅から)攻めていたが、この山系の核心部は長野峠より西の区間であろう。踏み跡が不明瞭で荒れているうえ、ピークごとのアップダウンもきつい。核心部を元気のある初日に乗り越えたことが大きかったと今振り返って思う。また、脊振の自販機が2日目に出現するのも大きい。25km歩いた初日に飲むリアルゴールドと50㎞歩いた2日目に飲むリアルゴールド。後者の方が圧倒的に沁みる。(大真面目に、疲れた2日目の中間で水を補給できる=2日目の歩き出しで持つ水の量を減らし軽量化できる)また、やはり熊鈴はぶら下げておくべきだ。行動中、2頭のイノシシが僕たちの前を横切って行ったが、鈴がなかったらばったり鉢合わせしていたかもしれない。野生動物とは「鉢合わせをしない」ことが重要であり、鈴の音で存在を知らせることはとても有効。あと、夜間行軍はできるだけ避けたい。暗い時間は歩みが遅くなるし、人間は本能的に暗闇が怖い。(山の夜は下界とは比にならない暗さ)ビクビクしながら歩くのはあまり楽しくないし、判断力が鈍る。ルートを外した時の復帰も、明るいときとは比にならないくらい難しい。脊振を2日で縦走しようとなると、どこかで暗い時間帯を歩かないといけなくなるが、計画を工夫して、その時間をできるだけ短くしよう。そして歩いたことのある山域をぶつけよう。今回は計画の工夫と、好ペースのおかげで、暗い時間は2時間ほどで済んだ。しかも半分は知った道。そして、休憩は少なめに、テンポよく歩こう。たくさん休憩すると身体がだれてしまう。ズルズル歩くのではなく、メリハリをつけて歩こう。(どのタイミングでどれだけ休憩を取ったかはできるだけ詳細に記したつもり)

 

 長々と拙い駄文にお付き合いいただきありがとうございました。第15次脊振全山縦走の記録は以上です。これからも、日ごろからしっかりとトレーニングを積み、安全に歩くための知識を身につけたうえで、脊振全山縦走に挑戦するワンゲラーが現れるのを楽しみにしています。伊都キャンパスから望む脊振の稜線が、ひときわ輝いて見えるようになるよ。

 


北アルプスOB秋合宿2019@蝶ヶ岳

2019-09-23 23:34:11 | 個人活動(山)

北アルプスOB秋合宿@蝶ヶ岳

期間:2019年9月14日〜16日

メンバー:堤(50期)成吉(50期)秋山(51期)大島(52期、PL)岡本(52期)

     宇草(53期)光岡(54期)劉(55期)

記録:光岡

北アルプスの大滝小屋で働いている岡村さんに会いに行こうという計画で企画された、

北アルプスOB合宿2019。日本各地からワンゲルOBの強者どもが、北アルプスに集まった。

9/14 上高地inからの徳沢テント泊 写真(上)は上高地にて うぐさんは赤黄青のコーデで信号みたい

テント泊したらなぜか全員分カップラーメンをもらった

9/15 徳沢から蝶ヶ岳へ登る 最高の快晴で、槍ヶ岳から奥穂高まで綺麗に見える 写真(下)は蝶ヶ岳にて

大滝小屋で岡村さん(52期)に再開 小屋の仕事を手伝う 3連休と言えども宿泊客は少ない

9/16 大滝小屋から三俣登山口に降りて帰宅

景色も人もよく、いい旅だった

 


糸島110kmウォークに挑戦

2018-04-23 23:41:48 | 個人活動(山)

こんにちは。54期の光岡です。先週は新歓登山お疲れ様でした。

新入生がたくさん来てくれたそうで良かったです。

こちらは、2018年4月21−22日に、

ワンゲルの6人で「糸島三都110kmウォーク」に参加しました。

糸島半島を28時間以内に2周するというルートで、

完歩者が過去最大でも半分に満たないという過酷な大会です。

大会概要について詳しくはホームページ

選抜6人で挑んだのですが、完歩できたのはただ1人(下野)でした。

厳しすぎる大会なので積極的にオススメは決してできませんが、

脊振全山縦走の上のキツさを体感したい方はあるいはありかもです。

↑メインザックと巨大な旗(緑)を持って歩くヒロセ 白い旗は手作り

↑おめでとうと迎えられるゴール地点のシモノ


悲しみの四国ドライブ

2017-06-22 11:31:34 | 個人活動(山)

四国ドライブ 2017/6/9~11
参加者
隈部 木村 久保田 佐々木 西原 廣瀬 石橋 樋口 長友 坂口 柴田
記録
長友
6/9出発→移動→石鎚山登山口
18:30にバジェットレンタカー天神北店に集合した。予想よりも荷物が場所を取りおさえていた車では荷物が乗りきらなかったため急遽車を変えてもらい予定より一時間遅れて20:00にお店を出発した。この日はひたすら高速を走り明朝5:00まで飛ばしまくり石鎚山登山口まで向かった。途中夕飯や休憩のためサービスエリアに寄った以外は飛ばしまくった。高速を降りた後の細い山道の運転はまさにデスロードで何度か命の危険を感じたりひどく車酔いした。私個人の意見としてはこの日の移動が今回の合宿で1番辛かったが事故せず無事にたどり着けて本当に良かった。石鎚山登山口に向かう道は7:00からしか開かないということで駐車場で適当に寝袋を広げて仮眠をとった。1日目終わり。

6/10石鎚山登山→剣山登山口
朝7:00の登山口開門に向けて起きるはずが眠さに負けて起きることができずここでもまた約1時間遅れた8:00頃に動き出した。30分もかからず登山口に着きすぐさま登り始めた。時間が押しているということでやや飛ばしつつ登った。肉眼で瀬戸内海が望めるほど天気に恵まれていて晴天の中の登山であった。結構な鎖場もありワイワイ登ったものの2時間弱で山頂に着いた。山頂では皆おもいおもいの写真を撮り楽しんだ。

また長居しすぎたのでそこからダッシュで下山した。1時間ほどで登山口に着き、荷物を積み直しガソリンを入れ夕飯の買い出しと昼食をした後剣山に向かった。昼食は八拾八という名前のうどん屋さんに行った!ザ、讃岐うどんで美味しかった。夕飯は廣瀬君が持参した多種の調味料で麻婆茄子を作った。山でこんなに美味しいものが食べられるのかと感激するほど美味しかった。本人曰く彼は手料理で裕子をはじめとした何人もの女を落としてきたらしい。事実かは定かでないが本当に美味しすぎた。もしかしたら本当かもしれない。夕食を済まし23:00ほどに就寝組と酒盛り組に分かれた。私は就寝組だったので2日目終わり。

6/11(日) 剣山→温泉→海鮮→帰福
午前2時起床。早くねた人たちでも睡眠時間3時間。もう感覚がおかしくなったのか3時間でも十分寝たような錯覚に囚われる。まだ酔っているのか寝ぼけているのかわからない状態の人も含め全員でなんとか3時前に剣山山頂に向け出発。午前4時、約1時間で山頂に到着。日の出まで30分ほどあるため寒さをしのぎつつ待機。15分程経った頃から空が白んでき始め、雲の間が真っ赤に染まってきた。幻想的で本当に綺麗だった。

登って良かったと思う瞬間だった。が、それもつかの間非常に寒い、風が強く雨も降り始めた。一向に太陽が顔を見せないため諦めて下山。小雨の中40分ほどで下山。下山後、駐車場にてHirose's kitchen 。親子丼を作った。Mr.Hiroseが持参してくれたタレの配合は完璧で本当に美味しかった。

食事後、荷物をまとめてエピアみかどという温泉へ向かった。道中の山道にて運転手がwishのお尻に傷を付けてしまった。どうやら四国には自損事故の神様がいるらしい。しかし今回は幸いにも保険に入っていたため、2万円ではなく0円だった。2日ぶりのお風呂は睡眠不足で疲れ切った身体に染み渡った。お土産も買い、海鮮を食すため瀬戸大橋麓坂出市にあるいただきさんの海鮮食堂というお店へ向かった。皆それぞれに海鮮丼や天丼を楽しんだ。

やはり瀬戸内の海鮮は美味しかった。その後帰路についた。帰り道は特に目立ったこともなく、光の速度で走ることもなく、19時前ごろ無事に天神に到着した。皆んなの顔からは疲労が溢れていた。

恐ろしく弾丸旅であったが、48時間で1週間くらい過ごした気持ちになるほど充実した、若い今しかできないであろう素敵な旅だったと思う。


第一三次背振山全山縦走

2016-11-28 01:23:03 | 個人活動(山)
荷上げ日:2016年11月13日
縦走日:2016年11月20〜21日
参加者:馬渡、光岡



 馬渡も光岡も、過去2度チャレンジし達成できなかった脊振山全山縦走。去年は雨のため中止、今年の春は始終雨の中強行突破した結果、三瀬峠で断念。三度目の正直、因縁の脊振山、果たして達成なるか。

 荷上げは縦走の1週間前。馬渡は福岡マラソンの後、光岡はアルバイトの後二人で行く予定だったが、馬渡は「マラソンを舐めていた」らしく、疲労で行けなくなったので、光岡一人で行くことに。そのかわり荷下げはよろしく!寝袋、食器、なくなりかけのEPIガスをカバンに詰め、途中で馬渡の家で寝袋と食器を回収して雷山避難小屋へ。食料は気分でスパゲッティー、α米、水(2L×2)を購入。ミートソースに外れなし。α米はモンベルで購入し、そこらのスーパーで買った「ちょっと雑炊」と一緒に食べる予定。水は、春より秋の方が水飲まないかなと思い、調理用と合わせて一人2L。避難小屋の九大ワンゲルの荷物置きスペースは定着してきた。ただ、いつから置いてあるかわからない未開封の2Lペットボトルの水があるのはきになる。

 ここ最近の脊振山全山縦走では、上原田公園で前泊が恒例となっているようだが、今年の春にそこで泊まった時は、臭い、うるさい、明るいで環境としてよくなかった。第四次の記録を見ると縦走当日の始発で原田駅に集まって縦走成功させた、という記録もあり、しっかり家で寝たかったのもありで、前泊はしなかった。

 縦走の1日目、始発で原田駅に集合、のはずが、光岡が寝坊。結局原田駅から歩き始めたのは40分遅れの7時半。11月の日照時間が短いこの頃でも、もうすっかり明るくなってしまった。天気は曇り。雨がふり出さないことを(今の所は)切に願いながら歩き出す。
7:30 原田駅出発
8:10 基山麓の水場
 水を補給。それぞれ3Lの水で歩き始める。
 前回失敗した反省の一つに、夜暗くなってから歩くスピードが一気に落ち、さらに迷いやすくなった、ということがある。現に、直接の失敗の原因は金山から下山するときのルートがなく、暗くなってさらに道に復帰できなかった、というところにある。さらに、知らない道を懐中電灯を頼りに歩くことは相当程度の恐怖を伴う。ということで今回は、明るいうちに少しでも距離を稼ぐことを目指した。特に、基山から脊振山までは0.5km間隔に表示がありいい目標となるので、「とりあえず背振まで」を目標に急いだ。

8:35 基山山頂
 半年前に歩いただけの道だが、道はほぼ完璧に覚えていた。原田駅から三瀬峠まで前回迷ってタイムロスしたところも迷わず、道に不安を覚えることなくズカズカ進めたのも良かった。さらに、基山や九千部山など山頂を踏まずに縦走できるところもあり、前回登ったので今回は飛ばしたのも、行動時間のカットにつながった。

 基山から九千部山までアルファルトの道が多い。基山から先は紅葉が綺麗だった。峠は2つあるが、休憩回数も減らすため大峠のみで5分休憩をとった。柿の原峠の手前、アスファルトの道から山道になるところは、木が倒れ道はかなり荒れていて歩きにくかった。少し遠回りでもアスファルトの方が快適に歩けるかもしれない。

11:11 九千部山
 もし山頂まで行くなら、山頂からすぐに降りようとせず一旦車道に戻るべき。下山道が多いので間違える可能性あり。
時間不明 七曲峠 10分休憩
 お腹すいた。お菓子ボリボリ。
 どこか忘れたが、馬渡が先頭を歩いている時に登山道にいた巨大な蛇を踏みそうになる。ボーと歩いていたらいつの間にか蛇の射程圏内にいるかもしれないので、最低限の注意は必要。馬渡曰く「ここ最近でもっとも驚いた」ちなみに光岡は、その蛇に驚く馬渡に驚きたじろいだ。

13:50 蛤岳 10分休憩
 蛤水道から左折した後、山頂まで0.6kmの激しい登りに備えよ。

15:00 脊振山 15分休憩
 脊振山に着く前に柿ピーをたくさん頬張り、喉を乾かせて脊振山にある自動販売機にいくモチベーションを高める。私は柿ピーをペットボトルに入れで、サブザックの横のポケットに入れている。ペットボトルだと柿ピーが丁度いい量出てくるので、登山しながらも食べれておすすめ。休憩回数を減らしたり時間を短くすることにつながると思っている。
 馬渡は前回の反省として「脊振山の自動販売機で炭酸500mlを買って飲みきれなかったので、今回は絶対に買わない」と縦走序盤に明言。見事にフラグを回収してくれスコールを購入。ちなみに光岡もスコール。やっぱ炭酸ないとやっていけない。自動販売機は縦走中の数少ないオアシス。

時間不明 柏原峠 5分休憩
 ようやく最初の目標、脊振山をクリア。柏原峠からの道は、岩がゴツゴツしてて早く歩けないし、金山まで地味に長いので好きではない。この日は特に、ここらから少し雨が降り出し、稜線上の道なので風も強買った。11月ということもあり暗くなるのも早い。金山に着く前に霧と木で目を凝らさないと道が見えないようになり、なんともこの世の果てのような薄暗い中黙々と歩いた。今から振り返っても不気味さと怖さが蘇る。
17:50 金山 5分休憩
 すっかり真っ暗になってしまった。ここでヘットライト。
 金山山頂に行くなら、ここも九千部山と同様、面倒でも一旦手前の縦走路に引き返した方が良い。前回はこの先に進んでしまい、道に迷って1時間以上、大変だった。
 三瀬山の手前が鞍部になっていて道がわかりにくかった。ここで十数分ロスした。金山から三瀬峠に下るだけのはずだが、何度か小さな丘のような登り坂がある。
19:30 三瀬峠 10分休憩
 ここから井原山までの登山道が工事中になっているのが問題。なんでも太陽光パネルを作るらしい。道は通行止になっているし、仮に強行突破しようとしても途中で道がなくなっている。三瀬峠から佐賀県側に道路をほんの少し降りたところから道路経由の迂回路がある。迂回路に入って20分ほど車道を歩いて橋を越えてすぐに右に曲がると井原山への登山口があるが、とてもわかりにくいので、「ヤマップ」などのGPS付きアプリを使用することをおすすめする。実際、ヤマップは全山縦走において、どこでも大いに役立った。特に迷った時にはなくてはならないアイテムかもしれない。地図をあらかじめダウンロードしておこう。
 そして新村開拓の登山口から井原山を目指すのだが、この道が荒れ放題。今回の縦走においてもっとも恐怖を覚えた道。テープは随所にあるものの、そのテープを追わないとすぐに道に迷うそうな谷の道。足元も悪く、川が流れいているので浸水する可能性もあり、ここだけは登山靴だったらと思った。ちなみに光岡はスニーカーで、馬渡は福岡マラソンから完全回復していないため登山靴。難易度が高い道なので、夜になりそうな場合は特に、夜歩行を十分練習してから望みたい道ではある。もしくは下見も効果的かもしれない。コースタイムにして30分で比較的歩きやすい縦走路に戻れる。
 井原山手前の登山道にはみ出した笹薮がやや邪魔。水滴がついていると、先頭を歩く人はズボンがぐしょぐしょに濡れる。
21:15 井原山 10分休憩
 糸島市の夜景が綺麗。家に帰りたい。ここから雷山までは知った道。ある程度安心。しかし雷山までが地味に長い。その間に光岡がゾンビになり、馬渡は幻覚を見る。道を知っているという安堵からか体の力が抜け、一歩ごとに肩が大きく左右に揺れるようになる。それがゾンビの歩き方になる。やってみればわかる。馬渡は一度蛇を踏みそうになったことから、とぐろを巻いた木の枝が蛇に見えて驚くようになってしまったらしい。

22:20 雷山 5分休憩
 一刻も早く小屋で濡れた靴を脱いで大の字に寝そべりたい。

22:30 雷山避難小屋 到着
 夜は小屋を見つけにくい。少し遠回りになるが、雷山の激坂を降りても当て感で小屋にショートカットせずに道に忠実に歩き、看板から曲がるのが、小屋まで迷わないコツ。スパゲッティーを食べて24時頃就寝。予定より早く寝れてよかった。



縦走2日目
5:15 起床
 朝ごはんはα米。
6:30 出発
 ここからは全く初めて通るコース。迷うところもいくつかあった。雷山から激坂を降りて林道出合から先は、林業のため木が倒されているところがあり、長野峠に着く前にテープを見失って道に迷ってしまった。というか、林業用のテープと登山者用のテープの見分けがつかなかった。結局ヤマップのGPSを頼りに崖を降りてなんとか車道に出られた。この林業用テープは2日目で最後の山までつきまとう問題だった。林業用は伐採する木に一時的にマークをつけておくためのもので、一般に木を一周するようにつけられている。ということは、登山のためにつけられているテープを見抜くコツは、枝にちょこんとつけられているテープを見つけることだ。特に雷山から羽金山を通って荒川岳までの道のりにおいては小さくて濃い赤テープが最も信頼できた。ピンクで木に巻き付けてあるテープは要注意だ。長野峠から少しだけ登ったところでも迷って、何度か道を引き返した。羽金山と長野峠の中間地点にある地図上の不明瞭というところでは、特に迷いそうなところはなかった。

9:00 羽金山 10分休憩
 鉄塔しかない。山頂には近づけないが、まあそれで十分。
 羽金山から20分ほど歩いた874mピーク付近でも迷った。地形図とにらめっこしながら、登り坂なのか降り坂なのかよく見ておくことが必要かもしれない。ここらの道は特に登山客に使われておらず(おそらく背振縦走する人がメイン)道がわかりにくいところもある。1日目にましてルートファインディング力が試される。荒川峠手前の地図上で不明瞭のところは確かに迷いやすそうだった。大きな迷いはなかったものの、テープを見つけてから動き出さないと確実に道を間違えるだろうな、というところはいくつもあった。羽金山から荒川峠まで休憩なしで迷いつつ行ったので、体感的には長かった。とにかく、この道で精神力を使うために前日小屋ではしっかり休んでおいてよかった。

11:04 荒川峠 10分休憩
 あと山3つ。ようやくゴールが見えてきた。女岳までの記憶があまりない。無心で登った。そう、無心になることは大事。ここら辺から偽ピークが多いというかつてのレポートをいくつか読んだ。あれが山頂だろうか、もう山頂に着くだろう、という考え方は捨てた方がいいのかもしれない。というか、捨てざるにはいられないだろう。大自然が作り出す道のアップダウンに対して人間は何もできない。ただ下を見て歩き通すのみである。現実をありのままに受け入れ、着実に、そして無心で足を動かすことが成功の鍵の一つかもしれない。自在に無心になれるようになれなら本物だ。僕は、個人的にリズムに乗せて足を動かすのが好きだ。特にテンポの速い曲(今2016年現在では流行りのPPAPなど)を口ずさみながら登ると自然と足も進む。これも一種の無心になる方法だと捉えている。とにかく、ヒョヒョイと女岳についた。
 そう、唯一覚えていることは、馬渡が先頭で歩いてかなり飛ばしたので、女岳山頂で馬渡の目は死にかけだった。

11:50 女岳 10分休憩
 荒谷峠からは浮嶽までは登山道にいくつか選択肢がある。車道を歩いていたら途中で浮嶽はこちら、と山道を勧める看板があるが一旦それを無視して車道経由の登山道を選んだら、途中でその道と合流できた。車道の途中で林業のため一部崖を切り崩して人が通れるようになっていたからである。
 浮嶽までは遠くから見ても、地形図を見てもわかるように単独峰で、山頂付近は登りくだり共に急である。これは十坊山も同じ。あと山1つとか2つとか考えながらがむしゃらに登るしかない。
13:00 浮嶽 5分休憩
 山頂から海が見える。あと一つ!白木峠まで猛スピードで降る。ただ早くゴールにつきたい一心だ。女岳の前からそうだが杉林ばかりで景色が変わらないので飽きる。

14:30 十坊山
 景色最高。ゴールにふさわしい山。大きな岩の上でゴリラポーズ。

15:45 まむし温泉
 まむし温泉は田舎の小さな銭湯かと思いきや、野菜も売っているような想像より大きな施設。露天風呂もいくつかあった。まさに天国。頼めば駅まで送迎バスを出してくれる。

 
脊振山全山縦走をする前に、心構え
 歩いているうちに、足の裏は一歩ことに痛くなり、肩と腰はバックで擦れ、精神状態も不安定になることもあります。達成したからといって、賞がもらえるというわけでもありません。しかし、全山縦走はヤンゲラーとして一つの関門のようなものと私は捉えています。可能な範囲でトライして欲しい、またその価値があるものだと思っています。アイディア次第では先人の記録を更新するような素晴らしい縦走にできるはずです。脊振山全山縦走は本来2泊3日ほどかける行程ですが、1日でやり遂げる人もいるそうです。逆コースもやってみたいですし、九州自然歩道はどのように九州を一周しているのか興味もわいてきました。何があるかわからない縦走、だから面白いです。

縦走するための工夫、アドバイス
<気候、服装面>
 雨は今回少し降ったが本降りにはならなかった。前回のように始終雨が降っていると足の裏はただでさえ痛くなるのに、雨で靴の中はぐちょぐちょになってそれを促進する。やはり大雨の中はやめた方がいい。
 11月という気温は最適だったように感じる。停まると少し肌寒い、がほぼずっと運動しているので夜以外は半袖で十分だった。だが、稜線上を歩くようなところもあるので、フリースのような羽織れるものと、ウィンドブレーカーと兼ねて雨具は必須。小屋泊は思っていたよりも寒くはなかった。冬用の寝袋があれば、薄着を着るだけで眠れた。寝る時用に持って行ったダウンは結局使わなかった。ただ寝袋なしでは不安。11月なら少なくとも寝袋は事前に荷揚げしておくべき。
 しかし11月の悪いところは、上にも書いたように日照時間が短いことだ。夜の行動は昼に比べて明らかに遅くなる。また迷いやすくなる。昼が短いことは圧倒的に不利になる。金山の前のあの不気味な世界や、三瀬峠に降りる前の道迷いも、暗くなるのが遅ければ防げたかもしれない。そういう意味では、11月より4~5月の方が向いているかもしれない。もし秋にするのであれば、出発時間を早めるか、できるだけ昼の間に距離を稼いでおくことだ。「背振までどれだけ早くいけるかが勝負」
 水は涼しいので二日目は一人2Lでよかったが、もっと暑くなればその倍くらいあった方が安心かもしれない。一日目は、僕らは3L用意して結局全部飲み切れなかったが、これも雨がやや降って湿度が高かったからあまり喉が乾かなかった体。人によっては5Lくらい持って行った方がいいかも。
<登山において>
 今回はヤマップを地図代わりとして持って行ったが、やはりいざという時にGPSはありがたい。もちろん、携帯の充電が切れたら使えないし、携帯のGPSは時に間違えることもあるが、それでも、地図の選択肢として一つ持っておきたい。特に山頂付近の細かい登山道が山と高原の地図には載っていない。
 これも上に書いたが、テープには2種類あることを覚えておきたい。林業用のテープをたどっていかないように、二通り道が考えられたら、立ち止まって方位を確かめて進むといいかも。
<計画において>
 今回のように上原田公園で必ずしも前泊しなくても縦走できた。むしろ家でしっかり寝た方が良いのかもしれない。ただこの場合、くれぐれも僕のように朝寝坊しないように。
 人数は2〜3人が最適のように思える。5〜6人の場合、休憩が毎回長くなる傾向がある。少人数だとペースも合わせやすく、休憩の回数も減らしやすい。これは成功できた要因の一つ。
<総括>
 ここまで長々と書いたことを読んでくれてありがとう。私は文章作成能力が低いので色々と表現を間違えっているかもしれません。どうぞご勘弁を。これから全山縦走される皆さん。かつて成し遂げてきた方のレポートをよく読んで、怪我のなきよう頑張ってください!応援しています!