いつも寝不足 (blog版)

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斎藤貴男の意外な著作

2005年08月30日 | 読書
斎藤貴男というと、『機会不平等』(文春文庫)が一番有名かと思うが『国が騙した』(文藝春秋、1993年)の次に、オリジナルの『夕やけを見ていた男 ―評伝 梶原一騎』(新潮社、1995年)を著している。

梶原一騎伝 夕やけを見ていた男

文藝春秋

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そう言えば、オリジナルが出た時に買おうかと思った記憶がうっすらとある。ただ、当時は梶原一騎にそれほど興味がなかったので買わなかったが。

では、現在は興味があるのかと言われると微妙なところだが、桑田乃梨子の作品のあとがき(くわた劇場だっけ?)に『愛と誠』の話が何回か出てきて興味をそそられたため、『愛と誠』は取り敢えず(新書版の方をヤフオクで)買って読んだ。

正直言って、あまりピンと来なかったのだが梶原一騎作品に特有の暑苦しさが印象に残った。また、今回『梶原一騎伝』の指摘で明瞭になったのだが、かなり殺伐とした作品(特に後半)でありながらも映画化されたり賞を取ったりと、なかなか評価の難しい作品でもある。

それにしても、梶原一騎の原作になる作品の何と多いことかと驚嘆させられた。一番有名なのは『巨人の星』、『タイガーマスク』、『あしたのジョー』などのいわゆるスポ根ものかと思うが、それ以外にも様々な原作を手がけている。

例えば、デビューしたばかりの矢口高雄と組んだ『おとこ道』や上掲の『愛と誠』、そして『朝日の恋人』などなど。この3作品は