紅天狗

　赤花の紅天狗です。発色よく最も濃い赤花を咲かすと
いわれています。
　写真の向って右側が紅天狗で、左側が比較用の
有田川町黒松産の無名赤花です。

　紅天狗の蕾ですが、やはり蕾全体が赤く色づいているので、咲けば
花弁全体が赤く色づきます。

　比較用の黒松産の赤花ですが、花色は朱天王程度のものです。
　色まわりは蕾の先端の方が色濃く、咲けば花弁の先端の方が
赤色になりますが、それ以外はそんなに赤く発色しません。赤花と
いわれる殆どがこの程度のクラスだと思います。

　紅天狗の花茎ですが、他の赤花に比べそんなに茎が赤くと言うか
紫色にそまりません。

　本種や朱天王等大半の赤花種は、下写真のように花茎が濃紫に染まります。

　画像はありませんが、薄紫っぽい色花の神龍紅なども花弁全体を色付かせ
ますが、花茎は紫の斑点が付く程度のもので紅天狗の花茎よりも青く見えます。
また、羅紗紅龍も花茎よりも花びらの方が発色がいいです。
　以前からも、あまり花物には興味がありません、と言いつつも
やはり花のシーズンともなるともう少し花物品種を集めておきたいと
の衝動に駆られます。良花・縞斑等の葉芸・ルビー根と3拍子揃った風蘭が
あればと思ってもこんなものはまず、天然種での発掘は無理でしょうから、
そこはやはり、実生技術に頼らなければならないのでしょうかね。