『あいにくの雨で』麻耶雄嵩(講談社文庫)
麻耶流、学園ミステリー。あるいは、学校が舞台となるわけではないので、
青春ミステリーとした方がよいかもしれません。まあ、どっちにしろ
紛れもない麻耶流。麻耶色。麻耶風味。そう。救われない(笑)。
雪に囲まれた廃墟の塔で、高校生の烏兎(うと)と獅子丸、祐今(うこん)の
3人は死体を発見する。現場には塔へ向かった足跡しかなかった…。
ちなみに烏兎の名字は如月です。でも、烏有と関係するのかどうか、
作品の中では一切触れられません。同様に、もちろんメルカトル鮎も
登場せず、同じシリーズとしてくくるなら、番外、ということでしょうか。
とか書いてみましたが、実際は千街さんの解説を読むまでそこら辺、
何も分かっていなかったりします(笑)。もちろん、いろんな作品に関連
する部分もあるんでしょうが、一応事件は解決を見ているので、単品で
楽しめます。最初の方はちょっと文章が読みにくいな、という感想を
持ちましたが、それも物語が進んでいけば気にならなくなりました。
殺人事件に関しては、祐今の身にのみ多大な不幸が注がれます。
それが、麻耶流の重々しい雰囲気で綴られていくので、輪をかけて
不幸な気になります(笑)。とても冷静で思慮深い烏兎と、親友で
頭の切れる獅子丸は、少しでも事件の解決に協力したいの思うのですが、
なかなか思うようにはいきません。この殺人事件に平行して、学校では、
生徒会によって組織された“諜報部”の仕事を引退したはずの2人にしか
できない仕事、というものを引き受けてしまい、多忙な日々を過ごすことに
なるのです。この辺はいかにも学園ミステリーですね。殺人事件なんか
起こさなくても、そっちだけでシリーズになりそうなのに(笑)。
学校の事件も殺人事件も、解決します。しかし問題なのは、その
解決の仕方(笑)。私はこういう雰囲気、とても好きなのですが、
もしかしたら、もやもやが残る方もいらっしゃるかもしれません。
でも、千街さんの解説を読めば、少しはスッキリするかもです。
麻耶流、学園ミステリー。あるいは、学校が舞台となるわけではないので、
青春ミステリーとした方がよいかもしれません。まあ、どっちにしろ
紛れもない麻耶流。麻耶色。麻耶風味。そう。救われない(笑)。
雪に囲まれた廃墟の塔で、高校生の烏兎(うと)と獅子丸、祐今(うこん)の
3人は死体を発見する。現場には塔へ向かった足跡しかなかった…。
ちなみに烏兎の名字は如月です。でも、烏有と関係するのかどうか、
作品の中では一切触れられません。同様に、もちろんメルカトル鮎も
登場せず、同じシリーズとしてくくるなら、番外、ということでしょうか。
とか書いてみましたが、実際は千街さんの解説を読むまでそこら辺、
何も分かっていなかったりします(笑)。もちろん、いろんな作品に関連
する部分もあるんでしょうが、一応事件は解決を見ているので、単品で
楽しめます。最初の方はちょっと文章が読みにくいな、という感想を
持ちましたが、それも物語が進んでいけば気にならなくなりました。
殺人事件に関しては、祐今の身にのみ多大な不幸が注がれます。
それが、麻耶流の重々しい雰囲気で綴られていくので、輪をかけて
不幸な気になります(笑)。とても冷静で思慮深い烏兎と、親友で
頭の切れる獅子丸は、少しでも事件の解決に協力したいの思うのですが、
なかなか思うようにはいきません。この殺人事件に平行して、学校では、
生徒会によって組織された“諜報部”の仕事を引退したはずの2人にしか
できない仕事、というものを引き受けてしまい、多忙な日々を過ごすことに
なるのです。この辺はいかにも学園ミステリーですね。殺人事件なんか
起こさなくても、そっちだけでシリーズになりそうなのに(笑)。
学校の事件も殺人事件も、解決します。しかし問題なのは、その
解決の仕方(笑)。私はこういう雰囲気、とても好きなのですが、
もしかしたら、もやもやが残る方もいらっしゃるかもしれません。
でも、千街さんの解説を読めば、少しはスッキリするかもです。