2014年に第一回を行いましたが、
ようやくこのたび第二回目を行う運びとなりました。
「ドイツ歌曲の歩み」
前回はMozartから始まりドイツ歌曲の一つの頂点であるWolfのミニョンまで。
有節歌曲を中心にその形式の変貌や、詩に対するアプローチなどが
はっきりと分かるように並べてみましたが、
今回は後期ロマン派を中心に調性音楽が徐々に崩れゆく時代。
そしてブラームスのころから始まったドイツ民謡への憧れ。
そんなところに焦点を当てて構成してみました。
Wagnerを経験したのち西洋音楽はそれに同調しまた反発し
を繰り返しながら、20世紀の無調の時代へと進んでいくのです。
フランス歌曲の分野では「愛と快楽と陶酔」が主なテーマとなり、
ドイツ歌曲ではより精神性の高いというか濃いというかそういった世界が
求められるようになり、ヒンデミットのころになると
宗教的な詩が題材として選ばれるようになってきます。
今回は比較的聴きやすいSchoenbergの初期の作品までとし、
(とはいっても12音音階の片鱗がはっきりと分かりますが)
すそ野の広いドイツ歌曲の1面をご紹介できる内容となっております。
会場主様のご厚意により、”金曜♭フラットコンサート”の企画に加えさせていただいました。
夕方遅くまで明るい季節ですので、
皆様、お誘いあわせの上ご来場くださいませ。