高校生バイト君が、度々シフトをドタキャンする…
いつも通り出勤すると、
リーダークルーのIさんがひとりで働いていた。
あー、またやられたなと、すぐに気づいた。
シフトに責任を持たないバイト君。
何度目かな〜?
おかしいぞ〜?
多忙な土曜日の午前中。
ワンオペで現場が回るはずはない。
お弁当も惣菜も作れなかった様子。
そして、Iさんはげっそり疲れ果てていた。6時間もひとりで回していたのか。お気の毒に。
長年勤めているクルーさんは、
滅多にシフトを崩すことはない。
人に迷惑をかけないというのは、
鉄則なんだけどな。
体調がすぐれないというなら、
仕方がないことかも知れないが、
強くは言えないけど、
そう度々あることかな〜?
おかしいぞ〜?
とりあえず私は、
土曜日は働く気があるので、
電話番号を見える場所に貼っておいた。
何かあれば、すぐに来るから、
電話して、という意味で。
10時間くらい通しで働いてあげるよ。
店舗健康診断なるものが、
この2日で絶対来るから、
特に前陳、穴がひとつもないよう気をつけてと、挨拶も大きな声で、言われていた。
気をつけて過ごしていたけど、
少し油断した時に限って、
オーナーが突然来たりする。
挨拶はしていたけど、
声が小さくて、オーナーには聞こえなかったらしい。
いつもは、もっと声出てると思うけど、たまたまなのよ。
たまたま、ぼんやりして、
疎かになってた。
こういう時に限って来るよね。
Iさんは昼休憩で、
やはり油断していたらしい。
長い時間ワンオペだったから、
少しゆっくりしていて、
だらけていたら、オーナーが来たと。
やられましたね、と笑った。
オーナーは厳しいけれど、
アイスコーヒーを奢ってくれた。
Iさんが退勤し、ベテラン格のOさんと交代、残りの3時間、
コーヒーを甘くして、
飲みながら乗り切った。
家ではコーヒーを飲まないから、
たまに飲むコーヒーはおいしく感じた。
糖がダイレクトに脳に響く。
カフェインって、こんなに覚醒効果あるんだ。
頭がスッキリして気持ち良かった。