想い事 家族の記録

難病の父と生きる
鬱病
ふたり暮らし

傾いてゆく身体。a.2

2013-01-26 21:14:40 | 日記


今日は突然カメラの仕事が入ったので、
父の見舞いに行けなかった。
代わりに子供たちが妹について行ってくれたので、安堵する。

父は、身体のだるさを訴えていたらしい。
症状がここまで進行するまでにも、
尋常ならぬだるさはあったろう。
今日はケアに行きたくない、と云い、困ったこともあったが、一度きりだ。
そういうだるさは次第に慣れるというか、
今の身体に馴染んでいくのだろうかと思っていたが、
再びだるさを訴えてきたとあって、
もう、半身を支えているのも限界になってきたのかと心配だ。
そうなったら、車いすはリクライン式になり、
背を預けた格好で過ごすことになるんだろうか…
そしたら、トイレは?
食事は?

こうして、寝たきり状態に…?


私は、仕事から戻ると、
誰もいない家で、束の間眠った。
昨日は全くなかった子宮の痛みが復活していて、
だるい。眠い。気持ちがぐらぐらする。泣きたい。叫びたい。

春なんか永遠にやってこないければいいのに。











a.2




赦せない想いが生じたらどうしよう。
それだけ大きな哀しみに襲われたらどうしよう。
赦せない自分が、正義だと想うとき、
頑なになった、心をどうしよう。

そんな哀しみのときは、沢山涙を流すといい。
何日も、何年も、泣いたらいい。
涙が流れるうちは、わたくしの心は健全であれるのです。
そのための、涙なのですよ。

そして、なお心が荒ぶるなら、
一度、手放してみてはどうだろう。
時間というお薬が、きっとわたくしには必要なのだ。
そのために、時間という概念が、人には与えられたのですよ。

昔、ちいさな水晶が云いました。
どうか、私に、預けて欲しい。
あなたはかわいそうだけど、
広大な宇宙のなかで、その慟哭は誰にも届かないのです。
叫び続けるあなたが痛ましいから、どうか私に預けて欲しい。
私が悠久の時間を生きるなかで、
静かに風化させてしまいましょう。
もし、風にもなれぬ心なら、
次の時代のひとに渡しましょう。
あなたでない、そのひとなら、きっと静かに屠ってくれましょう。

あなたの哀しみが形を変えて、
誰かの道標となれるかも知れません。


だから、わたくしは、心を預けたことがあるのです。
哀しみを刻みつけた水晶は、とてつもなく美しく、陽ざしに輝いていました。
わたくしの胸元で、ずっと囁きかけてくれました。

大丈夫、大丈夫。あなたは、ずっと大丈夫だから、と。



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