大切さに気が付いた日

病院で宣告を受けた後は腹を中心に上半身・下半身・メンタルがバラバラでズタボロ状態で歩くのもままならなかった。まだイバラの道が続くと思うと足取りも重い。これ以上、嫁さんに心配かけるのも気が引けたけど、想定される最悪の結果を話たら……「それであなたが助かるなら私の肝臓あげる。」と言われた。怖くないんだろうか？今までどれほど心配かけてるのに、どうして愛想尽かされないんだろう？何回か病院で危機的状況の時も「あなたは全然悪くないのに」とか「最期まで側にいます」とか言われる毎に奇跡が起こってたっけ。苦労ばかりかけて申し訳ない気持ちで一杯だ。多分、僕は地獄に堕ちて嫁さんは天国に行くだろう…当然だな（大笑）。ヤケクソ気味にゲーセンで遊んでたら楳さんから電話がかかってきた。内容は書けないけど、彼も闘っていてゴールには到達していない。気のきいた言葉も浮かばない時は会いに行くに限る。ホントは来週行く予定だったけど、「今夜も有りかな？」と思っていたからちょうど良かった。とても動ける状態じゃなかったから座ったまま練習見ながら楳さんの話を聞いていた。気休めの言葉なんて思い浮かばない。練習しながら
も、みんな心配しているんだろうな。言わなくても何となくわかる。最中食べたりロト６の話題で盛り上がってた。ガッチリ握手で明るく、最後はいつも通りで少し安心…かえって元気もらえた。みんなかけがえの無い大切な存在。帰りの車の中で口ずさんでいた歌「サヨナラさえ、上手に言えなかった…」小泉今日子の名曲。あなたに会えて良かった…