Doll of Deserting

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ちょっと考えてみたわけです。(小ネタ)

2005-07-15 19:31:08 | 過去作品(BLEACH)
 自分の隊長を好き勝手に紹介して下さい。(隊の選択に思い切り趣味が入ってます。笑)
~三番隊~
「そうですね…。とても強い方ですしどこか人を惹きつける方です。戦う姿などは見惚れるほど美しいものですし。本当に見目に恵まれている方だと思います。ただ…隊務の怠りは激しいしすぐにどこかへ行ってしまわれるし…いえやれば出来る方なんですよ何せ統学院首席卒業ですし。ただ少し努力が足りないのではないかと思うのです。仕事の内容は理解していらっしゃるのにわざとなさらないというか僕が困る姿を見て楽しんでおられるというか…。(その後小一時間愚痴タイム)」
「イヅル、御免て。ボクが悪かった。せやからその笑いながら愚痴言うのやめてや。」
「え?僕笑ってますか?そんなことないですよ困ってますよ。アハハハハハハハハ…。」
「卯ノ花はーん!!こっち来てえ!!はよう!」
~五番隊~
「え?藍染隊長ですか?それはもう、隊務も完璧ですし人望も厚いし、現世任務の際は周囲を気遣いながらさらりと虚を倒してしまわれるし、容姿も整っておられるし本当にすごい方だと思います!!」
「いやあ、そこまで言われると照れてしまうよ雛森君。でも部下にそんな風に思われているというのはなかなかいいものだね。」
「なあ…日番谷はん。あの子男見る目ないと思わん?」
「ああ…あいつは藍染の人としてアホな部分をこれっぽっちも見てねえ。」
~十番隊~
「そりゃあ、うちの隊長なんて見かけによらず器の大きな人だし、隊務もきちんとなさるし、こう見えて結構優しいし、綺麗な顔してるし。本当によく出来たお子様だと思いますよ。」
「まて松本。お前褒めてねえだろ。ガキっつったな?ガキっつったな?」
「いいえそんなめっそうもない。ガキだなんてそんな。お子様だと申しました。」
「同じだああああ!!もういい!お前そこに正座しろ!!お前はもうちょっとたてまえっつうもんをわきまえろ!小せえとかそういうのはせめて影で言え!」
「隊長…そんな自分の首を絞めるような真似なさらなくても…。(ホロリ)」


 とりあえずこの三隊。ちょっと思いついてみたのです。自分の頭で考えた時は「これいいかも」とか思ってるのに、文章に直すとちっとも面白くない私はもうちょっとギャグのセンスを磨くべきです。(泣)ていうか漫画で描くべきだよこういうのは。オフで使えよ。(オフの活動停止中のくせして)

静謐と無様。(1111ヒットキリリク企画。藍←桃←日←乱)

2005-07-15 18:37:27 | 過去作品(BLEACH)
静謐と無様。
 日番谷は、五番隊隊舎へと長々続く廊下を淡々と歩いていた。いつもならばそこで桃と談笑を交わしてみたり、他愛なく茶を飲んだりするものなのだが、今日は桃に用事があるのではなかった。実際今桃は十番隊の隊舎で乱菊と茶を飲んでいる。しかしそれも日番谷のはからいであり、乱菊に桃を足止めするよう頼んでおいたのだ。それも全て、桃にこれからの会話を聞かせたくないがためである。
「入るぞ、藍染。」
「ああ、どうぞ。」
 五番隊の隊主は、穏やかに答えた。それとは裏腹に、日番谷は渋い顔をして招き入れられる。藍染は、そんな彼に少しばかり苦笑した。
「日番谷君、君が何を言わんとしているかは分かっているつもりだけどね、そう易々と叶うものでもないことも知っているだろう?聡い君のことじゃないか。それともそんなに僕を責めるほど、彼女が大事なのかい?」
「責めてるわけじゃねえ。ただ、雛森を解放してやってくれ、と言ってる。」
 日番谷は、至極真面目な面持ちで言った。日番谷は前々から、この男がただ穏やかな気性をしているだけではないということに気付いていた。どこかで他人を玩具のような目で見ていることも、そして自分の幼馴染にその目が向けられていることもよく知っていた。
「ほら、やっぱり遠回しに責めているじゃないか。僕が彼女を大事にしていないと思って信用していないから、そんな言葉が出てくるんだろう?」
「当然だ。気紛れにあいつに優しくして、自分の皮を被った姿を最もよく見える位置で見せて、最後には捨てる気だってこともよく知ってんだよ。今はいい。ただ、あいつがお前に捨てられた時、どうなるか分かったもんじゃねえ。」
 彼女が藍染に捨てられた時、どれだけ憔悴するだろう。藍染に恋焦がれ、尊敬してきた彼女が彼の本性を知った時には。もしかしたら狂ってしまうかもしれない。そう思うと日番谷は怖かった。自分の命を賭してでも、守ってやりたいと思った。
「酷いな。これでも彼女のことを気に入っているんだよ。可愛らしいし、反応も新鮮だ。僕が優しくする度に、表情をころころ変えて付き添う辺りはとてもいとおしいしね。」
「気に入ってる、だけだろお前は。本気で大事にする気なんて毛頭ないんだ。」
 吐き捨てるように言って、日番谷は僅かに背を向ける。彼は扉近くに立っている影に少しも気付いていなかったが、藍染は気付いていた。
 乱菊は、五番隊隊主室の扉の外にいた。桃を足止めするように言われたものの、藍染のもとへと向かう日番谷の背を目で追いながらどうしても心配になり、桃に用事があるので留守番を頼む、と言い来てしまった。留守を頼んだ後に外へ出るような子ではないと知っていたこともある。日番谷が部屋を出るまでに、桃のいる隊舎へと戻ればいいと考えていた。
 乱菊はこれまでの会話を聴きながら、日番谷の桃への想いをふつふつと感じた。元々知ってはいたものの、こうも晒されるとどうしようもない。日番谷の言葉に気を取られすぎて、彼女は藍染が自分に気付いているということを知らなかった。
「…本気で大事に、なんて。君みたいにということかな。それは無理だね。僕は彼女に恋をしているわけじゃないから。独占欲はそれなりにあるけど。」
「馬鹿言うんじゃねえよ。俺みたいにじゃねえ。俺以上に大事にしろ。」
「そんなことが出来る人間はこの地球上に存在しないよ。君は彼女を愛しているからね。君以上に彼女を愛せる人間は存在しない。」
「容易く言うな。愛だの恋だのそんな馬鹿らしいもんじゃねえ。俺は命を賭けてんだからな。」
 日番谷は、まだ扉の向こうの霊圧に気付かない。余程会話に気を取られているのだろう。藍染は扉の向こうの霊圧が僅かに乱れたのを思い、密かにふっと笑った。
「君は誰かを愛したいという欲求に捕らわれすぎて、愛されたいという欲求が欠けているんだよ。もう少し貪欲になればいい。そうすればおのずと、自分を見ている人間も見えてくるよ。」
「好きになってもらうなんて俺は御免だ。そんな奴はいらねえ。」
 乱菊は、再度身体をびくりと震わせた。藍染は自分の存在に気付いているのだと、その時やっと気付いた。
「君は彼女しか必要としていないみたいだけど、君のことが必要な人間もいるってことさ。」
 乱菊はふうと息を吐きながら、藍染の言葉を受け止めた。彼女は始め、ただ自隊の隊長の幼い色恋を見守り、成就させてやりたいと思っているだけだった。その昔自分が幼馴染に対して叶わなかったことを、せめて彼には叶えさせてやりたいと思った。しかしそれがおのずと、彼への執着心へと変化していっていたということに、彼女は最近気付いた。
 日番谷は段々と本題をはぐらかされているようで、再度「とにかく雛森を異動させてくれ」と言ってみたが、藍染は「今はまだ出来ない」の一点張りで話にならなかった。日番谷は釈然としない面持ちで部屋を後にした。その頃には、乱菊も桃のところへと帰っていた。
 帰り道、「日番谷君」と声をかけられ振り向くと、桃が立っていた。どうやら乱菊との茶の時間は終えたらしい。
「今十番隊から戻ってきてたの。日番谷君からも、乱菊さんにありがとうございましたって言っておいてね。ほんとに楽しかったって。」
「ああ。分かった。松本に喜んでたって言っとく。なあ桃…五番隊楽しいか?」
「うん!藍染隊長は尊敬出来る人だし、皆親切だし…入隊した時からいる隊だからね、もう何か他の隊は考えられないって思うかな。」
「そうか。何かあったら俺んとこに来ていいんだからな?」
「うん、ありがとう。何か日番谷君お父さんみたい。」
 ふふ、と笑う桃を見ながら、日番谷は少しも意識されていないことを改めて実感しつつ軽くため息を吐いた。やはり彼女にとって自分は男ではないのだ。彼女は自分のことを弟だと言い張るが、精神的には自分が上だと日番谷は思っている。しかしそのことが、更に自分達の関係を悪化させていることは否めない。幼い頃から彼女を取り巻く空気は静謐で、まるでそれに守られているようだった。しかし彼女は、自分の周囲に無様に横たわる死体が溢れていることを、今はまだ知らない。あまりに無垢だからこそ、自分が支えてやらなければと日番谷は思う。
 そのまま彼女と別れ、十番隊へと足を向けた。隊舎へ戻ると、彼の副官が神妙な面持ちで執務室の椅子に座っていた。日番谷が「どうした?」と声を掛けると、彼女は今初めて気付いたとでも言うように目を丸くした。
「隊長、お帰りなさいませ。どうでした?藍染隊長は。」
 いつも以上にかしこまった言い方をしながら、乱菊は問う。日番谷は急に不機嫌な顔をして、答える。
「駄目だ、話にならねえ。今はまだ手放せねえってよ。」
「でしょうね。そんなことだろうと思いました。」
「そう思うなら何で俺を行かせたんだよ。」
「そうですね…。少しの可能性にでも縋ってみればいいのではないかと思いまして。」
 そう言って、彼女は背を向ける。日番谷は思い出したように話を続けた。
「そういえば、急に話をはぐらかしたかと思えば変なこと言われたな…。」
「何をですか?」
 全てを知りながらも、乱菊はあえて尋ねる。日番谷は更に眉間の皴を深くし、端正につり上がった眉をひそめながら答えた。
「もう少し貪欲になれば、自分を見てる人間にも気付くとか何とか。わけ分かんねえ。」
「あら、そのままじゃありませんか。隊長、少しは桃以外の人間に目を向けた方がいいですよ。一番近しい女とか特にいいかもしれませんね。」
 ふっと笑って、乱菊は執務室から消え自室へと去っていった。日番谷は彼女の言葉に何か匂うものを感じながらも、そのまま机に腰を下ろした。部屋の中はしんとしていて何の音もない。脳に染み付いた彼女の幻影を追いながら、僅かに彼女に近付いたような気がして、日番谷はゆっくりと目を閉じた。


 せっかく1111ヒットでリクを頂いたのですが…。イメージと違っていたら本当にすみません。とにかく日番谷君が桃大好きというところに一番力を入れたような気がします。ちなみに、aya様のみお持ち帰り自由です。駄文ですがよければ…!!宜しければ感想などをBBSかブログで頂けるととても喜びます。(笑)