ぽせいどんの今日の一枚

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ダイビングスクール その後  1992 August ~

2021-08-26 12:10:00 | Weblog

   旧盆 沖縄報告

 辰也が我が家を訪れた。いきおい話はダイビングのこととなる。
 「よかったろう沖縄は?」
 「ええ」
 「行って損は無かっただろう」
 「はい・・・ぽーさん、KO(インストラクター)さんには自分のことは話さなかったのですか?」
 「どうだったかな?」
 「話しちゃいましたよ」
 「なんか言ってたか?」
 「『ずるいや』の一言ですね。やり難かったのでしょうね」
 「いや、俺は優秀な生徒であったはずだ」

 「そういう意味では無くて、なんでも知ってそうで」
 「いや、ちゃんとあちらを立てていたけれどね」
  ・・・・・・

 「スノーケル潜行の話を聞かせてあげます」
 「なんだ、それは?」
 「水面移動の時にですね。ちょっと呼吸し辛かったもので、レギを咥えて移動してたんですよ」
 「それで」
 「ポイントに着いて『交換してください』と言われて、レギとスノーケルとを換えちゃたんですよ。
  BCのエアを抜いて沈んでから気が付きました」
 「水は呑まなかったのか?」
 「沢山飲んじゃいました」
 「塩分の摂り過ぎは身体に良くないぞ」

   翌日 午後五時 プール

 「セッティングしてみろよ」
 「任せてくださいよ」
 辰也はBCにタンクを取り付けようとした。
 「これ、僕の教わったものと違います」
 「あそこはSプロ製だったからな。だがあのタイプは他社には無い。こういうのが一般的なんだ」
 私はタンクの装着方法を教えた。
 「さて次は?」
 「レギですね」と言ってファーストステージを持ってまた考えこんでいる。
 「レギが右。ゲージが左」
 どうやら思い出したらしい。正位置に装着。しかし。
 「それでいいのか?」
 「はい」
 「本当にか?」
 「はい」自信なさそうな顔をしている。
 「これはなんだ?」BC用中厚ホースを手にした。
 「あっ!忘れた」
 「おい、本当に合格したのか?」
 「ええ、まあ」

 その後、ヒポポも交えてプール実習をしたのだが・・・。
 この時は器材が一組しか無かったのでプールで潜行をする辰也にマスク一つで伴走。
 二往復めに気づかれぬようにタンクのバルブを閉めてそっと離れた。
 ・・・・・・5mくらい行くと辰也がガバッと立ち上がった。
 「どうした?」
 「空気が切れました」
 「おかしいな。150気圧はあったはずだが。お前、そんなにエアの消費が激しいのか」
 ・・・最深部でも1.5mのプールですから。
 「アクシデントに備えての訓練。タンクを背負ったままでバルブは開ける」

 その翌日。白井が元同僚とやって来た。
 白井はもともと金融機関に勤めていたがダイビング熱が高じて器材メーカーに転職した女性である。
 「どうだい、メーカーは?」
 「駄目、夏はやはり忙しくて。一番いい時期に休みを取りづらいのは失敗だったかな」
 まあ、そんなところであろう。
 白井は営業部勤務だった。おかげで器材を安く(ほぼ仕入れ値)手に入れることが出来るようになった。
 都合四組を発注。(私、妹、辰也、ヨット用)

 この後、八月末日まで海水浴場で何度か経験値を積んだのだが割愛する。

  九月六日 辰也初ダイブ (鵜原)

 ダイビング器材が到着した。早速組み立てた。妹と辰也に連絡を入れた。
 ・・・二人がやって来た。

 器材のテストを兼ねて辰也の初ダイブ決行。
 この日の御宿は波が高かった。器材を積み込み勝浦方面へ。鵜原と守谷をチェック。
 辰也の希望で鵜原海水浴場(湾の奥まった位置にあるので穏やか)に決定。
 車を駐車場に滑り込ませる。老婆がやって来た。駐車料金一千円。時季はずれの空き地にしては高い。
 
 セッティング。今回は辰也も大丈夫であった。
 エントリー。波が少々あった。レギを咥えて100mほど沖合へ。
 二人を集めて潜行開始。BCのエアを抜く。
 耳抜けの良い妹は早々と7mの海底へ。私もそれに続いた。
 辰也が来ない。妹にサインを送り海底で待たせた。浮上。
 「どうした?」
 「沈まないんですよ」
 「BCのエアは抜いたのか?」
 「抜きました」
 怪しい。辰也のBCを圧し潰した。インフレーターホースから大量のエアが抜けた。
 「アホー!」
 「へんだなぁ・・・?」
 「潜れ」
 フィートファーストでは沈めなった。
 「ヘッドファースト、頭から潜れ」
 どうにか潜行した。

 辰也は沖縄での講習はノーウェイトだった。
 夏季だったのでウェットスーツは着用せず浮力の殆ど無いフィットスーツを着用した。それにスチールタンクの組み合わせだ。
 確かに人によってはウェイトは不要だろう。
 しかしアルミタンクだ、同容量のタンクでも容器体積が著しく異なる。
 元々ノーウェイトでは無理なのだ。浮上。
 「どうだ?」
 「フィンキックをしていれば潜っていられますけど」
 「中性浮力は取れないんだな?」
 「はい、浮いちゃいます」
 「手間のかかる奴だ」
 私は自分のベルトを外しウェイトを一個抜いた。
 「これをBCのポケットに入れておけ」
 再び潜行。暫くは辰也の脇についてフィンワーク。その他はしんぱいなさそうだ。

 相手を妹に変えた。妹は私よりも一年以上早くCカードを取得していた。
 タンク本数も十本を越えていた。そこそこにはこなせるはずだった。
 フィンワーク。上手いとは言えない。キック力が弱い所為で流れに翻弄されているようだ。
 浮上。
 「どうだ?」
 「何も無いからつまらないね」
 「それは言える。だが仕方が無いだろう」
 「それに波酔いをして吐いちゃった」
 「大丈夫か?」
 「大丈夫。慣れてるから。30分経ってるね。そろそろ上がろうか?」
 「そうだな」
 辰也の浮上を待ってエキジットすることを伝えた。

 つ づ く 

 
 
 


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