ぽせいどんの今日の一枚 +

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今回は大勢での沖縄 1994 秋  その10

2022-04-01 12:09:48 | 写真 海

                         宴 会

 「地図によるとこの辺りですね」
 「ボーリング場の前でいいです。そこからは分かりますから」と、タクシーを降りた。
 四人で歩き出した。
 「この向こう側の通りですね」とM山。
 地図を改めて確認。指定された居酒屋を目指した。

 昨年と同じく店の一番奥に席が設けられていた。スタッフはまだ来ていない。
 ほぼ中央。壁を背に席を占めた。
 「まずビールか?。人数分を頼め。俺は烏龍茶だ」
 「泡盛も頼みましょう」
 「それはもう少し待て。銘柄にうるさいのが一人いるからナ。
  料理はどれも一皿三百円だ。とりあえず適当に五皿ずつくらい頼め。
  グルクンの唐揚げは必ずな」

 ビールのジョッキが運ばれてきた。
 それと時を同じくしてSHIMAとK田がやって来た。
 「じゃあ、ビールが温かくならないうちに始めましょう」とSHIMA。
 「それでは無理だと思うが品良くな。乾杯」
 「カンパーイ」ジョッキが合わされた。
 「泡盛を注文してよ。そっちが銘柄にうるさいからまだ頼んでいないんだ」
 「一升瓶で頼みましょうとSHIMA。
 「そうしてください」
 !。気が付くとMGと矢野嬢も混ざっていた。

 宴たけなわ?。そんな洒落たものではない。とにかく騒々しい。
 おまけに隣のテーブルでも団体さんが「イッキ!イッキ!」
 「美友紀、飲んでるか?」
 「はい」
 「お前は未成年だろう。水にしておけ」
 「大丈夫です」
 「泡盛は?」
 「そのままだと美味しくないですが、ライムを入れると飲めます」
 「ライム?。そんなものは無かったが?」
 周りを視た。!。揚げ物に添えられているジークァサーを泡盛に絞り入れている。
 S氏、KO、KAZUが顔を出した。
 「おつかれさまでーす」学生たちはいつもこれだ。
 トイレから戻って来てもその都度言われる。

 席を少しずつ詰めて三人をどうにか押し込んだ。
 このあたりからそろそろ席を移動する者が出てきた。
 あちこちで閃光。

  
 ※ ↑ 学生たちが撮影した画

 「やあ、今年もすっかり世話になったね」とSHIMAの傍に寄った。
 「ご苦労様でした」
 「いや、私はただ連れて来ただけで苦労したのは君たちだよ」
 「でも、みんな海になれているから楽でしたよ。実際にどうしようもない人も来ますからね」

 「ねぇ、今日の船は四級じゃ駄目なの?」と直子。
 「どうだろう?大きさは五トン以上ありそうだが船検はどうなってたかな?」
 「四級かもしれませんね」とSHIMA。
 「あんなに大きくても」
 「五トン未満とか五トン以上とかは実際の船の重量では無いんだ。ナンバーを視れば判るんだが」

 ※船舶の大きさを表すための主たる指標として「総トン数」が用いられます。
  単位は「トン」ですが、重量を表すものではありません。
  船舶工学において、排水量や載貨重量トン数など重量を表す「トン」が使われますが、 「総トン数」は重量ではなく容積を表す指標です。
  そのため、重さには関係なく容積が大きい船ほど総トン数も大きくなります。
  総トン数五トンの船の重さが五トンというわけではありません。
  日本では総トン数五トン未満と五トン以上二十トン未満で免許のランクが異なります。
  直子は四級。五トン未満で陸岸から五海里まで。私とSHIMAは一級。二十トン未満百海里まで。
  一海里は1852m。と少々中途半端な数字。これは地球上の緯度一分に相当する。
  なお、船速はノットで表す。一ノットは一時間に一海里進む速さ。時速1852mです。
  単位がknotなのは

 中央の船舶は五トン以上。他の二隻は五トン未満。

 沖縄でのダイビングボートは漁船の使用率が多い。
 千葉県の漁船の場合はCB2が五トン以上 CB3が五トン未満 
 千 HI 葉 A でCB と言うことで、沖縄はON
 ちなみにこの番号は船体に手書きペイントでも構わない。

 「運転したかったな」
 「今日の海象では、お前には無理だ」
 「どうして?」
 「それが解らないようでは絶対に無理だ。いいか、船舶免許を持っていれば操船しても構わない。が操船できることとは別だ。
  同様にだ。Cカードを持っていれば潜ってもいい。だが潜れると言うことでは無いんだ」
 「その通りです」と、SHIMA。
 「今日の海の状況でも、私もSHIMAも操船できる。だがね操船したくは無い」
 「どうして?」
 「アクシデントが生じても自分だけならどうにかなるだろう」
 「けっこう助かっちゃうよ」とSHIMAの合いの手。
 「だが二十人を超える乗員の生命の保証はできない。
  簡単に操船したいと言うがな舵を握ると言うことは乗員全員の頂点に立つ。
  船長命令は絶対で乗員に拒否権は無い。多数決も無い。
  全責任が船長にある。そう言うことだ」
 「当て舵、って解るか?」
 「何?それ?」
 「まあいい。とにかく穏やかな海ならともかく今日のような海ではお前は絶対に操船してはならない」
 「分かった」
 「船もダイビングも充分な経験を積んでやっと一人前になるんだ。だからどっちも穏やかなところから徐々に経験を積んで行けよ」
 「うん」
 『・・・どうもこの頃説教じみて来たな。気をつけないと』

 午後十時
 「ぽーさん」。そろそろ」とK田。
 「そうですね、明日もあるし」
 清算をすまし立ち上がった。
 「では、この辺でお開きとしましょう。帰るぞー。忘れ物するなよ」
 店の外に出ても騒ぎは収まらない。
 「明日ファンダイブに行く者はここで申し込め」
 「六千円になりませんか?」とN村。
 「その交渉は自分たちでするんだな。だが八千円では沖縄まで来て潜れない」

 ボーリング
 「ボーリング行きましょう」
 「明日も潜るんだろう。止めておいた方がいいのでは?」
 「大丈夫です。行きましょう」
 「ボーリング行くの。じゃあ僕も」とSHIMA。

 我々十七名、SHIMAとMG、矢野嬢もついて来た。
 「時間が遅いからレーンをいくつか借りてワンゲームだけで」とSHIMA。
 「了解」
 ・・・・・・・
 「五レーン借りられました」

 「四名ずつの団体戦にしよう。一人一ゲーム。最後に四人で交互に一ゲーム。
  計五ゲームのトータル勝負、ラストチームは優勝チームのゲーム代を持つ」
 「それで行きましょう」SHIMAも結構好きである。
 「阿弥陀籤でチーム分けをする」

 「ではルールは今言ったとおりだ。分かったな」
 「女子にハンデは無いんですか?」
 「一切なし」
 「それじゃあ女子の多いチームは不利です」
 「籤運が悪かったと諦めるんだな。でもどうして女子の方がスコアが悪いと決めつけるんだ?」

 さて我がチームは?
 『駄目だ。小橋がいる』あとはⅯ山とK谷である。
 「ぽーさん。優勝狙いましょう」とM山。
 「小橋がいるからナ。期待はできないぞ。だが最下位だけは避けよう」
 ゲーム開始。
 いきなり小橋のガター。K谷も同じくガター。前方に暗雲が垂れ込めている。
 Ⅿ山はまあまあ。

 私は?。太い指に合うハウスボールが無い。リリースする時に中指がひっかかる。
 SHIMAが対抗意識を燃やしているのか私のスコアを確認に来た。

 自販機で缶コーヒー十九本と烏龍茶。買うのには結構時間を要する
 「ぽーさんが投げないと先に進みません」Ⅿ山が捜しに来た。
 「いいところに来た。半分は運べ」

 三フレーム目でボールを変更。少々緩いがきつすぎるよりはまし。
 ストライク!。次のフレームはボールがすっぽ抜けて二十年ぶりのガター。しかし、スペア。
 続いてストライク!。すっぽ抜けが無ければターキーだったのだが。
 小橋、K谷はガター続出。だがⅯ山がけっこう頑張っている。
 隣のレーンは必要以上に騒々しい。
 『だれだ?』視たらMGだった。

 全員が一ゲームを投げ終わった。エリーが電卓を片手に得点を計算している。
 いまのところトップは二位と十点差で我がチーム。
 最下位はSHIMA チーム。
 「ぽーさん。絶対に優勝しましょう」
 「最下位だけは無さそうだな」
 最終ゲーム。前半は危ぶまれたがどうにか逃げ切って我がチームの優勝。
 「じゃあ清算を済ませてホテルへ帰るぞ。明日もあるからいつまでも騒いでいないで早く寝ろ」

 

 つ づ く

   ※掲載順位がランダムなのでダイビング記事の目次を作りました。
  年代順となってます。

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