大阪発達支援センターぽぽろブログ ぽぽろ番

ぽぽろはNPO大阪障害者センターの子育て・教育支援部門です。
大阪市鶴見区今津北にあります。

♪シャボン玉とんだ

2010年04月26日 | 児童デイサービス
 symbol7シャボン玉飛んだ 屋根までとんだ!子どもたちはシャボン玉が大好き。私も大好き。いつもコーナンでタンク入りのシャボン玉液を買ってくるのですが一ヶ月ももちません。子どもたちは液をたくさんつければいいとでも思っているんでしょうか、目を離すとドバドバァーっと入れたり、かき回してこぼしたりするもんであっという間に底をついてしまうのです。最近は小出しにしています。無くなるとあきらめがつくようです。

 かつて、この歌を子どもたちとノー天気に歌っていたら、この歌は「作詞家の野口雨情が、亡くなった幼い愛娘にささげた鎮魂歌だ。知ってるか!?」と諭した同僚がいた。
 その時はなるほどと彼の物知りに感心したものですが、子どもたちとシャボン玉を飛ばすときはそんなこと考えなくてもよいのです。ただひたすらにノー天気に歌いながらはしゃぐのです。(もちろん、一般論としては子どもたちが歌詞の本当の意味を知ることは大切なのですが、今日のぽぽろの子らには少し難しすぎる。)

 やりだすと子どもたちがだぁーっとやってきて輪が出来ます。シャボン玉を追いかけたり、たたいて消したりして遊びます。吹いている子らは、そーっと吹いたり、フッと吹いたり、ながーく吹いたりしてけっこう調整力がいります。この微妙な腕の振りや吹く息をコントロールする力がついてきたかどうかを発見するのも楽しみです。
 シャボン玉を割らないで行方を見守ったり、優しくすくい取ったりできるようになって欲しいなぁと最初は思ったものです。しかし、追いかけてパチンとやってはしゃぐのも、今日の子たちには楽しい遊び、楽しい発見です。


 この日はSaちゃんがはじけました。もう解説はいりませんね。


 座り込んで一服、いやいや一生懸命にふかしているMaちゃん。やっと2~3個飛ばせるようになってきました。
 友だち(特にKちゃん)と「けんか」するときなど、Maちゃんには(も)もう少し加減を覚えて欲しいと思う時があります。吹くときに必死に息を加減しようとしている姿を見ると、「喧嘩」でも手加減できるようになるかなと先が楽しみになってきます。

 ヤンボラの新人Nさんは子どもが好きなようで、子どもたちの輪の中にとけこんで遊んでくれています。これから毎週土曜日に来てくれるそうです。

 かわいらしい子どもたちの姿です。またシャボン玉で遊ぼうね。


ソリとスノボーあそび

2010年04月26日 | 児童デイサービス
 寝るまでに続きを書きますなんていいながら、夕べは竜馬が終わる頃にはコタツの中でウトウトし、しまいにコテンと眠ってしまいました。すみません。
 それにしても、この時期にコタツのある生活なんてホントに異常ですね。昨日、漬け物が食べたくなって散歩がてら近くのスーパーに買いにいったら野菜の値段が急高騰!したがって漬け物も高騰でビックリ。

 さて、今日は流行りの遊びであるソリ滑りとスノボーについて書きます。

 ぽぽろは訓練の場ではありませんとは常々言っていること。では何をするところか?遊びも含めた生活の場、学校でも家庭でもない第三の世界。子どもたちもそれを求めてやってきています。しかし、なかなか具体的なお目当て=「今日は俺はこの遊びをしたい!」という目標があるわけではありません。毎日何をして遊ぶのか、今日来た子どもたちにはどんな遊びが楽しいのかを考えるのが私たちの仕事。でも、なかなか良いアイデアが生まれません。

 考えるのはもっぱら通勤(「中環」は毎朝渋滞)の車の中。
 しかし、あの限られた空間と遊具という貧しい条件なので、なかなか良いアイデアも思い浮かびません。
 最近は車の中ではぐっと内容が充実してきた『みんなのねがい』(全国障害者問題研究会機関誌)を読むか、「今日の仕事」(そう言えば聞こえはいいけど、実は昨日やり残した仕事…今日をめざして必死に一週間前を走っている?)について考えることが多くなってきたようです。

 ということで、私の得意なその場の「ひらめき」に頼ることに。注意散漫・注意多動も時には役に立つこともあるものです。
 ぽぽろでは坂を使った遊びも随分長いことやっています。この坂もお勉強用にいただいた頑丈な机です。ぽぽろでは遊びが優先なので、たちまち遊び道具に変身してしまいます。しかし、この坂を使ったジェットコースターも飽きがきて、台車から更にワクワク・ドキドキ感の高い三輪車やスケーターにバージョンアップしてきましたが、一方でついていけなくなる子たちも出てきます。
 じっと端から見ていてパッとひらめきました!!多動だから、計画性がありません。すぐにその場で段ボールとカッターナイフとガムテープを持ち出し工作の始まりです。ソリ滑りとスノボ≠ヘこのようにして作りました。
 雪深い島根の奥出雲地方で、小学校4年まで野山に囲まれて育った体験が生きているんでしょうね。テレビも公園もなかった環境ですので、明るいうちに遊ぶことと日が暮れてくるとめいめいが家路につき、風呂たきなど家の手伝いをすることが仕事の時代でした。「うさぎおいしあの山」と言いますが、ホントに仕鰍ッを作って冬に野ウサギ狩りをしていたんですよ。ウナギの「つけバリ」と言っていましたが、川に「つけバリ」を仕鰍ッてウナギを獲るのは得意でした。

 あー、話がそれちゃいました。これも多動のなせる技。話が飛んだり飛躍したり、横道にそれたりするのには慣れました?私のことをよく知っている人は「それで話を元に戻しましょうか?」とか合いの手を入れられるようにならないとダメですよ。

 で、ひらめいたのがこれです。

 新人のMくん。といってももう3回目の利用かな?

 まだ口内炎の後遺症?でか、食べることがとてもつらくてすっかりやせてしまったYくん。少し「病み上がり」のような痛々しさを感じるYoくんですが、やりたがりのところは相変わらずです。


 これはソリですが、Haくんだけが今のところスノボーを立って出来るのです。大好きなスタッフのKさんに「Haくん!ステキ~!」と言われて鼻が膨らんでいました。随分、落ち着いてきたHaくんです。


 この日、注目したのがSちゃんです。Sちゃんは回転系やバランスをとりながら遊ぶあそびが苦手なようです。
 「苦手」意識が先に立つのか、いつの間にかいなくなるSちゃんのことを以前にも書きました。
 多分、学校ではこのまま引っ込んで終わり、苦手意識が残って蓄積されていき、悪循環を繰り返すのだと思います。自己肯定感(共感的自己肯定感とも言われる)の弱さとして言われる問題は、この悪循環が繰り返され、適切な発達支援が保障されないできたことによって引き起こされるのではないかと思ったりします。知的な障害が「軽度」といわれても、支援の必要性や抱えている問題は「軽度」ではないと思うのです。
 そのSちゃんが少し力のある子らがいなくなった坂のところへやってきました。
 自分からソリやスノボーを引っぱり出してやり始めました。こちらも何も言わないで、すべるまではじっと見守ります。やりました!ソリは誰でもできます。スノボーはまだへっぴり腰ですがとにかく挑戦!Sちゃん、頑張りや!やったらできるようになるで。手ごたえを感じてくれたようです。嬉しくなって、「失敗を恐れず」(半分恐れていたけど乗り越えた)すべったSちゃんに拍手!小さな出来事かもしれませんが、心の中の「葛藤」「矛盾」を引き出し、それをしっかり受け止めることに値打ちをおいているぽぽろの目がとらえるドラマです。


 こちらは、やりたいけどまだ誘いにのってこないMちゃん。無理にはさせないよ。でも、彼には流行りの熱中できる遊びがあるのです。電車ごっこは以前にも書きましたが、もう一つ「おうちごっこ」とでもいうのでしょうか?「ごっこ」あそびに花が開いているという感じのMちゃんです。相手は新人のヤンボラNさんです。なかなか子どもたちとよく遊んでくださって助かっています。