大阪発達支援センターぽぽろブログ ぽぽろ番

ぽぽろはNPO大阪障害者センターの子育て・教育支援部門です。
大阪市鶴見区今津北にあります。

今日から引っ越し

2012年03月30日 | 児童デイサービス
 先日の話です。バタバタしている横をNaちゃんがものすごい勢いで廊下の方へ駆け抜けていきます。
 見ているとまだまだ不安定な時期なのか、あちこちでぶつかり合っています。
 とうとう、自転車に乗って家まで帰ってしまいました。
 Hiさんが追いかけて家の前まで行ってやり取りしています。「ぽぽろに帰らない!」と言って引きこもってしまいました。

 この日、Naちゃんと仲良しでぴったりくっついて遊んでいたのがYuちゃん。
 Yuちゃんは来るなり「今日のプログラム」をスタッフと一緒に考えたようです。相撲をやったり、スタッフのMaくんとのお別れ会をしたりと色々あったようです。

 プログラム開始時間になりましたが、YuちゃんはNaちゃんを追いかけて玄関先で心配そうに帰ってくるのを待ちます。私もYuちゃんにつきあって見ることにしました。時間は刻々と過ぎていきます。でも、頑固に動こうとしません。
 「じゃぁいいや!せっかくYuちゃんが考えてくれたけど、今日はもう中止にしよう!いいよ、ここでずっとNaちゃんを待っとき。」と突き放すことばを優しくかけあうこと数分。

 玄関から事務所にあがって来たので電話でスタッフのHiさんにNaちゃんの状況を聞いていると「電話貸して!Naちゃんに話すから!」とYuちゃんが言います。
 Naちゃんも頑固に動こうとしませんが、Yuちゃんの必死の説得が続きます。

 「みんなが心配するから帰って来てや!」
 「あのな、Maくんとお別れやねん。今度の水曜日、Naちゃん来(こ)~へんやろ。だからお別れやねん。」
 「帰ってくる?」
 「お母さんと代わって!」「あんな…」

 とても上手に必死に説得しようとしていたのでパチリと写した写真がこれです。
 「しっかり言えてるねぇ」と退職スタッフのIさんからもほめてもらいました。


 これからどうなったかは知りません。私は松原のぽぽスクへ向かいました。
 子どもたちの思いは色々とあるようです…。横眼で様子を見ながら、ついつい気になって声をかけてつきあう羽目になりましたが、電話のやりとりの横ではプログラムの相撲大会がすでに佳境に入っていました…。こういう時こそ、しっかり声をかけて思いを言葉で伝えられるように関わってほしいなぁと思いました。

 今日から引っ越しです。午後からは引っ越し先の消防点検です。
 引っ越しは大仕事です。物を片付けて運ぶだけではありません。色んな手続きが山ほどあります。
 改築が終わって返ってくるときに、また同じことをしなければなりません。嬉しい引っ越しですが、少々うんざり気味です。


春休み~

2012年03月27日 | ノンジャンル
春休みに入りましたね~。
子どもたちは、先週から創立記念日などで学校が休みになり、春休み気分を満喫している様子です。

MoちゃんやNaちゃんなどの女の子たちは、ぽぽろにネックレスや指輪なんかをつけて、おしゃれに来所。かわいかったです。



バイトスタッフも4月から就職される方は卒業します。
ということで、奈良教育大学のSiさんに「何か学童でやってみたいことある?」
と聞いてみました。
「もういちどジャンボすべり台の力を確認したいです!」と言ってくれたのでやってもらいました。その日はバタバタしていて、Yoくんの写真一枚しか残っていませんが、すべり台とヒモをつなげて遊びました。ありがとう。



明日からは「卒業パーティー」をします。
進級する子どものお祝いや、卒業するバイトスタッフとのお別れ会です。
涙、涙、となるのでしょうか・・・。
働いてからも夏休みとかに帰ってきてほしいね!
大好きなスタッフがいなくなるのはさみしいけど、みんなで乗り越えていきたいね。

Fuくんは、よく遊んだバイトのMaくんへのメッセージです。
「Maくん、大好き!またあそんでね。」




追い出しコンパ

2012年03月26日 | ノンジャンル
 “追い出しコンパ”懐かしい響きだなぁ。
 青春の匂いプンプンです。

 送り出される面々。Sさんが都合が悪く来れなくて、彼女用の花束も含めてでしょう、二つ抱えてご満悦の「ぽぽろ番」です。

 ヤッター!ずっ~と送り出す立場にあった私もついに仲間に!?
 スタッフの自立心と決断に感謝。とはいえ誰がつけたか「総合センター長」。若い人たちの目の上のたんこぶにならないように気をつけます。
 招待してくれてありがとう。元気をもらいました。

 卒後の「学びの場」づくりはこれからです。松原の次は堺か東大阪か大阪市内(城北地域)か北河内か泉南か…、我が法人が作ることはありえないですが、志のある皆さんと連携して「夢を形に」していく取り組みに協力したいと思っています。現役で頑張れるのもあと3年くらいでしょうか…?


 恥ずかしがり屋のHさんを囲んで冷やかすヤングの面々。

 頼れる存在で、とても器用なMくんともお別れです。ブログにもたくさん登場しました。Kちゃんが寂しがるでしょうが、もう以前のようなKちゃんではないから、大丈夫でしょう。残されたスタッフの方が不安かもね。

 Nくんは奈良県のある村の学校に赴任することになったようです。自然に囲まれた環境ですが、都会から離れて一人ャcンと仕事するという心細さもあってちょっぴり不安そうでした。ぽぽろに適応するのも早かったから大丈夫だよ!(何の根拠もない気休めか?)Kくんが寂しがるんじゃないでしょうか?



 Tくんは退職して行った先の「支援センターつるみ」で最初に出会った青年ですので、6年越しの付き合いになるのでしょうか。長い「自分さがし」~「自分くずし・自分づくり」への道のりをともに過ごせたことに感謝しています。
 ここ半年はぽぽろの児童デイでのアルバイトでした。子どもが苦手という彼に「修行や!」(めざすは大人の少し「障害種」が異なる分野でも対人労働に変わりありません。きっと学ぶことはたくさんあるに違いない)と言って誘ったのでした。修行の身から開放されてどうやった?
 Tくんも最後の青春でしょうか??ここでも兄貴として慕われているようです。お互い「人間はいくつになっても変わることができる!」というぽぽろの合言葉どおり、これからも青春しようぜ。とにかく、新しい出発(卒業)おめでとう!ぽぽろ同窓会副会長として頑張ってください。



 「酔ってる間に読んでください」と修士論文をくれたTさん。テーマは「障害児をケアする母親への支援~生活実態とニーズの把握を通して~」です。ぽぽろのおかあちゃんたちにも協力をいただきました。ありがとうございました。これから大阪障害児・者を守る会を中心に彼女の修論と同じテーマで規模の大きい「聞き取り調査」をする予定ですので、先行研究を参考にさせていただきます!!ありがとう。
 「人見知りだから」って言っていたよね。子どもたちが「人見知り」を克服する方法というか、心を通わす方法を教えてくれたんじゃない?大人は難しいけど、子どもたちは遊んでいるうちに壁を取っ払ってくれるもんね。今度は仕事を通じて堺で会いましょう。 



 Yさんはぽぽろに惚れてたくさんの学友を紹介してくれました。大阪の教育現場はこれからますます厳しくなるかもしれません。しかし、ぽぽろで大切にしてきた視点で「オカミ」ではなく子どもたちにしっかり目を向け、父母と手をつないで頑張ってください。「冬来たりなば春遠からじ」。先生しながらでも勉強会一緒にしましょう。第4土曜日の勉強会で待っています。



 (早速、橋下さんは大阪市の保育園児一人当たりの面積基準を0歳~6歳まで一気に畳1畳分にまで引き下げる条例案を出してきましたよね。ゆったりのんびりスペースが必要なのに、これではぶつかり合ってけんかが絶えずのびのび感が失われます。クールダウンどころではありません。こんなつめこみがまかり通れば特別支援学校の超過密・過大も放置されるかもしれない…。こんなことはテレビでは言わないからね。これでいいの?としっかり考え合いましょう。)


 送る側。一部を除いてやっとお酒が飲める年齢になったヤングたち。先輩たちからバトンを受け継いで、スタッフとともに先輩たちを乗り越えるぽぽろと実践をつくっていってください。



 Maちゃんから恋人のように慕われるMさん。先日はMaちゃんが“僕の恋人です”とお父さんに紹介してくれたとか…。この人に逢いたいという思いをもってもらえるなんて素敵です。ワクワクドキドキしながら階段を駆け上がってくる子どもたち…、その人がいなくなったらさぞかし寂しがることでしょう。また、勉強会でお会いしましょう。
 そうそう、恋人たちのデートコース、中ノ島公園から御堂筋へ繰り出したパレード(私たちの若い頃はデモと呼んでいた)デビュー。いい経験をしたよね。



 若者たちが東京で原発をなくそうと呼びかけた「ツイッターデモ」に1,000人が集まったという記事を見た。今の若者はなかなか行動的ですね。
 まだまだ箸がころげても笑いころげる年頃のあどけなさが残る青年たち。ぽぽろは子どもを取り巻く社会の状況にもしっかり目を向けようといつも呼びかけている。「子どもを見る」「子どもを丸ごととらえる」視点に社会を見る目も是非加えてください。
 私たちもしっかりと「発達保障」の目をさらに磨き、「発達保障」のバトンをつないでいかなくては!


卒業製作!!

2012年03月22日 | 児童デイサービス
 卒業・進級の時期ですねぇ。
 4月が近づくにつれ、卒業(式)の感動からしだいに「不安と期待を胸に」という言葉通りの時節を迎えました。
 ぽぽろでも、「卒業式やってん。」と報告にくる子どもたちの顔はとっても輝いていました。本当におめでとう。

 周囲の心配をよそに級友たちの前で堂々と自らの「生きにくさ」「障がい」について語り、理解を求めて卒業を迎えたHさんの笑顔もとってもすっきりしていました。第一歩には違いないけど言うことによって周囲が衝撃を経てやがて親しみやいとおしさ、尊敬に変わっていく、その変化と実感はきっと彼女に勇気と希望を与えてくれたことでしょう。卒業という人生の大きな節にふさわしいドラマをつくりましたね。心からおめでとう。

 そしてまた、3月は別れの時。子どもたちに寄り添いながら、放課後や休日を過ごしてくれた学生たちとのお別れも近づいてきました。
 卒論でぽぽろの子どもやお母さん方にお世話になった人もいます。子どもたちに恋人のように慕われている人もいます。子どもたちの良き相談相手になってくれた人もいます。この人が「僕の担当の人」「遊んでくれる人」と思い切りわがままをぶつけてもらっている人もいます。
 卒業するTaさん、Niくん、Siさん、Yoさん、Maさん、そして、社会人ですがぽぽろのアルバイトは卒業するMaくん、Tiくん。まだ一週間ありますが、とりあえずありがとう。


 先輩や友だち、あこがれの青年スタッフの卒業や進級、お別れに向けて今年度最後の行事の準備をしている子どもたち。(誰かがその様子を撮って下書き投稿していました。)

 「卒業式」用の垂れ幕作りを頑張る子どもたちです。
 その後方で目立っているTくんも、今春は一つの転機を迎えました。自分を崩し、新しい自分をつくる道に一歩を踏み出そうとしています。








 そして、この私(ぽぽろ番)も4月から重心を「ぽぽろスクエア」に移すことになりました。ぽぽろ(放出)は第3金曜と第2土曜の親子療育教室と守る会ぽぽろ支部例会、第4土曜のスタッフたちとの「発達保障学習会」になりますので、顔を出すのは週に1~2回になるでしょうか?後ろ髪をひかれる(もう引かれるほどありませんが…)思いですが、切りかえなければなりません。
 今日はこれからぽぽろの「追い出しコンパ」です。若いもんに交じって私も追い出されることにします…。と日記に書いておこう。(私は追い出しの対象ではないのです。いろいろと仕鰍ッをしすぎて「永久戦犯」として責任をとれということのようです。)


つながる

2012年03月20日 | ノンジャンル
 17日(土)大阪障害児・者を守る会特別支援学級ネット支部(準備会)とぽぽろ支部による学習会をしました。ご参加ありがとうございました。
 鶴見、城東、旭区と特別支援学級の担任をされてきたO先生(『せんせいマルかく』の著者)に今担任されているKちゃんのケースに触れながら、「通常学校の中で障害児学級をつくる」というテーマで話していただきました。さすがに、O先生の人気でしょうか?ほとんどの方がO先生に担任してもらってとてもありがたかったという方や友達から紹介されたという方などがたくさん来られ、保育の方(ぽぽろ支部のYuくんのお母さん、Yuちゃんのお母さん)や地域の先生方(8人)も含めると31名が参加されました。東大阪や平野からの参加もありました。
 4年継続して支援学級をもつと積み上げによる変化・成長を示せる実践報告ができるといわれるだけあって、描画による豊かな表現力の発達が手に取るようにわかる素敵な実践でしたね。O先生ありがとうございました。




 さて、終わってからの支部立ち上げの準備会にもほとんどの方が残られ、世話人さんの候補者の方の名前も次々とあがっていました。次回は5月12日(土)午後1時~3時、城東区の関目学園「うえるほうる」です。この会は府内の支援学級(一部に卒業生の方も…)在籍の保護者の方ならどの地域の方でも参加出ます。9月頃には立ち上げたいなぁという話でした。7月の大阪府との交渉には是非とも通常学校の中での特別支援教育の充実のねがいをもって大勢で参加したいですね。 

 この頃「つながりあう大切さ」がよく強調されます。
 この日に参加された保護者の皆さんは大阪市内の方が7割。

 教育現場では「日の丸」とか「君が代」という個人の内心にかかわる問題を踏絵にして、ものすごい公務員攻撃・教員攻撃の嵐が吹き荒れています。今年の卒業式では先生方の口元までチェックした高校があったのですね。
 公務員や先生をいじめて学校がよくなるのでしょうか?子どもたちが幸せになれるのでしょうか?強制と競争がもたらすものについて、子どもと教育の視点で私たちはよく考えなければならないと思います。「できない子」「はみ出す子」「弱い子」を締め出す「教育」はもはや教育とは言えないですよね。「インクルージョン」の反対の「エクスクルージョン」=締め出す教育ではないでしょうか?
 こんなことが続けば、きっと支援学級も支援学校も過密・過大化がさらに急激に進行するでしょう。そうならないように、いまが頑張りどきでしょう。

 子どもたちの未来を見すえ、後世に汚点を残すことがないように「つながり合う」ことがほんとに大切ですね。47年間「つながり合って」ねがいを実現し、今日まで「つながり合い」のバトンをつないできた大阪障害児・者を守る会の真価が問われていると思います。少しの勇気でみんながつながり合えば、大きな勇気・力になるのではないでしょうか。

 次の日曜日は先生方とつながり合って先生方と親や府民とを分断する「教育基本条例」「職員基本条例」の廃案を求めて御堂筋をパレードしました。ぽぽろからも退職した先生方も含めて10人が参加しました。
 プラカードは守る会で作りました。
 目立ったのでテレビカメラが写してくれていましたがニュースにはのらなかったのかな?

 それにしても、ピースしてる背高のっぽのOくん。目立つなぁ。

 守る会南河内支部のお母ちゃんたちがかけつけてくれた時にはプラカードもちが現れて嬉しかったなぁ。私は集合場所の中之島公園までプラカード30枚を持って電車に乗り込んだのでした。「不審者」と間違われなくてよかった!

 私は守る会ののぼり持ちでした。歩き通した距離は4キロ、1時間半。個人で参加されていた聴覚障害のご夫婦がこののぼりをめがけて来られ、仲間に入れてよと一緒に歩かれました。
 勇気ある先生たちと歩きとおしました。そういえば、真ん中の方は「ぽぽろスクエア」への募金を知ってか知らないでか4回もしてくれてはりました。ありがとう!
 先生たち、がんばって!負けたらアカンで!お母ちゃんたちも応援してるで!やがてはお父ちゃんも応援するで!

 集会では大阪府立高校PTA協議会会長さんからの連帯メッセージなどがありました。大阪市議会では採決ができず「継続審議」になりました。大阪府議会では多数の力で「強行採決」か、それとも府民の世論で「継続審議」「廃案」かきわどいところに来ています。この日も皆さんが集められた署名を手渡しました。