月代わりの7月1日、各マスコミが、天安門で、習近平国家主席の演説を主として、中国共産党100周年記念式典を伝えていた。その要旨は、①共産党が中華人民を豊かにした。②海外の覇権主義を断固粉砕する。③軍の近代化の促進、④「小康社会（適度にゆとりある社会）」を実現した。⑤主権と領土の保全と防衛の決意表明、⑥台湾の「統一」の決意表明、⑦香港・マカオの『一国二制度』の原則の強調であった。
共産党の一党支配の強化、軍の一層の近代化、一帯一路の強化などの中華思想の強調が基調で、聊か驚かされた。また、マスコミにより、中国自体の覇権主義的な項目を省き、共産党の成果のみを報道していたのがあったり、日本人の中国の捉え方様々で複雑なものがあると思い知らされた。
中国共産党中央委員会の機関紙『人民日報』のネット版である、人民網が、中国共産党100周年記念行事を大々的に報じていたが、その中で、共産党員の増加を以下の様に述べていた。
党員数は党創立時の50数人から、中華人民共和国成立時の1949年で、448万８000人、そして2021年7月1日で9500万人以上にまで増え、この数年は毎年、4％増えているという。14億の人口の7％が共産党員という事になる。
ただ、海外のマスコミは、党員の９９％は漢民族で、朝鮮族や蒙古族の共産党員がわずかにいると伝えている。漢民族に脈々伝わる、中華思想が、一帯一路政策、海洋進出や少数民族圧制、民族が異なる台湾併合野望、民主思想に感染した香港の人心一新などなどの政策の由来がわかるような気がする。
故に、最近、世界の約80億人から14億人と1億人(ロシア）を差し引いた65億人から警戒されることとなった理由がわかる。愛される中国というスローガンを掲げているのはこのことを中国共産党自身が感じているからである。
