ここ数年の私の“病”の症状のひとつ... 時々、中谷美紀の「砂の果実」が頭の中をグルグル廻る。。。
例えば昨日の夜。 電気を消した後...(電気を消す前、寝る直前は変な風にハイだったりはしたのだけど。。) また家族のことを考えて、涙がでる そしてこの曲が脳裏を巡る.... そして、明け方5:00まで眠れなかった...。
吉野朔実さんのオムニバス形体の作品『恋愛的瞬間』の中の一編である物語「妻が行方不明」でも、この話の専業主婦のヒロインが時々掃除機をかけながら「生まれ~てこなけ~れば~♪」と歌ってる(その影響、というわけでもないのですが...) “素っ裸”で掃除機をかけながら。。。 自らの輪郭がぼやけてきている自覚を憶えながら。 所在の無さと憂鬱。(そして、一抹の緊張感の幸福を味わうために、パンツ←下着 を履かずに外出したりする。。。)
“何かを試す”ためにヒロインは姿をくらますが(実は唯一出来る仕事=徹夜で掃除婦をしながら、夫が出かけた後に家に戻り、夫の食事の用意をしたりしている。そして夫の帰宅の前に姿をくらます...)、失くなるはずのないと想い込んだもの(こと)が彼女の目の前から姿を消すとき、永遠に続くわけではない“曖昧な時間”に宿る、人質を取られながらのかけがえのない幸福に気付くことになる....
“待つこと”に宿る真理.....
「自分を失うことよりも あなたを失うことの方が恐ろしい 他人を愛するということは いつかおとずれるであろう その恐怖に耐えることを意味する それを思えば 無駄な時間は ひとつもないのだ」
恋愛的瞬間 (2) (小学館文庫) | |
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