茫庵

万書きつらね

12音ソネット練習 - わざわいの後で

2011年12月20日 22時10分35秒 | ソネット

12音、つまり七五調もしくは五七調の日本語ソネット練習を始めます。

ルールは、1行12音で作るほかは10音と同じです。

最近日本児童文学社協会の詩論研で震災の詩を書く事になったので、

そのお題で作ってみました。やはり12音の方がリズミカルになるようです。

 

あの日、私は客先常駐で作業をしていて、電車が止まったので

徒歩で自宅まで帰りました。地元ではそんな事とは比較にならない程の

被害が出ました。しかし、関西まで行くと、話題にすらなりません。

 

逆に、阪神淡路の震災の話題が東京でどれほど上がったでしょうか。

私はあの時は徳島にいてひどい揺れを経験しました。徳島には被災者が来ましたし、

直後は電話も繋がらなくなるなど影響が出ました。

また、鳥取島根の大地震のニュースを私はロンドンのTVで観ましたが、

東京に帰ってくると、「なにそれ?」程度の扱いでした。

 

良くも悪くも人の世とはそうしたもの。関係の薄い所は薄いなりに役目があり、

営営と各自が自分の役目を果たす事で全体のバランスを保っていく、と思います。

無関心を気取るのも、ヒステリックに義人ぶるのもどこかおかしい、そんな気がします。

 

 

12音ソネットの試み - 天地暴れし後

春浅し 午陽傾く
肌を刺す 寒さ厳しき
澄み渡る 故郷の景色
懐かしく 心に描く

禍福の差 感慨深く
なお残りたる 桜の木
命あつめて 華(はな)ひらき
香(か)は到る あの空遠く

知る者は 敢えて語らず
知らぬ者のみ 流言す
教訓は いつか消え去る

災いは 相手選ばず
なれが元へも 到来す
夢夢忘る べからざる

 

 

 



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